第十一章「身体の滾り」 |
「ただいま」 勝手知ったる隣の家。 そういうわけで、今日も安西マサキは自宅をスルーして、鳥取家に帰宅した。 「あれ、鍵がかかってる」 この家の主婦である鳥取鶴奈がいるときは、基本的には鍵はかかってないはずなのだが。もしかしたら急の外出かもしれない。鍵が隠してある場所も熟知していたので、さっと空けて入り靴を脱いでリビングに入る。 では、改めて。 「ただいまー」 「おかえりー、って? なに勝手に人の家に自宅みたいにして帰ってきてんの!」 リビングには、鳥取ツバメだけが居た。相変わらず、そのゲームやってるのかよ。 「あれツバメちゃん一人、鶴奈さんは?」 「こっちのつっこみは、スルーか!」 「いい加減、そのセリフも聞き飽きたからね」 相変わらずマサキの顔を見るなり不機嫌そうなツバメだが、今日はなんとなくそれだけではない沈みがあるように感じた。
「……あのね、ヒナが学校で熱出してね。もう病院連れてって、いま部屋で寝てるの」 「それはいけないな」 「たぶん、ただの風邪だって話だから。それでも、寝付くまで義姉さん横についてるってヒナの部屋に居るよ」 「ぼくもお見舞いに行こうかな」 「あんたがいくと、ヒナが寝ないでしょ。私も心配だけど大人しくしてるんだから、余計なことして、義姉さんを困らせないでよ」 そういってぷいっとテレビに向いて、ゲームを再開するツバメ。この子はたしか、学年でも成績上位をキープしてるはずなのだが、マサキが鳥取家に出入りするようになってから、運動しているのを見たことがあっても自宅で勉強しているのは見たことがない。 いつ勉強してるんだろうなと思いながらマサキは、その愛しい横顔を覗き込んだ。 「何よ、ジロジロと。ゲームの邪魔よ」 「ツバメちゃんは、相変わらず可愛いなと思って」 「なっ!」 「ごめんごめん、冗談だよ」 「そう……って、それが冗談だったら余計悪いじゃない!」 手を振り上げて来たので慌てて逃げる。さすがに、コントローラーを投げつけてゲームを破壊するほど理性は失っていないらしい。 ツバメの手元に投げる物がなくてよかった。オーバーリアクションをしてくれるのが楽しくて、ツバメをからかうのに余念がないマサキである。 マサキは、オタの例にもれず内弁慶で。初対面では緊張するが、安心する相手には調子に乗りすぎる傾向があった。憧れであったツバメと、安心して彼氏彼女のような会話ができる。その喜びを噛み締めるマサキ。 「ツバメちゃん、今日もたくさんマッサージするからね」 「わかった……いまゲームしてるから後でね」 マッサージというキーワードを出すと、途端に大人しくなるツバメ。いまの暗示の深度なら、マサキのことを愛させて、ベッタベタの恋人関係でも構築できそうだ。それでも、いまの微妙な距離をもう少し続けて見ようと思うマサキだった。
鳥取家では遠慮する必要がないマサキは、ツバメに止められたのに結局、ヒナに部屋に入った。一応ノックはしてみたが、返答がないのでそっと扉を開けて中に入る。 「……ああ、マサキくんお帰り。いまちょうどヒナが寝付いたところよ」 小さいベットで、ヌイグルミに囲まれるようにして眠っているヒナが見えた。やや苦しげに息を吐いてはいるが、少し顔が赤いかなという程度。たいしたことはなさそうでよかった。 こうして髪をたらして大人しく寝ているヒナの端正な横顔を見ると、やっぱり鶴奈と親子なんだなということがよくわかる。 普段ヒナは、本当に可愛らしい子供子供した感じで、動きやすいように髪を結わえて、笑顔で活発がデフォルトなので、そうは思わないのだが鶴奈に本当はよく似ていて、静かにしていれば可愛いというより美人系の顔立ちなのだ。 やっぱり、子供が心配なのか鶴奈は優しげな眼差しを向けてはいるが、その顔は憂いに満ちている。ちょっと、ため息をついたりして。なぜか不思議と、ちょっとエロスを感じるマサキだった。 「おかゆを食べさせて、熱も薬で下がってきたみたいだから、もう大丈夫だと思うけど。……そうだ今日はごめんなさいね。夕ご飯も何も作る暇がなかったから」 「ああ、気にしないでください。さっき、ツバメちゃんといっしょに冷蔵庫を漁って、卵ご飯勝手に作って食べましたから。普段食べられないものを食べられるとかいって乾麺とかも引っ張り出してたからそれも食べてるかも、けっこう喜んでましたよ」 マサキは、この機会にツバメの手料理を期待したのだが、料理してくれなかった。マサキに食わせる飯はねぇってことなのか、もしかすると料理が苦手なのかもしれない。 「そう……ツバメちゃん。なんか、お風呂も焚いてくれたみたいだし、気を使わせちゃったわね」 そういって、少し疲れたのか鶴奈さんはため息をつく。平日は旦那が留守なのも、こういうとき寂しいんだろうなとマサキは思った。あーなんか、そう考えると今日の鶴奈さんはいつもより色っぽいから、したくなってきた。このあと、ツバメとまたマッサージだし、ヒナが熱だしてる状況で、とても出来る雰囲気じゃないしなあ、などと色々マサキは考えている。
「どうしたの?」 「そうだ、こういうときこそ催眠があるじゃないか」 今日の午後の分はまだ使ってないから。 「催眠?」 「いえいえ、こっちの話ですよ鶴奈さん」 「そう……」 鶴奈は、気もそぞろという感じだ。今日は色々とあって、それどころじゃなかったんだろう。そんな鶴奈をよそ目に、催眠タイムウオッチのボタンを押すマサキ。
キュルルルルルル――
脳髄から視神経へと催眠電波がはじけ飛ぶ。 そして、鶴奈がふっとヒナから視線をマサキに移した瞬間に、すでに鶴奈はマサキの支配下にあった。 「さて……どうやって、暗示をかけるかな」 鶴奈は、目をうつろに口を半開きにして惚けたようにポーとしている。通常のときより、過度なストレスがかかっていたり疲れているときのほうが、催眠がかかりやすいという傾向があることも最近マサキは分かってきた。 とりあえず、ヒナの方を見る。寝ている人間に、暗示がかかるものだろうか。試してみようと思って、ヒナのまぶたをそっと上げてみる。 眼球が上のほうに上がってしまっているので、視線が合わない。熟睡できるように暗示をかけてみたが、効いているのだかわからない。 「まあいいか。次は鶴奈だ」 トロンとした、鶴奈は形容しがたい色っぽさを漂わせてる。今日の鶴奈には、なぜか胸の深い部分で欲望を掻き立てられる。 「鶴奈さん」 「はい」 「あなたは、この場でどうしてもぼくとセックスがしたくなります」 そうマサキは、子供の熱に心配する母親をその場で犯すというマニアックなシチュエーションに興奮しているのだ。中二にして、このフェチがわかるというのは、将来有望というか絶望というか、ある意味で大物と言えた。 一度身を許してしまった鶴奈。抵抗は弱い。 「あなたは、いまこの場で子宮の奥底までぼくの精液で汚しぬいてもらわなければ、居てもたっても居られなくなります」 「…………はい」 だから、このような無茶な暗示でも受け止めてしまうのだった。
催眠は終わった。 「あれ……私」 「どうしました?」 悠然と微笑むマサキ。相変わらず心と一緒で醜い笑み。 「そうだ、看病を……」 そういって、マサキから自分の愛娘のヒナに目線を移そうとした途端に、ドクンっと胸が高鳴るのを感じた。 マサキから視線がはずせない。 「どうして……私どうして」 「大丈夫ですか?」 口だけは、白々しくマサキ。 マサキは、鶴奈からセックスを請わせようと思っているのだ。まさか、寝ているとはいえ娘の前で、そんなことができるわけがない。 (どうして私……こんなにマサキくんに、中に出してもらいたがってるの) マサキのにごった目から視線をはずせず、見ていると吸い込まれそうで、なぜか子宮がキュンとした。 鶴奈にとってははじめての経験だった。 どちらかといえば、鶴奈はセックスには淡白なほうで、旦那との関係も相手を満足させるためで、もちろん好きな相手と結ばれる感覚は得がたい喜びではあったが、セックスへの飢えなど感じたことがない。 オナニーだって、たわれみにしてみることはあっても、切迫感を持ってしたことなどないのだ。十分な満足を感じているからこそ、常に受身だった。 だから、こんな飢えるような、子宮が子種を欲しているような飢餓感を感じたのは初めてだった。前に、マサキとしたときも、あくまでも家族として受け入れた男の子を導くために、仕方なく。そう仕方なくという感じだったから言い訳もできたのに。
今日の鶴奈は、切実にされたがっているのだ。
活きの良いマサキの白濁液を受け入れたい。そう思っただけで、切迫した何かが身体の中を突き抜けていくようだった。 たったいままで、愛娘の心配をしていた母親が、もうこの瞬間に一匹のメスに代わっていた。 もちろん母親としての気持ちも残っている。こんな場所で、よりにもよってこんな場所でだめだと思う。だめだと思うだけ、ここでマサキの精を受け入れることができたら、どれほど気持ちがいいだろうと思うのだった。
それは、タブーを破る快楽。
(今日の自分はどうかしているのだ) それでも、ヒナだってもう寝ているのだし、母親としての勤めは果たした。 ここで、無尽蔵に生成されているであろう、自分の姪の彼氏の精を受けたとして、誰が困るというのだ。そうだ、誰も困らない。 切迫感に常軌を失った鶴奈は、いつになくなめかましい目で熱くマサキを見つけた。
(ああ、この切迫した気持ちを、下腹部からあがってくる熱を、マサキくんが早く気がついてくれればいいのに) 「あの……マサキくん……あの!」
口にすると、恥ずかしいから言いたくない。 マサキくんが、気がついてくれれば。そういう思いを視線にぶつけたはずだった。
もちろん、マサキは気がついていた。昼にとりあえず一発抜いておいたマサキは、じらすだけの余裕はあった。 「どうしたんですか?」という顔で、そらっとぼけて見せる。じらせばじらすほど、マサキの快楽のボルテージは上がっていく。見事な変態だった。 いま自分がどんな顔をしているのか、鶴奈はわかっているのだろうか。マサキは、そんなことを思った。子供を心配して、傍らに立つ母親の顔ではなくなっていた。そう男の精をほしがる、いやらしい女の顔になっていた。 これまで一月ほど鶴奈と付き合ってきたマサキが、始めて見るフェロモンが匂い立つようないい、女の顔だった。日頃、清楚でそっけがないぐらいの鶴奈を知っているからこそ、こういう顔をされるとたまらないものがある。
もう、鶴奈はヒナを見ていない。マサキの目だけ見つめて、身体を不必要なまでに擦り付ける。鶴奈の形のよい胸が、ポヨンとマサキの肩に当たる。まるで、マサキが押し倒されるような体勢だ。 マサキの顔を、見つめ続ける鶴奈だが、ベットに押し倒すようなところまで近づいたところで、熱に冒されて苦しんで眠る娘の顔が視野に入ってしまった。
――女――母親――女――母親――鶴奈の葛藤で顔色はコロコロと変わる。
鶴奈の複雑な色を見せる瞳を見つめているマサキには、まるでその心の動きが手に取るようにわかった。 そして、葛藤の末に女としての鶴奈が勝ったようだった。とろけるような表情のままに、ベットは埋まっているので、鶴奈はマサキを普段ヒナが勉強に使っている学習机の椅子に座らせて、抱え込むように抱きしめていた。
マサキは、わかっていながらニマニマと笑っていながら口だけ「どうしたんですか、大丈夫ですか?」と言ってみる。自分で、暗示をかけた癖に、鶴奈が自分の欲求にどうしようもなく従わなければならないことはわかっている癖に、あくまでも意地悪にしらばっくれてみせるマサキ。 これは嗜虐というものだ。マサキは学ばなくても、自らの欲求を追い求めていく中で、その変態的性欲を自ら見出したのだった。
「私もう……我慢できなくて……マサキ……くん」
恥ずかしさと、葛藤とで鶴奈は泣きそうで、頬はいつになく常軌して瞳に涙を浮かべて、快楽と苦痛にゆれている。いつのまにか、鶴奈の手は、自分の股間をまさぐっていて、鶴奈は触ってみて、自分がどうしようもなく濡れていることを感じていた。 下の口が涎を垂らしているなんて、信じられない。股間が、そしてその奥底の膣が、子宮が……熱い。どうしようもない熱を帯びていた。とどめなく、求めていた。 こんなの自分じゃない。そう思ったから、鶴奈は葛藤を捨てた。完全に女の……いや、メスと化した。こんなのは夢だ。淫夢だ。自分は子供の世話に疲れて寝てしまっていて、そうこれは夢を見ているのだ。
「マサキくん……おねがい」
学生服のままのマサキのズボンをベルトをはずして、脱がしていく。あっというまに、姿を見せた汚らしいチンコは租チンなりに、ビンビンに頂点を向いていた。マサキも、口ではどういっても、感じてくれている。 それが、鶴奈を安心させた。
「なんだ……セックスしてほしいんですか。しょうがないなあ鶴奈さんは」 「そう……したいの、してくれるのね……ありがとう」
もう、気がつかないうちに鶴奈は泣き出していた。 セックスという生々しい単語は、鶴奈が普段は忌避したはずの単語だった。小さなころから、旦那の鷹郷と幼馴染として過ごして、成長の過程で自然と男女の関係になって、暖かくまるで親愛を示すために抱きしめ合う延長上に、愛しあった鷹郷とのセックスは、男女の交合というよりはもっと清い愛の行為だった。 自分の快楽よりも、相手の喜びを。相手が喜んでくれるから、自分も気持ちよくなれる。それは本当に素敵で、理想的な関係だったのだ。鶴奈は、そんな最高の行為をあたりまえの行為としすぎていた。 だが、だからこそ鶴奈は、性への飢えを知らない。 食事にたとえるなら生まれてからいままで、至高の料理だけを口にしているような鶴奈は、飢えた経験がない。そこへ、いきなり三日間絶食させられて、目の前にカップラーメンを差し出されたようなものだ。 極度の飢えに苦しみぬいたあとで口にするカップラーメンは、どんな高級食材より美味く感じる。
本能的に、飛び出したマサキの一物に武者ぶりついていた。交合しやすくするため、セックスをしやすくするため。いまの鶴奈は雄の精を求める、ただ一匹のメスであるのだから。
チュバ……チュバ……
「ふっ……ふぅん」
まるで、犬が鳴くように鼻から息を吐きながら、おいしそうにマサキのモノをいとおしげに舐める鶴奈。天井に向けて、それなりに勢いよくマサキのモノが屹立している。必死だった。そして、いよいよだった。
「ああぁ……入れるわよマサキくん」
さっと真っ赤なインナーを剥ぎ取るように脱ぐ鶴奈。スカートもはいたまま、服を脱ぐ暇すら惜しい。インナーは、もう愛液でドロドロになっていたが、そんなことはどうでもいい。 右手を、マサキの一物に添えて、ニュルッと自らの膣にくわえ込んだ。
「あぁーー!」
ぐっと、自分のオマンコに雄のちんぽがくわえ込まれる。今日の鶴奈はすごかった、すごい絞まりだった。この衝撃は、マサキも予測してなかったものなので、ぐっといきなり射精してしまうのをうめいてなんとかこらえるしかなかった。
「いいぃ……いいわ、マサキくんもっと奥まで押し付けて!」
鶴奈は服も脱がずに、娘が普段勉強している椅子で、それ以前に愛する娘が目の前で熱を出して寝ているというのに。そんなに大きな声を出して、ヒナが起きて目を開けたらどうするつもりなのだろう。まるで、寝ているヒナみ見せ付けるように、学習机の前で、明らかに鶴奈が主導で、交合を繰り返しているというのに。
「あぁ……あぁ……いぁああ!」
いまは、快楽に狂っていても、鶴奈は落ちついた後で絶対に今の自分の行動と理性とのギャップに苦しむ。そして、その悩みは逃げ道を探して、さらなる非常識な催眠へと誘われて行く悪循環に陥るのだ。そうなってしまえば、鶴奈はもう身も心も。 そうやって、腰を振り乱して鶴奈に暴れられては、さすがにマサキも限界を迎えつつあった。だから、マサキは行動をいったんとめる意味でも、鶴奈の涎を吸うように深い口づけをしてから。 「生で入れていいんですか」そう、鶴奈の耳元につぶやいてみた。
「ふえ? 生? あぁ…………大丈夫たぶんだから、いいの、いいからもっとぉ!」
鶴奈は生理が終わった直後だった。厳密にいうと、生理が終わってからは安全日ではない。生理日から排卵日にかけて、徐々に危険度は上がっていく。 (それでも、いまは終わったばかりだし) 鶴奈は、それほど自分が妊娠しやすい方だとは思っていなかった。ここ最近は、ずっと鷹郷と中だしでやっても、子供ができないわけだから。 だから、どれだけ若いマサキの精液が活きがいいといっても、妊娠するわけがない。大丈夫。大丈夫だ。
「あっ……いいっ……うっ……はぁ」
だから、もう鶴奈は子宮がうずいて、自らの奥底に精液を流し込んでもらうことしか考えてなかった。さすがに、鶴奈の激しい腰振りに限界を向かえたのか、マサキも「ううっ」と苦しげにうめく。
「あぁ……いきそうなのね。頂戴! 中にドピュ! ってしてぇ」
ノリノリの鶴奈に押し切られるようにして、我慢できずにマサキは射精した。
ドクドクドク――ドピュドピュドピュ!
鶴奈の膣は生き物のように、脈打ってマサキの白濁液を飲み干していく。子宮へと精子がどんどんせり上がっていく熱さを鶴奈はひたすら感じていた。
「あぁ……いったのね……ハァハァ。よかった」
ようやく、中でだしてもらって一息ついたという鶴奈。
「なかで、暖かいのがお腹に広がっている。マサキくんのが……」 「そう、それは、よかったです……」 積極的に動いてはいないとはいえ、あんなに激しく精を吸い取られて、さすがにマサキも息を上げている。これから、ツバメをマッサージしないといけないし、今日はこのぐらいで。 「もういっかいぐらい、できるよね……」 そういって、いやらしい目で鶴奈はマサキを見つめた。目の色が違う。まるで、いまだに催眠にかかっているみたいな蕩けるような目で見つめる鶴奈。ここまでやれって、暗示した覚えないのに! この後、ツバメとのマッサージが控えてるし、ここで体力を消費するわけには。 葛藤するマサキのことを、まだ勃起したままのマサキのものをくわえ込みながら、ぎゅっと抱きしめる鶴奈。同時に鶴奈の膣がぎゅっと、マサキの一物を抱きしめる。温かい体温を通して、熱い欲望が鶴奈からマサキにも伝染してしまうようだった。マサキの身体も火照る。見つめられると、勃起がひどくて……これは断りきれない。 「いや……じゃあ、わかりました」 「いいのね、また動くから……はぁ……いい!」 そういって、勃起したままのマサキのチンコを抜かないままで二回目を始める鶴奈だった。一度火がついてしまった、女ざかりの鶴奈の滾りはさえ際がない。さらに二度三度……マサキは若いから対応はできるのだが。
結局、鶴奈に全精力を吸い取られたマサキ。無理をしすぎた股間がジンジンと痛んだ。接合部から引き抜くと、ドロっと流れてくる精液がエロスだが。いまはもうやりきったという満足しかない。 床に落ちた精液と愛液を妙に嬉しそうな様子の鶴奈が拭いているうちに、よろよろと部屋から出て行くマサキ。完全に魂が抜けていた。 あとは呆然と、ツバメの後の風呂に浸かるだけ浸かって、身体を拭く時間ももどかしく。ツバメのベットに入り込んで倒れこんでしまう。 まだ寝るつもりはなかったツバメは、勝手にやってきたマサキがなにもいわずに、自分のベットのなかに入り込んで寝入ってしまうので驚いて声をかける。 「おい、ちょっと勝手にねるな。……なに、マッサージはやらないの?」 「ごめん……今日ちょっと無理だから、もうここで……寝るから」 「私のベットで、寝ていいとかいってないんだけど……ちょっと聞いてるの!」
ツバメの叫び声が遠くなっていった。本日のツバメへのマッサージは中止して、一緒に寝るだけにとどめておくことにした。マサキは夢の中でも、鶴奈に延々と責め続けてうなされるのだった。
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