第二章「乙橋中学集団妊娠事件」 |
今日も、長椅子の上に横たわると物凄いスピードで、夢の地球から月のアポロ跡地まで一直線。アルジェ師匠は、なにやら月の壁面に月の石を使って数式を一心不乱に書いていた。 「なにしてるんですか、師匠」 「ああ、お前この数式は読めるか」 「いや、そこまでの超高等な数学はちょっと」 理系適性があるはずの誠人でも、まったく読めない。たぶん圧縮数学か、一つの変数が多重に意味を持つというのは辛うじて分かるのだが。 「じゃあ、おまじないだと思っておけ」 ほどなくして、そのおまじないは終わったようだ。 月の表面の数式が光り輝く。 「数学は、もっとも単純に世界を表現する方法だ」 静かに、アルジェの続きを待つ誠人。 「統一理論さえ分かれば、宇宙さえ再構成できるそうだが、夢の世界の統一理論の方程式が分かったらどうなると思う」 「これが、そうなんですか」 「まさか、いくら私でも統一理論まではな。だが、この月はお前の夢を軸にした集合無意識の象徴。世界全体範囲に及ぼすなど、到底無理にしても場所を限定すれば夢の共有化は可能、さらにこのルールを使えば部分的な夢の再構成だって可能になる――」 さらに数式から湧き出る光はまして、月全体を包み込む。 「――のはずだ」 「たしかじゃないんですか、師匠!」 「私を信じろ」 「うあぁー」 やけに自信たっぷりに小さい胸を剃り返させるアルジェ。その瞬間、地割れした地面の亀裂が二人を飲み込んだ。 悲鳴をあげる暇もなく、誠人は落ちていく。
暗転――次に眼を開けたとき、二人は初夏の日差しが差し込む学校の教室に居た。 見覚えのある制服に、代わり映えのしない教卓の前には、数学教師らしい線の細い教師が、生徒のほうを見ずに必死に公式を黒板に書き綴っている。 生徒たちは、やはり気だるそうにノートを書き込む振りをして、友達にメモを書いてなげたり、携帯をちらりとチェックしたりしているのはまだいいほう。 クラスの半数以上の生徒は、寝ていた。公式だけを延々と大書している数学教師は注意もしない。これが、今の学校教育の現実なのか。 「あれここ……やっぱり、乙橋中学じゃないですか」 「そうだな、日本の関東地方にある中学校で、たしかそういう名前みたいだな。とりあえずは成功ということか」 なにやら、近くの女子中学生の頭を手で掴みながらアルジェがいう。 「ここ、ぼくの母校なんですよ、わざとですか」 「たまたまもっとも居眠り率が高い学校で選んだんだが、お前の母校だったのか」 たしかに、誠人の通っていた母校は程度が低いことで有名だ。自分もプログラムばかり書いていて、まったく学校で勉強しなかったからなあと懐かしく思い出す。 「それにしても、母校とはいえ中学校は懐かしくて良いですね」 こうして、女生徒たちを前にしても、アルジェのいう「夢の中の世界」にいるのだから、向こうからは意識されないし、リアルで中学校なんかにいったら、当時の暗い思い出が沢山思い出され、キョどって狼狽したあげく、逃げ帰って引きこもるのが落ちだろう。 「やけに、のんきだな。まあこれからの実験には、リラックスしてもらったほうがいいんだがな」 「いったいなにをやるんですか」 それには、答えずフフンっと笑うと、教室の裏にある黒板の文字を消して、今度は誠人にも分かるレベルの説明をするつもりで、小気味いい音を立てながらチョークで書き出すアルジェ。 「――というわけだ」 カッカっと音を立てながら、黒板の裏の小さいスペースに簡素な数式と英文字の羅列が並ぶ。どうだという自慢げな顔のアルジェ。それにたいして、誠人は申し訳なさそうに。 「……あの、師匠。ぼく英語も読めないっす」 「そうだったのか? それはすまない私のミスだ」 「勉強不足ですいません師匠……」 誠人も、プログラマーだから英語の日常会話ぐらいまでなら分かる。だが、これは専門用語が理解できないから、読めないのだろう。情けなく頭を掻く誠人を見つめて、アルジェは静かに額を押さえて苦い顔をした。 難しいことを難しいままに言うだけなら秀才だってできる。凡俗にも分かりやすく説明してやれてこその天才だとアルジェは自分を律しているつもりなのだが。見極めが甘かったようだ。 アルジェだってまだ若い、こういう簡単な計算違いをやらかすこともある。 「日本語に書き直してやってもいいんだが、もう面倒なので口頭で説明する。数式のほうは分かるだろ。つまり、さっき月を割って入ってきたのだが、あれが集合的無意識であることは説明した。つまり、いまこの教室にいる人間全ての夢を、お前の見ている夢を軸にしてつなげてみたのが現状だ」 「この夢は、この教室にいる皆が見ているってことですか」 「そうだ、あとお前と私だな」 そういわれて、誠人は改めて教室を見渡す。数学教師が一人に、女生徒と男子生徒が半数ぐらいづつ。ごく当たり前の、一年B組の教室。 「これが、本当に夢で繋がってるんですか」 「そうだ、前回の実験では伊藤イズミの夢が繋がってるだけで、周りの社内とかそこに居る人間は伊藤イズミが見ている夢に過ぎなかった。あるいは、伊藤イズミが見ているのと一緒の現実の光景であったとしても、あくまでもイズミの脳が現実をフォーマットしているものにすぎない――つまり、現実に影響を与えないんだ」 「この夢も繋がってるだけで、同じじゃないんですか。あくまで夢は夢ですよね」 いまいち、アルジェの言いたいことがよくわからない。 「そうだな、夢は夢だ。前回の実験で伊藤イズミの精神に影響を与えることには成功したが、物質的になにかできるわけではなかった。だから、お前は現実世界に行ってイズミを犯したんだ」 「そうですよね」 誠人は大きく頷く、夢は夢だ。 「話が変わるが、霊魂が抜け出てセックスして子供を妊娠したという事例が昔から世界各国にあるんだが、どう思う。遺伝子鑑定などない時代だが、あまりにリアルだったし現実に子供も出来たので結婚してしまったという話があるんだが」 「え……」 「大きな意味で取ると、たとえばマリアの処女受胎とか、象が入ってきて妊娠したという釈尊の逸話もそういう意味なのだろうが、性的交渉がないとされている状態でも、夢のお告げのようなアクションで妊娠したという民話や神話は山ほどある。なにかの宗教的象徴と捉えれていたことが実は現実に起こっていたとしたらどうだ」 「それは……」 たしか日本昔話でも、男が穴を開けてオナニーした株を食べて妊娠した女の子の昔話があったなあと思い出したが、それは実際にどっかで隠れてセックスをやってて、それを誤魔化したために出来た話じゃないのかと誠人は思った。 「実際にセックスやったのを誤魔化すための、ただの逸話だと思ってるんだな。たしかに、今までの科学的に考えるとそうとしか考えられない。だが、人々の精神が脳の奥底で繋がってることが前回の実験で実証されたのだぞ。そして、精神は物質を造り、物質は現実に作用する」 そういって、誠人の反応を見るアルジェ。 「つまり……」 「そう、精神的にだけではなくて、夢の共有化によって実際に肉体的影響を与えられる可能性があるということになる、その実験をするために選んだ空間がここだ」 「この教室が」 「いまから、お前はこの教室で寝ている女生徒だけを選んで、犯すんだ。そうすれば、誰か一人ぐらい当たるだろう。もし、妊娠させることができれば、この仮説が正しいという証明になる」 「そんな……」 青ざめた顔でアルジェを見る誠人。 「なんだ、気になるのか。罪のない女生徒を傷つけるのが怖いか。だがな、殺したり傷をつけたりしたところで、それが精神的ショックで引き起こされているという批判を受けたら科学的立証にならないんだ。性交渉が一番いいんだよ、女が――できれば未通の女がいいな――そいつが自力で子宮内に精子を合成できるわけがない。だから妊娠させれば、確実に肉体に影響を与えているという証明になるんだ」 「……数学教師や、男子生徒がいるところで立ちません」 「そっちか……まったく男の生理というやつは繊細で扱いにくい、じゃあこれでいいか」 アルジェは額を指で押さえながら、左手の指をパチンとならすと、教室から教師と男子生徒の姿が消えた。こういう接続の調整にも労力がかかるのだが、立たないと言われてはしょうがない。 「それじゃ……えっと、どの子からしたらいいんでしょう」 誠人は、別にロリコン趣味ではないが、母校の女子中学生を抱けるというのなら抱きたい気持ちは当然あった。しかも、向こうはこっちを意識できないから恥かしがる必要もない。 「どの子じゃなくて全員だ」 「全員って、体力がもちませんよ」 「それについても、良い方法がある。もう説明が面倒だから」 パチンと、またアルジェが指を鳴らすと、誠人の股間がもぞもぞし始めた。 「うああ……なんですかこれ……これ!!」 なにか蛇のようなものがのた打ち回ったとおもうと、いきなり股間を中心にパンツが破れて、股間から大量の触手が飛び出してきた。まるで、オロチの化け物みたいだ。 「うあー、師匠! ぼくの股間どうなってしまったんです」 「びっくりさせて悪いな。男の射精は、一発で一億匹の精子を吐き出すといわれている。つまり、射精は一回だがそれをエネルギー換算すると、一億回の受精へのアタックができるという、この莫大なエネルギーをだな。象徴的に換算したのが、今のお前の股間だ。その触手でなら、全員やっても体力が持つだろう」 股間で、爆発したように膨れ上がった触手は十本はあるだろうか。まるでチンコが細長くなったようなもので、誠人の意思に一応反応して動いているようにも感じるのだが、コントロールが完全に効いているわけでもない。 「触手なんて、師匠! これどうやって動かせばいいんですか!」 自然に、近くの席に座っていた微妙に田舎っぽい茶髪のギャル系の子に何本か絡みついていく。そのたびに触手の表面は滑り気を増し、粘性の液を吐き出しているように見える。単純に気持ち良いとか、気持ち悪いとかを通り越した自分のチンコがまるで違う生物になってしまったような、それは不思議な感覚だった。 「まあ、せっかくの夢世界だからな、いろいろ試してみると――って、なに私にまで触手を伸ばしてんだ馬鹿!」 「すっ、すいません」 誠人の欲望に突き動かされているのか、アルジェにまで何本か触手が延びてきている。慌てて触手から離れて、必死に腕で振り払う。腕にまとわりつく粘液を情けなく見つめるアルジェ。腕が、男の先走りのような液でドロドロになってしまった。 程なくして何か防御壁を張ったのか、アルジェの周りには触手が近づけなくなった。 「触手というやつは、やられるほうはベトベトで気持ち悪いな」 アルジェは近くの女生徒のスカートで、必死に腕を拭いている。 「こっちは、もうほんとに微妙な感覚です」 「自分でやらせておいてなんだが、感想は別に聞きたくないからいうな。私は終わるまで外に出てるからな」 そういうと、巻き込まれてはゴメンとそそくさと教室の廊下に出てしまうアルジェ。教室には、一年B組の女生徒十数人と股間から触手を爆発させている誠人だけが残った。触手がうねるだけでも股間に快楽が走る。それで誠人は、アーとかウーとか感極まった様子で叫んでいる。 寝そべっていた茶髪のギャル子は三本の触手に、同時に顔と胸と股間を嬲られて、制服がオイルをぶっかけられたようにドロドロのビショビショになっている。 茶髪ギャル子は居眠りをしたそのままで、抵抗できないのか抵抗する術を持たないのか、眠ったままで触手がどんどん体内に入り込みすでに五本の触手に嬲られつつある。 「うぅ……あぅ……」 そういう気持ち悪いんだか感じてるんだか、茶髪ギャル子は呻きをあげている。こんな状況で、よく寝ているなあと思うが、机に突っ伏して無理やり眠るという状況を崩せないのかもしれない。 彼女にとっては、自分の悪夢か夢魔に襲われて、寝汗かいてるぐらいにしかおもってないかもしれないし。 ギャル子の制服が完全に脱げて、形のよいおっぱいが飛び出した。海にでもいったのか、日焼けサロンで焼いたのか、奇麗に焼けた褐色の肌にぬめりのある触手が縦横無尽に駆け巡る。 一方、下腹部ではあえてパンツを脱がさず横からひねりこむという長さのある触手の長所を完全に生かして、マニアックなプレイに及んでいる。誠人としては、そんな細かい注文までコントロールしているつもりはない。 彼にとっては、ただギャル子の褐色の胸の柔らかさと顔の温かさと、ギャル子の若い膣壁のもたらす密度の濃いウネリがただただ気持ちいいだけだ。 「あぁ……いぁ……」 机につっぷして寝ているという体勢を崩さないで、ギャル子は処女ではなかったようで膣の奥底まで触手に突かれまくって感嘆の声を上げている。 ほどなくして、堪えることもなく。 「あぁ!」
ドプドプドプドプピュ!
ドピュというよりドプドプという感じで、ギャル子の口内に胸に、そして何よりもイッって準備の整ったギャル子の膣内の奥底へと触手の白い毒液が降り注いだ。褐色の肌全体に撒き散らかされた精液でドロドロになっている。
一方、誠人の性感は忙しい。そうやってギャル子を攻略している間にも、他の触手たちは別の女の子に襲い掛かっているのだから。不幸にもギャル子と机一つ空けたところに位置していた、これも肌の白い奇麗系のメガネ子が襲われてしまう。 彼女は、たぶん図書委員長で級長なんだろうなと誠人は勝手なことを妄想している。当然のように、彼女は起きてノートに黒板の公式を写したりしているのだが、触手はそんなことはお構いなしに顔から頭から、粘液でドロドロにしてしまう。 委員長は必死に嫌悪感に形のよい眉をすぼめながら、粘液で艶やかになりすぎてしまった黒髪をかきあげ、ドロドロと粘液が垂れるノートに公式を書き入れようとするが、ぬるっと袖口から入り込んだ触手に驚いて 「きゃ!」 とかなんとか、声を上げてペンを机の下に取り落としてしまう。制服のなかで荒れ狂う二本の触手に翻弄されて、ペンを拾う暇もない。ずり落ちるメガネを何とか両手で支える、間にも下腹部にも入り込んだ触手の違和感に泣き出してしまう。 「うぅ……あぁー」 そんなゆがんだ委員長の顔に、顔に張り付いた触手がドピュドピュと早漏な精液の飛沫を吹き上げる。 どっぷりと、白い液と透明の粘液をドロつかせた顔から、力尽きたようにポロリとメガネが落ちた。 「……もう嫌ぁ」 そう小さくつぶやいたのが、誠人に聞こえた。リアルで彼女は起きてるはずなんだけど、そっちでは教室どうなってるのか気になる。そんな、誠人の思いとは関係なく触手は委員長の膣口に食らいつき、一気に貫いた。 「――いぃ……いだぁ……うぅ……うぅ……うぅ」 初めてだったのだろう、下着からは処女の鮮血が流れ出す。粘液によって物凄い潤滑があったにしても、むちゃくちゃ強引だ。 委員長は、今度は涙も流れ出しもうぐちょぐちょ、すそで拭くがそのすそも粘液にまみれているので、意味がない。 そうこうしているうちに、茶髪ギャル子をやりおわった触手も委員長に殺到してドロドロのドピュドピュにされてしまう。 「うぅ……ぁ!」 どくっと、腰をのけぞらせて机に突っ伏して痙攣する委員長。その瞬間、腹の中に食い込んだ触手がはじけた。
ドピュドピュドピュ!
終わったと半ば安らいだように全身を弛緩させて、疲れ切った様子で委員長はバタンと倒れた。 アルジェの事前の制御で、一人一回の射精に限定されていたことが、彼女にとってはラッキーだった。
委員長が、死んだように倒れたころ、その隣のぽっちゃり系の子の陵辱も佳境に入っていた。やせたら多分凄く可愛いだろうという感じだ、中学生だからいまのぽっちゃりでも子供らしくて可愛いのだが、ある意味、巨乳だといえる。 「はっ……はっ……」 とにかく、処女ではあったらしく腰を貫かれて、そのぽっちゃりした体全身を痙攣させている。中学一年生ですでにDは誇っているカップでは、二本の触手が楽しげに拘束パイずりを楽しんでおり、パイずりによって射精された精液が服の中から、プシューと飛び出しているのが見えた。 そのたびに、深い快楽に落ちて腰を振るさせる誠人。まるで、自分がそれこそ多数の触手に分裂してしまったような、快楽だった。そして、その腰の快楽が認識できるかできないかの多くの快楽を集約して、一種独特の爆発的な快楽を生み出している。 快楽は共振して、それをさらに高いレベルへと持っていく。あくまで夢の中のことだが、この大きなオーガニズムのウエーブは腰に触手を多数生やした誠人にしかわからないだろう。 男性的な感覚でいえば、射精したにもかかわらずその衝撃で思わず二回目の射精をしてしまった中学生ような。それが無数に連鎖して続く快楽だ。 本体の誠人が快楽にのたうち回っているうちに、触手によるぽっちゃり子の陵辱が終了したようだ。腰に深々と突き刺さった触手は、大きく振るえて誠人の先からプクっとした塊がグアーと流れ込むのが感じられ。 「ぁ……ぁあ!」
ドピュドピュドピュドピュ!
お腹の中への初めてであろう男の飛沫を、声にならぬ声をあげてぽっちゃり子は、感じ取るのだった。 こんなことをクラスの十数人の女子中学生、いくらなんでも十三歳だ。そのほとんどが処女だった。残酷なことであるが、触手によって陵辱した誠人は最後のほうはもう、快楽の波に襲い掛かられて、正常な判断を失っていた。 そして、誠人の理性のコントロールが聞かなくなって、さらに触手が縦横無尽に暴れまわることになり、終わったころには人間として駄目になる寸前でった。
ガラガラと音を立てて、アルジェが入ってくる。ほんの少し眉を顰める。彼女が見た光景はちょっとした地獄だった。白濁地獄とでもタイトルを付けたいそれは、教室にばらばらに座った女子に向けて四方八方に触手を伸ばした誠人が、真ん中に倒れている図であった。 「おい、大丈夫か」 「ぁ……ぁぃ、ししょー」 口調があまり大丈夫ではないと思ったが、会話はできるようだ。問題ない。 「しっかりしろよ、体力的には四、五回射精しただけのはずなんだぞ。自分から生えた触手ぐらいコントロールできなくてどうする」 そういいつつ、触手を収拾するように戻してやるアルジェ。彼女は男性の生理に詳しくないので、男が四、五回射精するという体力の消耗を理解できないのだ。 「申し訳ありません師匠、快楽が大きすぎて……触手って凄い」 「ああそうか、だが慣れてもらわなければならんよ」 「わ……わかりました」 「これを毎日やることになるんだからな」 「え……」 それは誠人にとって、恐ろしい快楽の日々の始まりだった。 「まあいい、後片付けは私がしておいてやるから今日はゆっくり休め」 そういって、指をパチンと鳴らすと世界が暗転して、誠人は現実の世界へと引き戻されていった。 誠人が暗いメンテナンスルームで眼を覚ますと、夢の中と同じようにパンツが激しく破れていた。そうして、腰の周りにたっぷりとまるで何回も射精したらしい、精液がべっとりと付着していた。 掃除が大変だったのだが、夢を見て夢精しただけではない現実の事象がここにもあったことになる。アルジェに明日にでも報告してやれば喜ぶかななどと思いながら、午後の仕事にもどった。
三ヵ月後、神奈川県の乙橋中学で女子の集団妊娠事件が起こり、地域で大きな問題に発展することになる。事件性はないと判断されて、警察は入らなかったのだがこういう事情があったことを、アルジェと誠人以外は誰も知らない。
(嘘から出たマコト 終わり)
続きが思いついたら、続けるかも。ヤラナイカー
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