第二章「床屋で三発」 |
二川英志の話をしよう。チビ、デブ、小汚い、臭すぎ、まさに四重苦と言える二川に付いたあだ名は豚皮だった。このあだ名はきわめて失礼なものである……もちろん本来綺麗好きな動物である豚に対して。さらにいえば、あといっぽで外科手術を必要とするギリギリの短小包茎であるうえ、ヒドイ早漏の六重苦だったのだが。これは彼の性器などに誰も興味を払わなかったため露見しなかった。ともかく、その醜悪な外見を保持しつつ、さっさと死ななかったのは二川が外見と同じように精神も立ち腐れていることを示している。献身的ヒューマニストでも、彼の姿をみてその風下に立てば、激しい嘔吐を感じつつその教義にゆらぎを感じるのではないだろうか。 周りにとっても彼自身にとっても、忍耐と地獄の半生を終えた彼に、天が唯一の解決策である死をおずおずと差し出そうとしたとき、彼の人生は一つの魔法と共に一変してしまう。彼は偶然にも「時間を止める」能力を会得してしまったのだ。考えうる最悪の人間に渡ってしまった大いなる力……彼はもちろんそれを使って考えうる最低の行為をする。そして今また、更なる犠牲者を生み出そうとしている。 二川は最初のタイムストップ時に通行人から奪い取った金を片手に町を彷徨した。金はあるのだ、いいホテルに泊まってちゃんとした服を買い、豪勢な料理を食らい美酒を啜る。ある時はギャンブルにうつつをぬかたりした。なんどもあの孕ませてやった優子のでかいおっぱいを思い出しオナニーしそうになったが、くっとこらえた。こうやって何事もなく生きているかぎり必ず次のチャンスは来る。その時新たな標的を孕ませてあげるために、貯めておかなければならないという確信が、彼を支配するのだった。遊び呆けつつも、時間を止めるコツを会得するため、試行錯誤を繰り返して七日、チャンスはあっけなく再来した。
気が付けば髪が伸び放題だ。「ひさしぶりに散髪にいってみよう」軽い気持ちでいきつけの床屋に向う二川。 なじみの床屋、親父が引退して、息子が後を継ぎ、いまではファッションサロンなどと名前を変えて若者向けの店になり、二川には入りづらい店になったが、それでもこの店に通う理由は息子の若奥さんで美容師見習いの浅川美雪である。他の店員も客も、二川の醜い姿を見るだけで拒否し、その臭いの圏内に近寄りたくない感じであったが、美雪だけは客をより好みしないという堅い信念から、健気に二川が発する悪臭に耐えつつ接客し、カットと散髪が終った後に肩揉みまでしてみせた。恐ろしいことに、彼はこれを好意と勘違いし、なんどもオナペットとして使用したあげく、自分の精液を振り掛けた小銭まで渡して見せたのである。それには気が付かなかった彼女だが、激しい嘔吐とともに無気味さを感じていた。 今日も二川が店に入ると、店長をはじめ客から店員に至るまで無視だ。帰れといわんばかりの表情をする店長、二川は消え入りそうな表情をするが、動かない。やがて、美雪が相手をせざるを得なくなる。「あんな奴、無視してれば帰るんだよ……クソ」そう呟きながら、可愛い妻の美雪が悪臭によって取り返しの付かないほど汚されることを恐れたのだった。その予想がまさか当たってしまうとは……。 散髪は順調に進む、二川は鏡ごしにかいがいしくチョキチョキしてくれる美雪の引きつった笑顔を見ながら、夢心地の気分になり彼女を犯すことを想像しながら、その粗チンを勃起させた。そして、時はまた止まった。
「……ふはは、ふははは!そういうことか!」椅子からさっと立ち上がると、二川はそっと美雪の唇を吸った。否、口内を嘗め回した。「ありがとう美雪ちゃーん、君のおかげでタイムストップの謎が解けたよ!」時は、彼が犯すために勃起する度に止まるのだ。もちろん、精子を貯めておくことも重要なファクターかもしれないが、そして時を動かす方法は前回学習したとおり、止まった時と同じ状態に戻ることだ。「さてと、やはり一発目は美雪ちゃんにくれてやるか!」 すぐさま脱がして、美雪の形のよいおっぱいを舐める二川。彼女に髪を切ってもらったり、肩を揉まれながらなんどこうする事を想像しただろう。そう考えると嬉しくて嬉しくて、たまらなく興奮してくる。どうやら精嚢のエネルギー充填が完了してしまったようだ。すぐさま床に押し倒し、最後に残しておいた、彼女の薄いパンツを剥ぎ取ると、おもむろにおまんこを嘗め回した。息を荒げる美雪の姿に、感動を覚える二川は、自分の早漏を呪いたいほどだった。うう、限界だ……唾で、なんとか入れられるほどになった小さな膣へ思いっきり祖チンを押し込む! 「うああ!み、美雪ちゃんの穴小さすぎる!……こりゃ店主の馬鹿息子も祖チンなんだな!」近くでハサミを持ったまま固まっている美雪の旦那を罵倒する二川。「うあーうあー、いくよ!どぴゅっと精子出ちゃうよ!ごめんねー、美雪ちゃんの旦那が祖チンなのが悪いんだよ!しかも種無しみたいだから、ぼくの子供を妊娠して育ててね♪」 なんだかんだいいつつ、旦那を脳内で牽制したりして余裕な二川、一回の経験が人をここまで変えるものか。それでも金玉がぶるぶると震えて我慢の限界を悟らせる。「うあー発射する!ごめん、ごめん美雪ちゃん……好きだぁぁ!」腰を打ちつけるように、足をクロスさせて股と股を密着させて!
どびゅ!!どびゅ!どびゅ!どびゅ!どぴゅ!どぴゅ!!!
おびただしい量の射精。美雪の子宮に向けて、子種を含んだ粘液が大量に発射された。膣壁へ、子宮の入り口、そしてその奥へと降り注ぐ毒液。必死に溜めたおかげか、特殊能力の成果なのか、二川の精液は急に粘度を増し、濃くなったようだ。飛ぶ勢いも申し分ない。もちろん、早漏は治らないわけだが。それも数撃ちができるようになれば、孕ませるという本来の目的を達せやすいというものだ。
ドロっと美雪の膣からたれる二川の精液。本来なら何発も入れて蓋をするところだが、ここには何度も足を運ぶんだ。万が一にも足の付くことはしたくないと彼なりに思う。「ここには何度でも来て、美雪ちゃんはゆっくりやってやれるからね」もったいなかったので、隣りに立っている店内一のデブス店員(名前も覚えていない)を手早く裸にして膣に手で押し込むことにした。二川はにやっと笑い「お情けをくれてやるんだ!ありがたく孕めよ」などと笑う。こいつは、デブスのくせに二川にもっとも辛くあたったやつだ。美雪のお流れの精子で孕めばそれこそ爆笑ものだ。 それにしてもこの三段腹の無残なこと……垂れ下がったおっぱいが四つ目の贅肉にみえ、さすがの二川もこのおっぱいでは興奮しない。「まるで肉の固まりだな」と思いつつ、締まりの悪い下の口に精液を作業的に手で押し込んでいく。「だいたい、こいつに突っ込む男がいたのが驚きだな」確実に未使用の膣だと思い、ただそれだけを楽しみに剥いてみたというのにいささか落胆する二川。ほどなく、愛撫の気持ちもなく精子を押し込んでただけなのに、留めなく流れる愛液。「ぶふぉ、こいつ感じ過ぎだ。やっぱ未経験じゃないの」デブスのそばかすだらけの汚らしい顔が息を荒げている。ふっと、スプレー缶かなにかで緩い処女膜をやぶってしまうデブスの姿が頭に浮かんだ。 「そうだ、スプレー缶つかってやろう。こんだけゆるゆるなら入るだろ」留めなく愛液を垂れ流すドブスの膣、このままではせっかくの精液までもが流れてしまう。一番小さいスプレー缶をつかんだ二川は、ぐいっとゆるゆるの膣に押し込んだ。「おお!簡単に入った」これは笑える、明らかに膣がスプレーにあわせた形になってる。立脚姿勢なのに、スプレー缶が落ちるどころか吸い上げさえするのだ。デブスは息を荒げ、よだれや鼻水さえ垂れ流して感じている。うはは、これはちょっとこのままほおって置こう。
店主に散髪されてる、可愛いがちょっとつり目の茶髪女の料理にとりかかる二川。椅子から引きずり降ろして床で脱がしてやることにした。小さいけれどピンと起った乳頭が可愛い。ちゅっちゅと吸って、下の口にとりかかる。「おや、ちょっと濡れてるぞ」あるいは、二川が美雪に散髪されて感じてたように、この女も種無し店主に気が合ったのかもしれないな。「おお、濡れてるからすぐ入るよ。準備ごくろう、ごくろう」乳頭をこねくりまわしながら、ピストンするとすぐに息を荒げる茶髪女。店主にやられているのを想像しているのかもしれない。「だがつっこんで、中出しするのは俺というわけだ」優越感を感じる二川。 どうやら茶髪女と二川の粗チンは相性が良かったようだ。二発目だというのに、もう射精感がこみ上げてくる。あえてそれに逆らわず「ううう!くる!くる!くる!くる!!」足を絡め、腰を密着させた状態で茶髪女の中でさらに腰を振る。「うあー駄目だ、いくううう!」
どびゅーーー!!どびゅ!どびゅ!どびゅ!どぴゅ!どぴゅーー!!!
中で更に奥に向けて撒き散らされる精液。「うああああ!」あまりの気持ち良さに叫んでしまう二川。なぜか、これは来たという確信があった。こいつは確実に孕むだろう。なごりおしそうに腰を離すとドロっと精液が滴れてきた。膣内射精の証、これを見る度に二川は奥底から能力に感謝する。滴れてきた精液をすべてすくってまたデブスの所にもどる。
「ほれ、精液便所!次の配給だぞ」などと冗談をいいつつ、デブスの股のスプレー缶を引っこ抜く……抜けない。「なんだこいつ、すごい締まりだなスプレー缶だけ」思わず笑ってしまう二川、とりあえずデブスを倒し押したり引いたりして一気に引っこ抜くと
ブシューーーー!
「うああ!なんだ」膣から、汁が吹き出してきた潮噴きと呼ばれる現象だろうか、もちろん二川は見るのも始めてだ。「面白かったお礼にいれてやろうなあ……」デブスはそばかすだらけの頬が赤く染まって、息も絶え絶えの様子。溢れんばかりの愛液をふきとり、奥へ奥へと溢れた精液を混入して、さらには床で汚れ交じりの精液も止めに押し込んでやる。「はい、そして中をぐるぐると良くかき混ぜます」ドブスの汚らしい愛液と二川の汚らしい精液が緩い膣の中で交じり合い、精子が泳ぐには最良の環境だろう。そして、またスプレー缶をぐっと押し込むと、二川は次へと向った。
まあ、渾身の一撃を二発も放ったのだ。店の外まででれば標的はまだいるだろうが、ここらが限界だなと思う。待合席に座ってにこにこと笑っている女の子。ちょっとほっぺたが大きくて、眉毛が太く田舎娘風だがこの店では一番の美人ではないだろうか。大学生か、もしかしたら高校生ぐらいかもしれない。疲弊したと思っていたチンポがぴくりとたってくる。女の子の手を取り握らせる。すぐにギンギンになるチンポに苦笑する。 このままの姿勢でやってしまおう。おもむろに、パンツを脱がせてみると「やばい、こいつ処女なんだじゃないか」あきらかに、指の侵入を拒む膜っぽいのがある。傷つけないように、舌を入れてみる二川。素人でもあきらかにわかるほど、それは未使用であった。とりあえず上着をぬがせ、ブラジャーをとり乳を吸う。こいつをやってしまうかだが……しかし下はもう収まりが付かないんだ。何か事件になれば、無理やり勃起させて時を止めて逃げてもいい。よし!やろう、乳頭が起つほどになめたあと小心者の二川にしては早い決断をくだした。やはり能力があるという自信は大きい。鞄を調べて、名前を探る。財布のなかから学生証明がでてきた、近隣では有名なお嬢様大学の一年生らしい。川越若菜……「若菜ちゃんか!よし、俺が君の初めての人になってやろう」 若菜ちゃんもそこそこに胸が大きい、ちょっとたれ気味なのが惜しいがピンク色でいい胸をしている。もうギュンギュンに起たせている乳頭、この感度なら上出来だろう。「安産型だ。いいお婿さんがもらえるといいね、さて下の口も試そうね」あくまでもこれは試験なんだと、思い多少の罪悪感を吹き飛ばす。若菜ちゃんがいいお嫁さんになれるかの試験、試験で孕んでしまうかもしれないがそれは事故だ。さっきまで笑顔だったのに、眉を歪めている。嫌がってるのかな、いや未経験な胸を愛撫しすぎたのですこし痛かったのだろう。 下の方の試験は、早目に済ましてやるのが慈悲かもしれない。まるで若菜ちゃんの父親になったような気分で、ギンギンにたったチンポをそっと未使用の割れ目へ押付けていく。そっとそっと、膣内に侵入していく。とってもきつくて、これはオナニーもろくにしていなかったに違いない。処女地を汚す快楽にうたれた二川は、我慢しきれず腰をぐっと引き寄せた。もうここが膜の限界というところだ、さすがに粗チンでも膜に直接攻撃されると辛いらしい、若菜ちゃんは物凄い苦悶の表情をしている。 その顔をみて、ふっとかわいそうになった二川はこのままいくことにした。処女膜を破らずに挿入するということにかけては、二川のエラのはっていない粗チンは理想的なのだろう。亀頭を完全にくわえ込み、根元から半分まで産め込まれてもなお膜はのびきっただけで、破れることはなかった。きっとものすごい激痛だろう、もし時の止まった世界でも夢をみるなら中世の罪人として拷問にかけられている夢をみているだろう。でかい胸をちゅーちゅーちゅーちゅー吸いながら二川はチンポを膜に食い破られそうな快感を覚え射精した。
どびゅーーー!!どびゅ!どびゅ!どびゅ!どぴゅ!どぴゅーー!
処女膜の真ん中にあいた、小さな穴に密着した尿道から精液がとびだし、膣内へ処女膜の内側へと精液が飛び出していく。三発目とはおもえない気負いの射精に、膜がやぶれずにすんだのはそのためだった。しかしそれは、同時に妊娠の危険を孕むものだ。敗れることの無かった処女膜を傷つけぬようにゆっくり引きぬく、すこしだけ精液が漏れたがほとんど中に入ったままのようだ。 「このままもし妊娠したら処女受胎だね、若菜ちゃんはマリア様ってとこかな」二川はにやっと笑い、ほんの少しのもれた精液も採取して精液便所と化したデブスのところに向った……。
やりまくり、デブスを散々ほじくって満足した二川は外を出歩いて通行人から財布を奪いまくる。さすがに、店内ではやらない。ここには何度もこないといけないから、なにせ二川はここの常連なのだ。店内も苦労して前の姿に戻した。デブスだけそのままにしてやろうかと思ったが、全てを台無しにしてしまうことを恐れ、泣く泣くスプレー缶を膣から抜く二川。「まあいい、どうせこいつは妊娠しただろうしな」できうるかぎり、時が止まる前のすがたに戻したことを確認した二川は、ふっと椅子に座り込む。そして時が動き出す。 やられた女達だけが数十秒困惑していたようだが、一分もたてば完全に前の空気にもどる店内。実は一番疲れきったのは二川だったかもしれない……散髪もおわり、美雪にシャンプーをされながらいつしか眠り込んでしまったのだった。
……後日談、浅川美雪……
一瞬、激しい快楽を感じたような気をして美雪は困惑した。「いけない、なにぼっとしてるんだろう」今は仕事中、うち股に感じる違和感もまるでスポーツをしたような汗臭さも、忘れて仕事に没頭するのだ。トイレにいきたいような感じもすこしあるが、あとでいくことにした。 幸い美雪は今回の中出しで妊娠することはなかった。だが、常連客が二川であった不幸。この後、何度も何度もトライされ、やがては彼の子を孕む運命であった。
……後日談、茶髪女……
茶髪女、彼女にも石川麻江という立派な名前があるわけだが、気がある店主に散髪されているうちにいったのだと今回のことを誤解していた。文字どおり麻江は、店主を思いながら二川に犯されたわけである。運良くというか、運悪くというべきなのか、この後本当に店主との浮気に成功し、本懐を遂げる事ができた麻江。しかし、そのお腹にはもう二川の子が宿っていた。 自分が妊娠させたと当然思い込む店主は、中絶を主張したが受け入れられず覚悟を決めた。麻江は、好きな人との禁じられた恋によって生まれた子供だと信じつつ、今日も悪戦苦闘しながら豚児を育てている。
……後日談、川越若菜……
相当酷いことをされたので、この後苦しみを訴えて家に運び込まれたのだが、膜も破れなかったことにくわえ彼女も運良く妊娠しなかった。ただ、彼女の膜に守られた子宮のなかで二川の遺伝子は溜まり続けていることとなった。二十一歳で、婚約者に処女を捧げるまで、それは続いた。
……後日談、デブス……
デブスの名前など聞きたくないだろうが、鴨川江都子という。徹底した鈍感なので、あれほどのことが自分の体に起きながらまったく気が付かなかった。そして、その事が彼女を地獄へと叩き付ける。もともと、ものすごいデブなので妊娠の発見が遅れたのだ。心当たりもまったくなかったため、発見はさらに遅れる。生理がないのも、不順だと思っていて気が付いた時にはすでに妊娠六ヶ月を過ぎていた。「なんで……なんでわたしが……」江都子は、すでに堕ろせなくなっている誰のものともわからぬものを孕んで、絶望した。 結局、田舎にもどり親の助けをかりて出産。男性経験がまったくないままでの、妊娠、出産。そして子育てが待っている。まさに地獄だった。ただ親にとっては、絶望視していた孫が生まれたので、たとえそれがシングルマザーの子であろうとも嬉しかった。江都子の育児放棄にも関らず、祖父母の温かい愛情のなかで豚児はすくすくと育ち、最悪の遺伝子を引いているはずが容姿はやはり醜いものの優秀な学徒となり、のちに鴨川博士は農学・バイオの分野で多大な業績を残した。遺伝だけではない、ということの好例。
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第一章「始まりのとき」 |
もう終わりだ。何もかも終わりだ。ぼくは焼け付くようなアスファルトの上にしゃがみこんだ。この前までしがない会社で、しがないサラリーマンをやっていたが奴隷扱いの待遇に嫌気が差してぷらっとドロップアウトしたままもう一ヶ月も行っていない。とっくの昔に除籍になっているだろう。そうでなくても、ぼくは社内全体からイジメを受けるほどの必要とされていない社員だったんだ。 かといって、他の仕事をするわけでもなく、ほんのわずかな手もとの金も尽きてしまった。金でも落ちてないかとぶらぶらと歩いてみたものの、どうなることものでもない。腹が減った……もう三日も何も食べていない。幸い水だけはふんだんに飲めたが、それが腹の足しになるわけもない。というか、もうどうでもよくなってきた。なにもかも、さっきまで刺すように空腹感が襲っていたが、それも次第に感じなくなっていた。 ふいに、涙が出てきた。ぼくは情けない男だ。腹が減ったなら、コンビニでも襲えばいいじゃないか。それさえもうする気力がない。ぼくは鬱病なのかもしれないな、ふとそんな気がしたがどうでもいいことだ。死ぬことも臆病でできないから、これが緩慢たる自殺といったところか。照り付ける太陽は俺を容赦なく焼いていく、このまま身動きできなければミイラになるかもしれない。ぼくの命は、最後の時を迎えて助けを求めている。ぼくはもう自分を助けられない。町を行く人が、誰か手を差し伸べてくれないかなどと勝手なことを想う。誰がこんな小汚く醜い男に手を差し伸べてくれるものかよ、ぼくは長い人生を生きてきて救われたことなんてなかったじゃないか。期待する方がどうかしてるさ。そういつものように自虐の詩を口ずさみつつ、目は救いを求めて行き交う人々に向ける。 ふと、でっかいおっぱいの女と目があった。二十代前半新人OLといった風体の、その女は汚いものでも見るように目を背けた。その女の扇情的なロケットおっぱいそして透けて見えるブラジャーを見て、ぼくのものは勃起してしまった。まだ、こんな元気があったとはぼくの一物はまだ生きたがっているぞ!そういや、ぼくはまだ童貞じゃないか。風俗に行く金さえなく、ぼくは女を抱いたこともない。こうやっていい女を見送りながら、マスをかいていただけだ。ほんとに、これで終っていいのか!死ぬ前に、この女に種付けして孕ませてやりてぇ……不意に、体からものすごい力が出たような気がした。ぼくはこれまでの人生で有り得なかったぐらい深く激しく怒ったのだ。くそったれ!くそったれと!ぼくはその自分から湧き出る力に、生まれて始めて奇蹟を信じた。
だが、当然ながら奇蹟は起こらなかった。もはや体力の限界を迎えているぼくの身体は、気力で起き上がることなんかとてもできなかった。次第に冷めていく熱、起き上がったから何だ。この女を襲う気力なんてないだろ。よしんば、あったとしても衆人環視の中で襲う度胸なんてないし、かりにやったとしても取り押さえられてぼこぼこに殴られて終わりだ。 ってか、ぼくは何を考えてるんだ。空腹で死に掛けてるのに馬鹿じゃねえのかと。さすがにおかしくなって小さく笑った。笑う気力すらねえけどな、失笑ってやつだ……んん。なんかおかしいな。さっきから、女は顔を背けたまま身動きしてない。よくみると、町の通行人全てが身動き一つしていない。街道を走るはずの車でさえもが、まるで時が止まったかのように動きを止めている。
どうやら、ぼくはついに気が狂ったみたいだ。いや、これが狂ってるなら狂ってるでいいさ。ぼくを除いて世界は止まったんだ!これは、ものすごいチャンスだぞ。とにかく、ぼくは動かない体を無理に引きずって自販機の前の人から小銭を取ってジュースを買い飲み干した。ふう、生き返る気分だ。まだ気持ちが悪くて置き上がることはできそうにないけど、自販機のかげでジュースを何本も飲みながら少しずつ体力の回復を待ち、這いずるように動けるようになったら近くのコンビニに入り込んで飯を久しぶりにたらふく食った。少し休んだら立ち上がることができた。どうやら、空腹だっただけでそれほど酷い状態ではなかったらしい。さっそくレジに手を突っ込んで金を物色……あまり置いてないものだな。つーか、こんなこと何時でもできるじゃねえか。とりあえずさっきの女だよ!! ぼくはポケットに金を突っ込んで(我ながらせこい)、さっきの女の所に飛び出していった。女は俺から目を背けた格好のままその場に止まっていた。このやろう、ぼくを汚いものを見るような目で見やがって……さっきのような怒りはない。こいつはいまからその罰を受け、その汚いものを突っ込まれて毒液を注射され、孕まされるのだ。そう考えればいとおしいものではないか。歪んだ顔をおれは口に指を突っ込んで無理やり笑った顔にしてやった……よしかわいい顔だ。どうやら時間が止まっても柔らかいものは柔らかいみたいだぞ。
さてどうしよう、正直いつ時間が動き出してもおかしくないわけだ。ぼくはまだ、この魔法のルールを知らない。ほんとうなら、どっか隠れた場所に連れて行きたいが、正直ぼくはチビな上にさっきまで飢え死にしかけていたので、スラリとした長身の彼女を運んでいくだけの体力がない。もっと言えば、もうぼくの逸物はビンビンになり過ぎている。溜まっているので、少しの刺激でも射精してしまいそうだ。せっかくのチャンスだ、一滴だって無駄にしたくはない。覚悟を決めたぼくは、そっと彼女のパンツを降ろした。始めてみる本物の膣に息を呑む。グロテスクだと聞いていたが、神秘的な美しさをもった穴だ。彼女は汚いものを避けているだけあって、膣の穴も美しいのかもしれない。きっとこの奥に隠れている子宮も美しいのだろう。見ているだけで、射精しそうだ。 すぐさま、ギリギリの仮性包茎であるぼくの粗末なものを取り出す……すでに先走り汁がでまくってるのでツルっと剥けた、これはどうやって入れたらいいんだ。チンカスだらけの亀頭で、彼女の綺麗な膣に突き刺そうとするがうまく入ってくれない。まさか、処女?そんなわけないか、さすがにぼくだって伊達に歳は食ってない、こんな美人が処女のまま二十代まで残るわけがないのだ。やば・・まじ出そうだ。ぼくはもともと早漏で、本来ならこんな刺激であっというまに射すだろうが、これはぼくの童貞喪失なんだ。さっきの怒りの感覚を思い出して、ぐっと我慢する。こいつを確実に妊娠させてやるんだ、冷静になれ。
もしかしたら、これって濡れてないってことじゃないだろうか。穴が開くには、ある程度の水気が必要なのか。よし!ぼくは必死に、一心ふらんになめる。舌で彼女の穴を探るように・・穴がすこし開いた!ぼくはぐっと彼女の穴を力の限り指で押し広げ狙いをつけていっきにぐぐっと!チンポをおしこんだ!!うほ!彼女といっしょに成れた……これでぼくも童貞喪失だ!
まるで膣壁の襞が吸い付くようだ。やっぱり濡れていなかったに違いない、ぼくの粗末なものでもきつすぎる。限界だ・・ちんこの玉がぐるんぐるん震え、濃い奴の発射準備が臨界点に達したことを悟った。貯めていたのは一週間か!十日以上に成るか!うおおお!ぼくはぐっと彼女をだきしめ腰を押付けた。少しでも子宮に近い位置へ精子を飛ばすんだ!ぼくの子供を産んでくれ!い、いくううううう!!!
どびゅ!!どびゅ!どびゅ!どびゅ!どぴゅ!どぴゅ!!!
あああ……彼女の顔を嘗め回しながら、彼女の膣内に向けて射精!精子は膣内に粘液に乗って撒き散らされ、彼女の汚れを知らぬ子宮の穴にさえ流れ込んで汚しきった。やがて、彼女の飛び出した卵を囲み、受精させるだろう。薄汚れたぼくの遺伝子と彼女の綺麗な遺伝子が交じり合う。うああ、ぼくの子を孕め!!
どぴゅ!どぴゅ!どぴゅ!ぴゅっぴゅるるるる!
そんなことを叫び!考えるうちに腰を打ちつけまくり、中に入れたまま二発目も放ってしまった。二発目の射精も、抜かず零れず子宮へと流れ込み駄目押しをした。ふふ、抜かずの三発としゃれこむか……さっきまで童貞だったのに、やりまんを気取る自分に苦笑しつつも、二発もだして少し落ち着いた。
さてと、二発も連続発射した。確実にぼくの遺伝子は彼女へと流れ込んだ。大任を果したような気持ちになったぼくはこいつのロケットおっぱいを楽しむことにした。ゆっくりとブラウスを剥ぎ取り、ブラジャーを外すとそこにあったのは大きい割にいい形をしているバストと、ぴん!と反抗的に起った乳頭だった。女の本能でもあるのだろう、さすがに二回も子宮にめがけて発射されれば、濡れてもこようし乳頭も起ってこようというものだ。すぐにこのおっぱいからも乳がでるようになるぞと想いつつ、ちゅーちゅー乳頭を吸う。必死で気がつかなかったのだが、よく見ると彼女のほっぺたがほんのり赤くなっていて荒い息が出ている。彼女のうでに付いてる時計をみれば、秒針は止まっているのに……まあぼくの悪い頭で考えても理屈はわからんな。魔法だし、声を出しそうなぐらい息が荒くなっている彼女だが、同時に深く眠っているように目は堅く閉じられたままだ。おっぱいがやはり性感帯らしい、吸う度にきゅっきゅきゅっきゅと締め上げてくる。そして、締め上げるたびに俺の精液は奥へ奥へと引き込まれていくのだ。 ぼくが十分に出したあとで、乳頭を吸われる刺激も手伝ってようやく彼女もいきそうらしい。ぼくの初めての女だ。せめて三発目ぐらいは一緒にいきたいなと思い、自分のタイミングにあわせて乳頭を吸う力をコントロールする。うう……そろそろだな。 ぼくが力の限り乳頭をキューーーと吸うと、面白いように膣もキューーーーと俺のチンポを吸い上げる。女ってのは、こんなにいいものなのか。こ妊娠しやすくするための機能が体にできているのだ。あああ、もうだめだ!好きだよ!一緒にいこう!!
どっぴゅん!どっぴゅん!どっぴゅうう!!!!!
一緒にいくというのはこんなにいいものなのか、ぼくの射精と同時に彼女が膣を吸い上げ溢れんばかりだとおもっていた精液が、奥へ奥へと吸い込まれていく。それはまるで、全てを吸い込むブラックホールのようなのだ。彼女はどうおもってるかしらないが、彼女の膣はぼくのチンポを選んだ。ぼくの遺伝子を迎え入れてくれた。汚くて臭くて誰からも蔑められる俺の全てを受け入れ、ぼくの子を孕んでくれる。その安心感、これまで感じたことの無いような幸せに包まれ、ぼくは絶頂のうちに意識を失った。
……意識が戻った時、まだぼくは彼女と共に倒れ伏していたものの乳頭に口付けしながら彼女の膣に根元からチンポを突っ込んでいた。少し背中が痛いのはぼくが下になったということか、よかった。もう彼女は一人の体じゃないんだから。なんて気取る。 おはよう、ぼくは彼女に声をかけ、舌をからめるディープキスをする。彼女は深く眠ったままのようだが、時がまだとまっているのだろう。正直、あのまま時が動き出し、ぼくはレイプ犯で捕まって逮捕されても、この魔法をくれた神に十分感謝しただろう。生まれてから、ぼくはこれほどの幸せを感じたことはなかった。このまま彼女といっしょに世界が終ってもいいと思った。 でもまあ、それはそれこれはこれだ。ぼくにはまだツキがあるらしい。特別な人間に成れたと言うことだ。さて、まずさっと彼女からチンポを引き抜く……どばっとぼくの精液が流れ出してきた。ああ、もったいない。どうしよとりあえず手で蓋をする……うむ?彼女のパンツにナプキンがついてる……生理なのかな。血は出てないから前か後かってとこだろうな。でも、ナプキンでは吸い取ってしまいそうだしなと、彼女の鞄を漁るぼく。おお!なんか棒状のひものついたのが出てきたぞ、これってタンポンってやつか。よし!これで蓋をしよう。精液をどんどん垂れ流そうとする彼女の膣につるっとタンポンをつっこみ栓をする。なんか、また犯してるみたいで少し興奮するな。説明書をみながら、完全にタンポンをいれこんだ。上からナプキンをかぶせ、ゆっくりとパンツをはかせる。生理を止める用途に使うんだから、妊娠しやすいようにするのもまた生理用具のつとめよ、ふはは。
荷物の中から彼女の免許書を発見した。「中島優子」かあ……ぼくはようやく自分の初めての相手の名前を知った。優子ちゃん以外の通行人の財布を奪い、優子ちゃんをちゃんと元のカッコに戻してから、時間を元に戻そうと試行錯誤する。もう、このままでもいいかなと思い、座り込むと……目の前の優子ちゃんの目がまたこっちをみた。そして、時は動き出す。
……後日談、中島優子……
はっと、まるで気が付いたかのように座り込んでいる小汚い男を見つめる優子。「ん……なんで私笑ってんだろ」また、しかめっ面にもどしてこんな人生の敗残者と関らないようにする。神経質な彼女はこういう汚いものを見るのが生理的に駄目だ。なごりおしそうに、見送る男を振り向きもせず優子はさっそうと会社に向った。
会社で優子は妙なけだるさを感じる。「はあ夏って大嫌い、暑いってやだやだ」お茶を何度も飲み干す。脂汗が体に幕を張ってるみたいで気持ち悪い。今日はなぜかとくに汗でべとべとで、何度も顔を洗って化粧を直したのだが……同僚に気取られないように、肌の臭いをかいでみるちょっと臭い。まるで、恋人とセックスを何度もしたような感じもある。「それでも、まだ物足りないような……」少し身震いをする。なんかまるでお腹に何か詰ってるような異物感を感じる。だがフェラチオさえせず、中出し経験なんてもちろんない優子にはそれが子宮を汚され蓋までされていることだと気が付かない。やがて、猛烈な尿意を感じてトイレにかけこむ。
「ああ、なんだこれか」ナプキンの上にタンポンが入っていた。実は昨日タンポンオナニーを久しぶりにしてしまったのだ。排卵日が近くなると、いくら優子でも少し発情する。忙しいエリートの恋人と頻繁に会えないこともあって、汚いと思いつつも生理的欲求からしてしまうのだ。タンポンを抜き忘れるなんて、自分らしくないミス……。 「今日は私ちょっとおかしいからなあ」むりやりに自分を納得させてしまう。もし、ここで本当におかしいと気が付いて調べていれば最悪の事態は避けられたかもしれないのに。 「それにしても……このオリモノの量」。汚いものなので、さっと汚物箱に捨ててしまい「じゃーー」と音を流しながらおしっこをする。「なんでだろう、わたし急に汚くなってしまったのかも……」その連想から道で見掛けたあの小汚い浮浪者を思い浮かべてしまう。「そういえばあの男、私をみてあそこが起ってた……」まったく自分らしくない。嫌悪感を感じつつ、あの男の視線に汚されるようで感じてしまい声をからしてここでもしてしまった。結局、彼女は午後から体調が悪いと休みをもらい体も洗わずに家でタンポンオナニーを何度もした。この日を境に、しばらく優子はあの小汚い男をネタにオナニーを繰り返すようになる。恋人からは「潔癖症がすこしなおったね」と喜ばれる。そして、優子のお腹の中では男の子供が当然のように受胎、着床して育っていく。
……更に後日談……
彼女は結局男の子供を出産した。エリートの恋人は中出しなどもちろんしてないが「コンドームしてても、漏れて妊娠させるなんて俺って精力的だなあ」などと、疑いもせずに結婚。ロケットおっぱいから乳を吹き出して、エリートとは似ても似つかない豚児を育てる優子。やがてエリートとのほんとの子供も産まれる優子に似て可愛らしい女の子だった。豚児は成長して、仕事が忙しく家族を省みないエリートを出し抜いて母親と妹を犯す。血は争えないのだった。
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