駅前のマンション「タウンヒルズ・ハナクマ」の前に鵜杉は足を止める。 他にも住居やマンションはたくさんあったが、特に大きくて交通の便がよさそうだったので、ここにしただけで特に理由はない。通りすがりの女性を襲っていても、本当に妊娠したのかどうか分からないから、一箇所にまとめて住んでいる人間を特定できる場所を探したらここが一番都合がいいと考えた。 十階建ての一棟だけのマンション。それでも単純計算で三十組ほどの家族が住んでいて標的には事欠かない。調べてみて、適当な候補者がいなければ、近くの別のマンションにいけばいいだけだ。 誰もにも相手にされるはずのない鵜杉は侵入の方法に頓着することはない。 ガラスで仕切られたマンションの入り口を、思いっきり金属バットで殴りつける。 「ふん!」 ガチャ……ガチャ、ガチャン! 一発食らわせてみたら、考えていたよりも硬質なガラスで出来ていたらしく、ヒビが入っただけで持ちこたえた。だが、そんなものはフルスイングで何度も殴りつけてやればいい。見事に、正面玄関の入り口は二枚とも、バラバラに砕け散った。 「ふぅ、なかなかのストレス解消だな……これは」 角の部分のガラスまで綺麗に突き崩して剥いでしまうころには、鵜杉はうっすらと汗をかいていた。運動不足の解消にもなるかもしれない。 けたたましいサイレンの音がなって、五分で警備会社が飛んできた。 だが、二名の警備員は入り口の前に立って鵜杉を見ると、そのまま何もせずにまた戻っていった。あとには破壊された入り口があるだけだ。 念のために、入り口横にある管理人室を覗いたら、管理人の爺さんがお茶を飲んでいた。警備員がやってきたことから考えれば、警備システムはきちんと作動している。それなのに、鵜杉の周囲に来ると何もなかったことにされてしまうということなのだろう。 まあ、この世界の都合など鵜杉は知ったことではないのだが。 住民はどう反応するだろうかと、目ぼしい標的がいないかどうか調べるついでに見ていたら、会社員風の男が割れたガラスをバリバリと踏みながら気がつかずにいってしまう。管理人もガラスを片付けようともしないので、管理人室にあった箒とチリトリで鵜杉があらかた掃除してしまった。 子供がこけて怪我でもしてはいけないということなのだろうが、女を犯して回っている悪人のくせに、鵜杉は相変わらず妙に気の小さい男である。 美人風OLや、可愛い系の若妻など目ぼしい娘もちらほら見えたのに、鵜杉が選んだのは友藤家の三人家族だった。 中堅どころの建築会社の次長を勤める友藤道博三十六歳を父親に持ち、妻の友藤聖子が三十二歳主婦。一人娘の志穂が十三歳中学生という三人家族である。道博は、可もなく不可もなくの容姿のただの中年サラリーマンなのだが、妻の聖子が……。 顔立ちは決して悪くない、肌の色艶は綺麗、プロポーションもこの歳にしてはよく保っているほうだといえる。それなのに、無残なことに鼻の形がフックを引っ掛けたように釣り上がっているのだ。 ありていに言ってしまえば『豚ッ鼻』なのだ。それが容姿を台無しにしている。 その聖子の娘も、父親に似ればいいものを、見事にその遺伝的特徴である『豚ッ鼻』を継承している。無残なものだった、よっぽど強い遺伝子なのだろう。 美人系も可愛い系も、好きなだけたくさん抱いてきた鵜杉は、今度はその『豚ッ鼻』の容姿の崩れ具合に、エロさを感じたようだった。 満干全席に飽きると、ジャンクフードが食べたくなるということなのか。男の嗜好というのは不思議である。 部屋に入ると、主婦の聖子がひとりで紅茶を飲んでいたので、さっそく弄ることにした。 「豚のくせに、気取って紅茶なんか飲んでるなよ」 腹をめくってみるとやっぱり、腹の肉はたぷたぷである。外で見かけたときはスタイルがいいように見えても、いいものを食べて、家でのんべんだらりと過ごしている三十路過ぎた主婦の運動量からすればこうなってしまっても、しかたがないのだ。 もちろん若い鵜杉には、そういう主婦の哀愁が分からないから、散々と楽しげに罵倒の言葉を投げかける。それが聖子に聞えていないかというと、聞えてはいるのである。 ただ、無いこととして反応できないだけだ。 後ろから、上着をたくしあげるようにして、腹の肉を弄ぶ。たっぷりと、指で掴めるほどの脂肪。背は低めなのでこれは太りすぎといっていいだろう。 「働かずに、家でプラプラしてるからこうなるんだよ」 学校にも行かない、引きこもり高校生の鵜杉がよく言ったものだ。 聖子が反応できたら「お前のほうがな」と言ってやりたかったかもしれない。主婦だって家事業ぐらいはしているのだ。難しい年頃の子供の世話がどれほど大変かお前にわかるのか。毎日毎日、愚痴る旦那の相手をして仕事に送り出し、家事の忙しい時間帯にわざわざ長電話してくる姑の相手をして、難しい近所づきあいを愛想笑いで精神をすり減らしている私の気持ちが分かるのかと。 少なくとも、引きこもりニートに罵られる筋合いはない。 家に居るのだって、中学生と高校生の子供がいるから、家を空けるわけにはいかないのだ。ちゃんと理由がある。それなのに酷い罵倒を受けて、聖子はなみだ目であった。 「まあ太った女は嫌いじゃないけどな」 親にすら無視されている鵜杉は、聖子の年代の女性には母性を感じるのだろう。マザコンというほどではないが、鵜杉のような青年が年上の女性を、好ましく感じてもおかしいことはない。 そのようにして、しばらく揉み心地のいい腹をタプタプと持ち上げていたが、それに飽きたのか胸のほうに手を伸ばしていく。 少し紐の疲れた白いブラをたくし上げるようにすると、少し垂れたが充分な大きさを持った双乳が姿を現した。手が沈み込むような、すこし垂れた肉の感触が心地いい。 「胸もタプタプだな」 どこまでも罵倒するつもりで、そんなことをいってみたりするのだが、その乳を鵜杉は楽しんでいるのだ。 そうやって、しばらく感触を楽しんでいたが、それにも飽きたのでブラを乱暴に剥ぎ取る。 ブチッと緩んでいた紐が切れて、小気味よい音で飛んでいく白いブラ。 その音に、カップの大きさに、鵜杉は逆上したように興奮する。 「下は、どうなんだよ」 そういって、スカートをたくし上げるようにして、純白のパンティーの股の部分をねじ来るようにする。熟した聖子の恥丘は、大きくて軟らかい感触であった。 「ふーん」 そうやって、パンツごしに聖子の股をこねくりまわすようにすると。 「あっ……」 聖子は声をあげてしまう。それを聞いて、鼻で笑う。 厚いごわごわとしたパンツ越しにも、ほんのりと濡れているのを確認した。 「ふん、濡れてるぞ」 ずるずると、パンツを引きずるようにして脱がされてしまう。ただ椅子に座っているだけの聖子に抵抗のしようはなかった。 鵜杉は乱暴に指で、マンコをまさぐった。 「ひっ……」 聖子は身体をびくつかせる。感じているとか、感じていないとか、そういうことではなくて、生理的にそう声をあげてしまうのだ。 「陰毛の手入れもしてないのかよ、こんなの旦那も萎えるだろ」 ぬぷりと押し込んだ指を自分の鼻に持ってきて嗅ぐ。 「くせえ!」 本当は臭いと思っているわけではないから、舌でなめ始めている。鵜杉は、そうやって熟した女の強烈な雌の臭いと味を堪能するのだ。 弄るのもいいだろう、だが鵜杉がもっとも興奮するのは味覚と嗅覚で女を感じたときだった。舌の奥に感じる陰毛のジョリジョリとした感触、ほのかな苦味のある味わいが、極限にまで鵜杉のモノを勃起させる。 「ふんっ、この濡れ具合、どうせ久しぶりなんだろ」 舌を一番奥まで差し入れてしまう。こなれた女の肉襞は、まるで包み込むようでどこまでも奥があるような深みを感じさせる。 奥の奥を確かめるように、指で中を確認する。 「ぐっ……」 聖子は、がたがたと持っているティーカップを震わせて、身体をくねらせるようにして呻く。 「ゆるゆるマンコめ!」 ぐっと、指で最奥の感触を確かめる。プニプニとした子宮の入り口の感覚。子供を一人産んだ緩みを持つマンコだが、鵜杉にはそれが母親に包まれているような安心を感じさせる。 どうせ相手に意識的に伝わらないので、どうでもいいことなのだが。そういう女体への感謝のようなものを、素直に口にしないで激情を罵倒に変えるのが鵜杉の若さなのかもしれない。 その鵜杉のはじけるような雄の若さに危機を感じて、聖子はティーカップの紅茶を飲み干して立ち上がろうとした。それを強引に椅子に押さえつける鵜杉。 すでに聖子は、スカートだけをまとって、ほぼ裸に近いひどい状態だった。マンコからは、すでに白みがかった愛液が伝っている。 「おとなしく、してろ、入れてやろうっていってんだよ!」 そうやって、耳元で言い聞かせるようにすると、聖子はあきらめたように力を抜いた。熟した人妻である聖子は、強引にされると受け入れてしまう素地がある。その従順さは、鵜杉には好ましいもので、それにもかかわらず、だからこその罵倒を強める。 「やられたくて、しょうがないんだ! 今入れてやるから」 やりたいのは鵜杉なのだ。聖子はそんなことは思っていない。だが、聖子から吐き出される湿った息には、やられたい雰囲気が漂っていた。 その息を吸うように、聖子のぷっくらとした厚い唇に乱暴に口をつける。そのまま、舌先で聖子の口の中を弄るように乱暴にかき回していく。紅茶の苦い味がした。 舌を絡めるようにすると、不思議と鵜杉の下のものも準備万端になりタラタラと先走り液をよだれのように垂れ流す。 鵜杉の生殖を拒むものはない。少し肉がたるんだような、それでいて軟らかい聖子のケツを自分の側に引き寄せると、ぐぐっと腰を押し付ける。 「ほら、もっと腰を押し広げて入れやすいようにしろよババァ!」 じれったい鵜杉は、濡れたマンコに自分の亀頭をこすりつけるようにして入れようとするが、ツルツルと滑ってうまく入ってくれない。椅子に座ったままの女に、挿入しようというのは結構体勢的に無理があるのだ。 場所移動すればいいだけなのだが、鵜杉はそれは面倒だと思って、なんとかこのままの姿勢で挿入できないかと、腰を押し続け続ける。 一進一退の攻防。聖子が、ちゃんと協力して腰を前に出しさえすればドッキングできるのに、そこまではしてくれない。もどかしい。 「ああくそ、往生際のわるい婆だな!」 そういって、鵜杉は不満をぶつけるように腰に残ったスカートを力強く引っ張って、ジッパーがはじけるような音を立てて、避けるように引っ張り脱がすとそのまま部屋の壁にたたきつける。 そんな鵜杉の乱暴な様子に、聖子は本能的におびえてビクリッと身体を振るわせる。皮肉なことに、そんなことをすればするほどに聖子の中はじっとりと濡れてきていた。 「あーもう、めんどくせーばばあだな!」 そういうと、聖子の腰を乱暴につかんで尻をさせるようにして「よいしょ!」と持ち上げる。鵜杉はそんなに体力のあるほうではない、掛け声でもかけないと持ち上がらない重労働だった。 「くそばばあ、ダイエットしろよ!」 そんなひどいことをいう。重いのは聖子がデブというより、持ち上げられようと意識していない人間の身体は酷く重いものなのだ。椅子に座っている状態から抱きかかえ上げられるという無理な体勢でもあり、完全に持ち上げたときに鵜杉の体力はすぐ限界を迎えた。 鵜杉の手から力が抜ける。 「きゃっ」 そんな声をあげて、聖子は椅子のすぐ近くのフローリングの床に投げ出される。せめて、ソファーか出来ればベットまで運ぶつもりだったので、鵜杉は自分の体力の無さに内心舌打ちした。 驚きと衝撃にゆがむ聖子の顔が卑猥にみえて、鵜杉は我慢できないと思った。 「もうここでいいや、床の上で犯されるのがお前にお似合いだよ」 そういうと、一刻の猶予は無いという勢いで、腰をつかみ足を押し広げてググッと挿入する。聖子の肉は、本人の意思に関係なく鵜杉の肉棒を受け入れた。 「うっ……」 「どうだよ、久しぶりの男の味は!」 そんなことわかるわけないのだが、聖子の中の熱を感じた鵜杉は、久しぶりと決め付けていた。そして、それはあながち間違いでもなかった。 「おらおらおら!」 若さに任せて、腰を使う。 そのたびに聖子は、熱い吐息を吐き出した。 この日の鵜杉は何か熱くて、精子と一緒に自分の魂までも飛び出してしまいそうだった。ただ、一心不乱に腰を振った。 そんな性急で乱暴な腰つきも、聖子の軟らかい肉は十分に受け止めてくれる。 そこには、子供を一人産み終えた女の安定感のようなものがあった。 少したるんだ乳房を吸う。 母乳が出ればいいのにと思うが、もう子供は中学生なので出るわけが無い。 まあ、俺がこの女のたるんだ子宮に若い精液を注ぎ込んでやれば、また乳も張るようになるだろう。 そんなことを考えながら無言で腰を使った。 ただ、二人の吐息だけが部屋に流れていって、グチョグチョといやらしい音が響く。汗ばんだ肌を重ね合わせて、ただ鵜杉は熟した身体をむさぼり続ける。 なんだかそういう行為が鵜杉にとって幸せで、ずっと続けばいいのにと思ったが、思いのほか早く、あるいは結構長い時間だったのか、射精のときは迫っていた。 「くそ、もう出ちまうぞ! おい聖子中でだすからな!」 もう聖子はすっかりできあがってしまって、荒い息を吐くだけだった。上気した頬が、鵜杉にとってはおばさんといえる年齢のくせに、可愛らしく見えた。 「反応ねーのはつまんないな、ほらザーメンめぐんでやるから、妊娠しろよ雌豚」 聖子の口が、あわあわと震えて、キスをしてほしそうだったのでむしゃぶりついて。 そのまま抱きしめるようにして、聖子の中で射精した。 ドピュドピュドピュ! 腰を押し付けながら、リズミカルに聖子の中に射精していく。 それはまるで何かの儀式のようだった。 自分の毒が抜けていくように感じて、鵜杉はとても気持ちがよく。 ドピュドピュドピュ! 聖子の中で射精しながらも、また快楽が競りあがってくるようで鵜杉も呻き声をあげて熱い息を吐いた。 熟した女もいい、たっぷりと射精しきった感想はそんなもの。 だが、そんな言葉は聖子にはかけずに。 「お前の娘も、すぐお前と一緒に中だししてやるからな! よかったな」 そういって聖子を責めるのだった。 それが鵜杉にとって、今一番楽しいと思えることだ。 一発射精しても、たぎる性欲は抑えきれずに、立ち上がる。 たっぷりと中だしされて、ごぼごぼと精液と愛液の塊を股から垂れ流している聖子をほったらかしで、そこらへんを探して化粧台の上で見つけてきた口紅で、聖子の身体に落書きを施す。荒い息を吐く聖子の身体が、卑猥な言葉や稚拙な模様で装飾されていく。 それは、まさに子供の落書きのような酷さだった。聖子の身体は、もう鵜杉のオモチャだった。 このまま、この格好で学校帰りの娘を迎えさせてやろう。 その絵を想像すると、鵜杉はこらえきれずにフフフッと笑い声をもらして、悪い笑みを浮かべる。 豚の種付けは続く。
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