第十二章「朝の光と夜の闇」 |
安西マサキは、フローリングの硬い床の上で、寝苦しくて目を覚ました。 「うん……」 カーテンの隙間から差し込む光はまだ淡い、目覚まし時計がなる時間にはだいぶある。マサキは、ツバメのベットで寝たはずが、いつのまにかツバメの部屋の床で寝ている。寝てから、すぐに蹴りだされたのだ。 疲れていたマサキは、それでもそのまま寝続けたのだろう。 「身体の節々が痛い……まあ、これはしょうがないか」 この季節でも廊下に真っ裸で放り出されていれば風邪を引いただろうし、まだ部屋の中で、毛布を上にかけてくれただけが、ツバメの優しさというものだろう。 身体は節々痛むが、疲れはだいたい取れている。部屋に立ち込める甘いツバメの匂いが、マサキを回復させてくれたのかもしれない。 久しぶりに長時間眠ったので、脳の疲れは取れて普段よりもすっきりしていた。マサキは、中学生にして見た目は三十五歳(独身)みたいな風貌だが、内臓はきちんと少年なので少し休めば体力は無尽蔵だ。
マサキは、シンプルながらも、少女らしい可愛らしい飾り付けのツバメの部屋で、部屋の主を見つめる。可愛らしい寝顔だった。 「寝ていれば、素直に可愛いんだよな」 普段の活発すぎる棘が抜けた寝顔は、自分でも、危ういほどの愛おしさをマサキに感じさせた。 ツバメへの愛おしさが、マサキの身体を貫き、軽く頬が染まるほどにマサキの体温を上昇させた。ツバメが好きという気持ちが、ツバメを壊してしまいそうで。必要以上に、恐る恐る寝ているツバメへと手を伸ばして、布団をはぐ。 綿の地味なパジャマを、ツバメの爆乳が押し上げて、苦しそうだ。そっと触れてみると、ブラジャーはつけてないようだ。さらに成長を続けているらしいツバメの胸であれば、補正下着を着けなくても型崩れする心配はないのかもしれない。
ゆっくりと、パジャマのボタンをはずしていく。すると、ボタンはまるではずされるのを待っていたかのように、ポンポンと外れていき、上から魅力的な谷間が、そして最後のボタンをはずすとはじけるように、ボンッと巨乳そのものが飛び出すように姿を現した。乳首は立ってなかったが、可愛らしいピンク色だった。
ツバメは普段の乱雑な様子に比べると予想外なほど、大人しい寝相で寝ている。掛け布団をのけられて、パジャマをはだけられて胸をむき出しにしているというのに、息をしていなければ、そのまま死んでいるのではないかと思うほどの大人しさ。 ツバメの肌は本当に血がかよっているのか不思議なほどの、雪のような白さだった。
処女雪という言葉は、もしかするとツバメのような神秘的な処女の肌の白さをいったものかもしれない。マサキは、欲望を抑えかねてそっと乳房を持ち上げるようにしてツバメの乳を揉んでみる。 柔らかく、それでいてきっちりと芯があって揉みごたえがある。一言で乳といっても、いろんなタイプがある、とろとろに蕩けるような軟らかい乳、そしてツバメのような芯が感じられる柔らかい乳、やや硬めの乳。 それは肉の焼き方に人それぞれ好みがあるように、どれが理想的かとは言えないものだ。美術には、その先に芸術が追い求めるたった一つの美のイデアがある。しかし、人の嗜好には人の数だけの理想の形があるのだ。 だから、他の乳をすべて知らなくても、マサキは言ってしまっていい。 マサキにとっては、ツバメの乳こそが世界一の乳なのだと。世界でもっとも尊い美しさを持つ肉の塊を、欲望のおもむくままに揉みしだき嘗め回した。 寝にくそうに呼吸を乱すが、体勢までは乱さない。ツバメはどうやら寝相がことのほかいいらしい。 マサキは自分の顔に近い右の乳房にばかりむさぼりついていたので、右の乳首だけが赤みを増して、ゆっくりと勃起してその存在を示し始めていた。
「そうだ、パイズリしよう」 この機会に、やってみたいことをやってみるのもいいだろう。どうせ、ツバメが起きたとしてもなんとでも言い訳がつくのがいまのマサキの立場である。むしろ、起きてしまえとばかりに、ツバメに体重をかけないようにしてまたがると、必死になってマサキは乳を左右から押さえつけて谷間にこすり付けた。 もともと、ツバメの巨乳は芯があって重力に逆らい、しっかりと天井に向いている。 だからツバメの意識がない状態でも、パイズリは思ったよりも容易だった。 「ううっ……なんだろうなあこの感覚」 普通は、ローションか何かを垂らしてすべりをよくしてやるものなのだが。何もつけていないので、湿り気は足りない。ただ、朝のツバメのしっとりとした肌に勃起したものを押さえつけてこすっているだけで、マサキは興奮している。 「ふっ……ふっ……」 そうやって、マサキが調子にのって腰を動かしている間に、先走り汁が出てきて、一応パイズリらしい感じになってきた。朝立ちの影響もあるのだろう、マサキの貧相なモノでも、今朝はパンパンに腫れ上がっており、ツバメの大きすぎる乳に突っ込むにも具合がいい。 ビクンビクンと、一方的にマサキは興奮して、気持ちが絶頂を迎えた。マサキが気持ちいいのに比例して、腰を浮かす力が弱まり、どんどん体重がツバメの胸に乗ってきてとツバメは息苦しそうにしている。 今にも起きそうだった。そして、それと同時にマサキも射精しそうだった。 「うっ……ツバメちゃんのおっぱいいいよ!」 「んっ……重た……なにっ……!」
驚愕にツバメの目が開く。寝苦しさに耐えかね、無理やり深い眠りから引き起こされたという風であったが、ちょっと目を開けた先に自分の胸がむき出しにされていて、その上に化け物じみた顔をした半裸のマサキが乗っているというホラー小説じみた光景に、一気に覚醒へと傾く。嫌悪と危機感。これは悪夢の続きなのか。
「ちょっと、あんた……、なにしてんの?」
ツバメは身動きすることも忘れ、ただ呆然と目の前で自分の胸を犯しているマサキのチンコを見つめる。パイズリというのは、残念ながらツバメの知識にはなかった。だからツバメには、マサキがただ自分の胸を押さえて、勝手に息を荒げて自分の腹の上で不思議な行為をしているように見える。性的な行為だとツバメが分かっていたら、このすぐ後のことが予測できて、最悪の事態を避けられたかもしれないのに、無残にも最後の瞬間が近づこうとしていた。
「ツバメちゃん、出る!」
ドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュピュピュ!!!
「……えっ!? ……あっ!? きゃあああああああああああああああ」
驚愕と苦痛にゆがむツバメの顔に胸に、マサキの黄味を帯びた精液が勢いよく飛び、大量に降り注いだ。何をされたか分からなかったが、顔と胸に大量に降りかかった精液を指でつかんで、その匂いを嗅いだ瞬間に最近犯された酷い記憶がよみがえったらしい。 叫び声をあげるツバメの前に、振り切るようにして最後の一滴までツバメの胸にチンコを振り切って精液を擦り付けるマサキの姿が。
「ふぅ……よかったよツバメちゃん」 「しねぇえええええええええええええええええええええ」
マサキはベットから突き飛ばされた。
床に掛け布団が引いてあってラッキーだった。マサキは、頭から落ちたがなんとか怪我はしなかった。呻きながら、マサキがもぞもぞと立ち上がろうとするなか、ツバメは怒りのエネルギーを爆発させる寸前だった。
「なにこれ、なにこれ、なにこれ、なにこれ……もう最低!!」
ベットにあるティッシュで、顔や胸にかかった汚らしい液をふき取ろうとしているらしかった。顔は、もう怒りを通り越して頬は引きつり、まるで笑っているようだった。マサキは、ツバメの怒りが危険水域を遥かに越えてしまっていることを速やかに理解した。このまま放置したら、程なくして爆発するだろう。下手したら殺される。マサキの命の危険が危ない!
「ツバメちゃん、朝のマッサージだから!」 「……ほぇ!?」
怒りゲージを満杯まで溜めた爆発させようとした矢先に、その怒りの矛先をはじかれて、顔を真っ赤にしているのに怒ることができずに、まして怒らないこともできず、溜まりに溜まった怒りエネルギーは行き場を失ってしまう。 ツバメは、笑ったり、怒ったり、顔を真っ赤にしたり真っ青にしたり、なんとか自分のなかで感情の調整をつけるのに手間取っている。
「ふふふふふふふっ……マッサージじゃあ! あは……しょうがないもん……ね」 「そう、そうだよしょうがないんだよマッサージだし、ね! ね!」
「ドロドロだし……シャワー浴びてくるわ」 「いっ、いってらっしゃい……」 ようやく怒りを抑えることに成功したツバメは、眠気が戻ってきたのか呆然と部屋を出て行こうとする。それに安心するマサキ。 であったが、思い出したように、マサキのまえにもどってくるツバメ。
「あっ、そうだ」 「は、はい?」 「素敵な起こし方してくれて、ありがとう!!」 「ふぐっ……!」
腹に鋭いパンチを一発。マッサージなら何でも許されるが、朝に変な起こし方をされたことには怒ってもいいという抜け穴だった。 掛け布団の上で、苦しみに腹を押さえるようにして蹲るマサキを見てようやくすっきりしたのか、鼻歌を歌いながらツバメはシャワーへと向かった。
鳥取家に、新しい朝がやってくる。
――――
早めに登校してきたマサキは、まず保健室に向かった。保健の先生兼マサキのお目付け役である、アルジェ先生と善後策を相談するためである。 「朝早くからご苦労……お土産を持ってくるのはいいが、なんで餡蜜なんだ?」 一応、お世話になっているので手ぶらではどうかとマサキも思って、勝手に鳥取家の冷蔵庫から持ってきたのだが。 「まあいい、日本の和菓子とやらも味わってみたかったからな。理沙、冷蔵庫に入れておいてくれ、十時のおやつに食べよう」 「理沙?」 するっと、保健室のベットを遮るカーテンの向こう側から佐藤理沙が出てくる。 「お前なんて格好してるんだ」 いつものメガネヘヤピン委員長ではない。ゴスロリ風のメイド服にエプロンをつけて、長い髪は綺麗なカチューシャで束ねている。まるで可愛らしい人形のようだった。 「……アルジェ先生がこの格好で居ろって」 なるほど、地味で控えめな容姿の理沙だからこそ黒メイド装備が映える。恥ずかしそうにうつむく理沙。そして目線を下に向ければ、黒ニーソが織り成す絶対領域。さすがマサキの師匠、アルジェ・ハイゼンベルグ――できる!
「なかなか気の利く少女だったのでな、私のメイドにしてみた」 そういって、いいだろうと笑う。自分の滑らかな金髪を手でもてあそびながら楽しげなアルジェ。こんなにセンス良いなら、自分もその美形を台無しにしている赤ジャージをやめればいいのにとマサキは思ったが、怖くて言えない。 アルジェに昼までにコーヒー買って来いといわれて、理沙に任せたのだが、そういえば理沙が行ってから帰ってこなかったのは専属メイドにされていたからか。 「あの、一応ですね、僕のクラス総妊娠計画に理沙も入ってるので……」 「なんだ、こっちに寄越したからメイドとして使っていいのだと思ったんだが」 クラスの女子全員の女を妊娠させるという壮大な計画に、結構マサキはこだわっていた。それもそうだ、それでこそあのクラスでボロボロにされて引きこもりになったマサキの大いなる復讐が果たせるというものではないか。妥協は許されない。 「じゃあ、保健室のベットで、ファックしていけばどうだ」 そんなことをさらりと言うアルジェ。さっと理沙の顔が青ざめる。 「あーなるほど」 「妊娠すればいいだけなんだろ、だったらたまにここで犯して、普段は私がメイドとして使うってことで手を打とう」 理沙を見ると、軽く泣いていた。クラスから引き離されたことで、困惑したのは確かだがここに居ればマサキの魔の手から逃れられると思っていたのかもしれない。
「一応、理沙の意見も聞いておくか」 そういって、意地悪くマサキは理沙に問いかける。 「そういうことでいいよな?」 マサキはそういう。 「……いやです」 小さい声で拒絶する。理沙。 「何が嫌なんだ」 「犯されるのが……妊娠させられるのもいやです」 純白のエプロンを手でつかんで、顔を涙を溜めながら上目遣いにこっちを見て拒絶する。これはいい。マサキの性欲を強く刺激した。
アルジェが笑い出した。 「理沙、それじゃあ犯してくれって迫ってるみたいなもんだぞ」 「そんな……いやっていってます!」 そう、言うのは自由だった。だが、催眠に縛られている身体は拒否を許されない。さっと、保健室のベットに押し倒される理沙。保健室のカーテンがゆれる。
「おい! ちょっとまて」 アルジェが怒ったように止めた。 押し倒されながらも、理沙は喜んでいる、止めてくれるのか。 「そのメイド服は特注で高かったんだぞ、シワにならないようにちゃんと脱いでからやれ」 理沙は絶望する。マサキは器用に脱がしにくい、ゴスロリメイド服を剥ぎ取ってから……下着にまで黒なのには少しびっくりしたが、よく似合う。中身にしか興味がないマサキは、さっさと裸に剥いてその理沙の小さい胸にむしゃぶりつく。 「こういうのもいいな」 カーテン越しに、理沙をむさぼっているマサキ。 「ほら、大人しくしなさいって……ほらほらほら!」 「いやぁ……」 何人も何回も抱いてるうちに、童貞然としていたマサキもいつしか女性の扱いというものを習得しつつあった。 もともと、頭は悪くないうえに手先が器用な男なのだ。 まだ、男性を知らない理沙が煮え切らない拒否をしても、敵うものではない。
「アルジェ先生、種付け隊の話なんですが」 カーテン越しにマサキはアルジェと会話する。 「おうおう、どうしたね」 今日は、パソコンを弄らずにゆるりとココアを飲んでいるアルジェ。カーテンの向こう側でゆれる影と、主に理沙があげる嬌声を楽しんで聞いている。 「犯す場所を提供するのに、放課後保健室を借りてもいいですか」 「うーん、ここはベットが二つしかないからな、それにうるさいのも困る」 「ほかの部屋はどうですか」 「そうだな、普段使ってないレクリエーション室なら、そこに防音パネルを張って簡易ベットを四つほどおいてやろうか」 この吾妻坂中学のように歴史の古い学校は、少子化のせいであまっている部屋がけっこうあるのだ。適当な名前をつけてイベントのときとかにしか使用されないので、勝手に使ってもかまわないだろう。 「作業なら、種付け隊使ってやってくださいね。あいつらのためなんだから」 「ふふ、そうさせてもらうか。そうだ、お前の総妊娠計画だったけどな、面白い薬があるんだけど使ってみるか?」 「ほう、なんですか」 「排卵誘発剤だよ」 マサキの胸の中で、裸で身悶えてペッティングを受けている理沙が、ビクッっと震える。排卵誘発剤を知っていたのだろうか、さすが耳年増タイプ。 「ほーそりゃ、どういう薬ですか」 マサキは、排卵誘発剤の存在は知らなかった。マサキはセックスのことばかり考えている男子中学生の中でも、異様に性知識を蓄えているほうだが、避妊だの不妊治療だのは中学生の男子にとってはリアリティーがないものだ。そういう知識がなくてもあたりまえだろう。 「文字通り、排卵を誘発する薬だ。生理周期に関係なく、卵子が出て出産できる状況を作り出す。薬事法に引っかかるぐらい効き目を強化してあるからな。小学生相手でも、ほぼ確実に妊娠する凶悪さが売りだ。ただ、効き目が若干強すぎて、場合によっては卵子が多量に出て、下手をすると子供が五つも六つもできてしまうんだ」 「……それも、面白いかな」 また、胸のうちで理沙が震える。見ると、怖い想像をしたのだろう泣き崩れていた。 「いい産婦人科医も紹介できるから健康面のリスクは低い。保健室まで出張してもらって、定期的に健診してもらえばいいだろう。DLOは結構人材豊富らしいからな」 「楽しみにしてますが、排卵剤投入のタイミングはもう少しあとですね、ツバメの妊娠にみんな合わせます」 強制妊娠という悪魔的な想像を楽しむマサキだが、少しでも健康面に不安があるものを自分のツバメには使うつもりはなかった。やはり、ツバメはマサキにとっては特別で、それを変えるつもりはない。 「薬を取り寄せるのにも、時間がかかるからちょうどいい」 「よろしくおねがいします」 「ああ、お前は心配せずにやりきればいい。やるなら、徹底的やりきることだ」 そういって、アルジェはマサキたちのまぐわいを観察するのにも飽きて、自分の組織から端末に送られてくる情報を解析して指示を出す。長期休暇中とはいえ、複数の組織の指導者であるアルジェには片付けるべき課題は山積していた。そして、結果が分かりきっている陵辱をいつまでも観察している趣味は、彼女にはなかった。快楽と苦痛に溺れるのは、弱い生き物だけだからだ。
「というわけだ、そろそろ観念したほうがいいぞ理沙」 「ひっ、いや……」 マサキの執拗なペッティングで、理沙はトロトロにされていた。泣きつかれたのか、ヒクッヒクッと身体をこわばらせている。嫌いな男子に、身体をまさぐられるという嫌悪感があっても、いやそれがあるからこそ余計に的確な肉体的刺激を与えられれば、それに答えてしまうというのが悲しい女の身体。 佐藤理沙も十四歳、すでに初潮もきているし第二次性長期を超えた身体はきちんと女の生理というものを備えている。嫌悪感や危機感を感じるからこそ、身体は自らを傷つけられまいとして余計に濡れるということもあるのだ。
「わからないかな、さっさと俺に抱かれて妊娠しないとさっきいってた悪魔の薬を飲まされてもっと酷いことになるんだぞ」 「うっ……」 そういって、マサキはまだ無垢に近い股に手を擦り付けるようにしてやる。すでに股の部分は愛液でトロトロになっていた。小柄で、貧乳の理沙は鳥取ヒナに近い感じがする。そういう甘さがすると思ったが、それでも成熟の度合いの違いというのはある。 ヒナはどう考えても無理なものが、理沙はきちんと受け付ける。同じように行為を受け入れても、理沙の身体の中ではじける熱は明らかにヒナよりも熱い。 「お前の小さい胎に、赤ん坊が四つも六つも入ったら、おなかが破裂して中身が出てしまうかもなあ」 「いや……ひゃ!」 さっきの話も、理沙を脅す道具に使う。マサキの悪魔的知性は鋭い。
「そんなの嫌だろ、だから早く抱かれて妊娠してしまえばいいんだよ」 「うっ……はい」 もともとが、弱い催眠の支配下にある理沙が、マサキに篭絡されるのは時間の問題だった。ゆっくりと落としたのは、アルジェという観客がいたから、それに見せ付けるようにやってみたいというマサキの趣味だから。 「入れるぞ、最初は痛いだろうから力抜けよ」 「うっ……あっ!」 それでも、理沙の小さい穴に自らの勃起したものを突きつけるようにすると、マサキはそういう計算も抜けてしまって、ただ穴がもたらす快楽に溺れるように突き入れる。あとはもう、痛みを訴えて泣き声をあげる理沙の叫びを全身で押さえつけるようにして、ピストンを続けるだけ。 一応理沙の了承はとったとはいっても、それは愛情のないレイプ以外のなにものでもなかった。ましだったのは、必用以上にペッティングされていたから理沙の身体が傷つくのが最小限に抑えられたということ。
やはり理沙に苦しいときに助けてもらえなかった。そういう行き場のない恨みがマサキには残っていた。だから、こういう形で自分の恨みを晴らしてしまうマサキは、小さい男なのだろう。 やがて、理沙が声をあげるのにも疲れてしまったころ、マサキは心の奥底からはじけるような熱さを感じて、それを我慢せずに解き放った。
ドピュドピュドピュドピュドピュドピュ!
動物のように犯し、動物のように射精しただけだ。愛のない行為だった。それだけに激しく、胸をかきむしるような別種の快楽をマサキにもたらせた。理沙はもう、嫌がることも痛みも忘れて、呆然とマサキを見つめるだけだった。 まるで人形を抱いているようだと、マサキは思ったが、股から血と精液を垂らして呼吸する人形というイメージは、マサキの変態性欲の部分を刺激する。 十分に犯しつくしてしまったオマンコにもう一度入れる気がしなくて、マサキはその場で自分のまだ興奮で覚めやらぬチンコをこすり付けるようにして、仰向けに寝そべっている理沙の身体に射精した。顔から、その小さな胸から、腹にかけて、マサキの黄みがかった精液が大量に放出されていく。
ドピュドピュドピュドピュドピュドピュ!
そうして、ようやくマサキの征服感は満たされる。そのような屈辱的な行為をされても、もう理沙は身動きしなかった。理沙は行為が終わったことを知って目を瞑る。理沙にはもう身体と心が壊れてしまったように、嫌悪感も、危機感もなく、破瓜の痛みさえ感じなくなって、目の前には深い闇だけがあった。簡易ベットの柔らかいシーツと一緒に溶けてしまうような、身体が沈み込んでなくなってしまうような深い闇。そうなっても良いと、理沙は目を瞑り続ける。
マサキは、汚れた一物を理沙に擦り付けるようにして綺麗にして服を着て出て行く。倒れ付している理沙を一度も振り返ることはなかった。後には、ベットに倒れこむようにしていつしか眠ってしまった理沙だけが取り残されていた。 仕事にひと段落つけたアルジェは小さくため息をつくと、本来の保健婦に連絡をいれて短く指示を出す。
保健婦は、保健室にやってきてベットの上で、無残に犯されて精液まみれで眠る少女を見つけた。不必要な声を上げることは禁止されているので、唇を噛むようにして悲鳴をあげようとする口を抑え込んだ。予め用意してきた蒸しタオルで身体を綺麗にすると、出来る限りの治療を施して綺麗な下着をはかせて、メイド服を着せてまだ綺麗なほうのベットに寝かせて、汚れたベットも片付けた。それだけだった、それ以上は保健婦には許されていないから静かに退室して次の指示を待つ。
黒いメイド服を着せられたまま少女は、それから半日ほど、昏々と眠り続けた。
起き上がった理沙の前には、すでに夜の闇が広がっている。目を瞑っても闇、目を開けても闇。そして黒い服を着せられている自分はその闇に溶け込むようで、なにもかもが消えてなくなってしまうようで。周りに誰も居ないことに気がついても、理沙はしばらく呆然とベットに座り込んでいた。 闇と黒だけが、彼女を見つめ、悲しみと痛みを包み込んでくれる。
そして、何かの拍子に火がついたように泣き始めた。 行き場のない悲しみに、泣いて泣いて泣いて、泣き疲れて、そのまま意識を失った。
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