第一章「眠姫残酷」 |
桑林一則。四十二歳独身、食品会社で資材課長を務めている。 見事に禿げ上がったバーコードヘヤー親父である。若くもないので、若禿げというべきではない。ただの禿だ。あと短所をあげれば、アブラギッシュなデブで短足で加齢臭がする。しかも、生来の口下手のうえに、あまり親しくない人と話すと緊張してドモってしまうという会話のハンディキャップまで抱えている。 別に統計を取ったわけではないが、社内の不人気男性職員ランキングを決めればダントツ一位に輝くだろうことは自他共に認めるところだ。 本来なら、役立たずの社会不適合者一直線であり、リストラされて無職になったうえで「生きているのが嫌になった」と、放火をしたり山手線に飛び込んだりするところだが、社内で生き残っているのにはわけがある。彼には、たった一つ特技があった。 それは、無駄に記憶力がいいという点である。いまより二十年前、普通に入社したものの深刻なコミュニケーション不全であることがすぐ発覚した彼は、まだ景気がいい時代ということもあり、すぐに首にならずに各課をたらい回しにされた。そうして、どうしようもない社員を押し込めておく、資材課で彼の才能は花開いた。 特別なサイズの蛍光灯から、すでに資料保存期間を終えて、ほったらかしになっている過去の決算書類の一枚に至るまで。彼は、会社の倉庫の資料と資材の配置と場所を全て把握する記憶力を持っていたのである。 何か入用なときは、彼に聞けばすぐに取り出してくれた。これは便利ということで、不景気になって資材課の仲間が、一人去り二人去りするリストラの嵐の中で、彼だけが生き残ってこれたのである。 そうして、気がつくと資材課に一人ぼっちになっていた。それでも、彼がいれば仕事には支障がない。毎年たった一回、棚卸の時期だけが彼が地味に活躍するときであり、あとは決算時期に古参の事務員から見つからない書類を尋ねられたりする以外は、社内では空気として扱われている。 そんな彼だが、なぜか社長からは縁の下の力持ちとして一目を置かれており、たった一人の部署なのに課長待遇で最低限とはいえ、管理職級の給料を貰っていた。一人身で金の使い道もないので、小銭も溜まっている。会社がもう少し大きくて、ちゃんとした資材管理システムが導入されていれば、彼の仕事はなくなって失業していただろうというのが彼に対する周りの評価であった。古い会社で、OA化が進まないおかげで辛うじて生きている、それが時代遅れのコンピュータ人間、桑林一則なのである。
話は、そんな一則が新入社員だった総務部の早崎サオリに恋をしたことに端を発する。総務は、雑事的な仕事もあるので一番若いのサオリは、資材課にもよく訪れていた。会話も何度もしたことがある。全て「あれはどこにありますか」という仕事の会話だったが。他の女性社員が、必要なときにだけ明らかに嫌悪の感情むき出しで、必要最低限の会話を心がけているのに、サオリは新入社員ということもあったが、一則にも分け隔てなく話しかけてもくれる、会ったら名前を呼んで挨拶もしてくれた。 若い女子社員というだけでも、小さな会社でサオリが歓迎される理由としては十分なのだが、少し小柄で目鼻立ちの整った可愛いタイプで、柔和で朗らか。相手を立てる、控えめで親しみやすい性格の彼女はとても人気があった。 一則にとっては、彼が持つ女性への憧れを凝縮したような女の子に見えた。艶やかな黒髪を肩当たりまでさらりと伸ばして薄化粧、清楚でさっぱりとした面持ちの大人しい娘というのが一則の第一印象。しかも、話してみるときちんとした自分の考えを持っている芯の強い部分もある。きつい性格かと思えば、時折見せる優しげな笑顔が愛らしい。そして、一番のチャームポイントは、クリクリとしていて黒目勝ちな大きな瞳だろう。眉が若干太めなのもバランスが取れていて、サオリの容姿を引き立てている。一則は彼女を見つめていると、引き込まれそうな気持ちがした。 そんな、サオリに一則が恋をするのは、まったくもって仕方がないことかもしれない。つりあいがとりようもないから、玉砕するに決まっているにしても、口説いてみたらいいじゃないかと普通は思うだろう。だが考えてみて欲しい、そんな勇気がないからこそ、彼は彼女いない暦四十二年なのだ。 他の男性社員がサオリを口説いたと聞けばあたふたし、諦めきれずウジウジと彼女に付きまとい、鬱屈した性欲をストーカーという犯罪的な行為へと代えて、悪い方向に自分を駆り立てていく彼の姿はどこまでいっても浅ましかった。 性格上の欠陥が招いた結果とはいえ、一則もストーカーに成り果てるとは自分でも情けなかった。このようにして、一則の密やかな悲恋は、どんどん悪いほうに転がり落ちていって、最後には何らかのちんけな性犯罪で会社を首になった上に逮捕という悲しい結末に終わってしまうかに見えた。
そんなある日、一則はこんな小さな広告を見つけた。
『あなたの恋愛を必ず成就させます――性格改善コンサルタント事務所』
この自分の鬱屈した性格と状況を変えたい、そういう一心で思い切って事務所の門を叩いたのだが返答は意外なものだった。
「あなたではなく、相手の性格を改善するのです」 所長だという革張りの豪奢な椅子に腰掛けているまだ若い男は、そんなとんでもない話をしてきた。とても信じられない話だが、一則のような醜いおっさんにも、ちゃんと目を見て優しく話しかけてくれるこの人に任せてみようと思った。 「前金で百万、成功報酬としてもう百万です。払えますか」 そういって、不敵に男は笑う。いきなり大金を要求されて普通なら怯むところだろうが、この日の一則には覚悟があった。本当にサオリが手に入るならその三倍出しても、いや自分の貯金を全部はたいても惜しくはないと、そこまで一則は思いつめていたのだ。ストーカーの執念というのは時にものすごい力を発揮する。 前金の百万を払うと、男はすぐに動き出したみたいで、どうやったのかサオリの個人情報を調べあげてきてくれていた。 「あのでかい家に一人住まいです、結構な資産家ですね」 そんなことは一則には関係ない。金が欲しいんじゃなくて、彼女が欲しいのだから。 「学生時代は、付き合ったことがあったみたいですよ二回だそうで、性交渉までいってますね」 そうだよな、あんな可愛い娘だからと一則は落胆する。 「でも、いまはフリーみたいですね。おそらく両親が死んだ時期に前の彼氏と別れたので、そのことを引きずってしばらくは恋愛をする気がないのでしょう」 おおーと、俄然意気が上がる一則。 「これから、彼女の精神は徐々に催眠に汚染されて現実から浮き上がっていきますからね。その状況をうまく利用できるかどうかはあなたしだいです」 電話帳ぐらい分厚い大量の資料を受け取り、こんな面倒くさいことをしなくても、催眠術が使えるなら「ぼくを好きになる」とかけてくれればいいのにと、ぼやく。 「あなたが思っているほど……簡単なことじゃないんですよ、その資料ちゃんと読めばわかります」 一則は、資料を丹念に三度も読み返し、できることとできないことを知った。 「仕事とはいえ、あなたみたいな人を手助けするの嫌いじゃないですよ。偽善の慈善よりはいくらか楽しい……土産話と一緒に成功報酬の百万を持ってきてくださるのをお待ちしてます」 そういって、若い所長はやけに人懐っこい笑みを浮かべるのだった。
催眠の効果があって、ガードがとても甘くなったサオリ相手に、下着に悪戯したり風呂場を覗いたりして楽しんだ、一則。とがめられないために、行動はドンドン大胆になっていって、ついには家に侵入して脱衣所で使用済み下着(青いレースの布パン)を一物に撒きつけて、しごいているところで、風呂上りのサオリに発見されてしまうのであった。 まだ暖かさの残ったパンツに気を取られたのが敗因であった。絶体絶命のピンチといえたが、風呂上りで水気を含んでテラテラしているサオリの裸体をこんなに前でみるのは始めての経験で、極度の緊張もあいまって被せてあるパンツのクロッチの中で、さらに亀頭が膨れ上がるようにしてビクビクッとする一則。 そのせいなのか、緊張なのか、すぐ弁明しようとしてやはりつっかえてしまう。 「桑林課長……」 「やっ……やあ」 誰何の声に、なんとか挨拶するのが精一杯。 「ストーカーって、桑林課長だったんですか」 「ちが……違う! これは違うんだ……」 すでに、催眠が始まってから一週間以上が経過している。マニュアルによれば、室内で出会ったとしてもちゃんと言い訳できれば錯誤させられるほどに進行しているはず。理屈では分かっても、本番で多少テンパってしまうのはしかたがないのだが。 「えっ……違うんですか、でもここは私の自宅ですから」 「そうなんだ、帰宅する途中にたまたま通りかかっただけなんだよ」 ひどい言い訳もあったものだ。ふむぅと考え込むようにサオリは一則を見つめる。 「その、下半身を露出しているのはどういう」 「ああっ、ちょっと尿意を覚えて……おしっこをしようかと」 「……その、撒きつけている下着は私のですよね?」 「えっと、たまたま風で吹き飛んできたんだな」 「風ですか……」 もうすこし、まともな言い訳を用意していたのだが、とっさにトンでもないことを口走ってしまった一則である。やはり、口下手が災いしている。 「そうそう……偶然」 もう、半ば観念して頷くしかない。 「そういうことも、あるかもしれませんね。すいません、勘違いしてしまいました。最近、悪質な被害を受けているもので。会社の人を疑うなんて、私もどうかしてました」 そうして、申し訳ありませんと裸のままで深々と頭をさげる。その拍子に、大き目のサオリの乳房がプルンと震えて、一則も股間を振るわせた。着やせするタイプだなと興奮する。ブラのサイズはEの六十五だった。普段大きめのサイズの服で目立たないようにはしているようだが、こうして裸を見ればマスクメロンのような手に余るほどの隠れ巨乳。 「いやっ、こっちも申し訳なかった」 下半身むき出しでなにをいっているのか、一則もいつもの恐縮のポーズ。まあ、サオリも素っ裸なのでおあいこだが。 「あの、拾っていただいてありがたいのですが、その下着は私のですので返していただけませんでしょうか」 「あっ……気がつかなくて、ごめんごめん。はい」 下着を一物から取り出して、裸のサオリに渡す。自分の下着をしげしげと確認してから、洗濯槽にほうりこんだ。勃起しすぎた股間を、隠すようにしゃがみこんでいたのだが、特にサオリはそれを気にしていないようであった。 「あと、ズボンをお上げになったほうがいいと思いますよ。ああ、そうだトイレでしたら、お貸ししますので使ってください」 そういいながら、一則を気にせずにバスタオルで身体を拭き出すサオリに、お礼をいってトイレに入って、そこでトイレットペーパーで射精する一則だった。極度の興奮のため、一度抜いても中々勃起が収まらずに苦労した。
これで、室内に入っても大丈夫と確信した一則はさらに大胆な行動にでる。退社の時間は、一般事務のサオリも倉庫番の一則もそう変わらない。慌てて倉庫を閉めてから、サオリの後を追いかける。いつもは、物陰に隠れて気づかれないように、歩いていくのだが今日は堂々と横を歩いていた。これなら、逆にストーカーあつかいされまい。 「あら……桑林課長」 「ああ、奇遇だね」 「あれ、おうちってこちらでしたっけ」 小さい会社のことだ。サオリは総務で人事管理もやっているはずだ。保険の手続きか何かで、一則の住所を覚えてていたらどうしよう。訝しげな目をしてサオリは、一則を見つめる。その数秒がまるで、自分の嘘をとがめられているようで、一則は心の中で怖気づく。 「……そうなんだよ」 怯える心を抑えて、そうなんとか一則は言いきってしまった。あとはサオリの様子をつぶさに観察。少し考え込んで歩いていたが、途中で何かを吹っ切ったように、納得してくれたみたいだった。 だが、鍵を開けて家に入ると、そこまで一緒に入ってきたのにはサオリもまた少し驚いたようだ。 「あの……ここまで一緒なんですか」 「ほら、前にも早崎さんの家であったじゃない。ここが通り道なんですよ」 「あっ……そういえば、そうでしたね」 そういうと、サオリは納得する。やれやれと、一則はなんとかうまくいったとほっとした。サオリはカバンを自室に置いてから居間に降りてくる。一則も、居間にいることにした。サオリは一則を監視するようにそこにいる、そこに座って二人とも無言。一度、納得してしまったのでサオリは一則がいることを気にもしてない様子だが、まともな神経を保っている一則のほうは、なかなか慣れない。 「あの……いつも、こんな感じなの」 「そうですね、いまはすることないですからね。そうだ、せっかくだからお茶でもお出ししましょうか」 「ありがとう、いただきます」 お茶を入れてもらって、二人で啜る。サオリは気にしていないのだから、一則のほうもこの空気に慣れないといけない。サオリは、しばらくして無言で立ち上がると台所にたって夕食の準備を始めた。なるべく、栄養は偏らないように品目は多く作るが、一人で食べる分だけなのでたいしたことはない。 それでも、一応食器に盛り付けて、居間で食べる。一則がじっといてみていたが、ご飯も食べますかとは聞かない。元来が小食なほうなので、余ってしまうがそれも持ちそうなものは朝食にまわして、駄目なものは捨ててしまった。 サオリにとって一則は、お客様ではなくてあくまでもただ通りかかった会社の人なのだ。だから、お茶は出しても食事までは出さないという、サオリにとっては当たり前の対応であったが、距離が縮まっていると勘違いしていた一則は少しがっかりした。
だが、こうしてじっと居間に座っているのに気にせずに普通の生活をしているというのは、逆に「暗示がうまく浸透している」とも考えることができる。これは、次の段階に入るいい機会と捕らえた。 サオリが立ち上がったので、その後をつけるようにして、一則はついていく。 「あの……私、お風呂なんですけど」 もちろん、いつも一緒の時刻に入るので当然知っている。 「ぼくは、通りかかっただけだから気にしないで」 「でも、その……なんで服をお脱ぎになって裸になっていらっしゃるんですか」 そういって、不思議そうにサオリは聞く。一則はいまさら、裸が恥ずかしい歳でもないが、別に醜く肥え太った一則の裸体を見ても露骨に嫌悪を催している様子はなくて、やはり安心する。 「なんでって、脱衣所で服を脱ぐのはあたりまえでしょう。早崎さんも脱ぐでしょ」 「あっ……なるほど。そうですね気がつきませんでした」 納得したらしく、サオリもさっさと普段着のトレーナーとジーンズを脱いで、下着も脱ぐ。真っ白い飾り気のないブラに、ピンクのパンティー。色が上下で違うのを間に合わせにしているのが、なんとなくサオリらしい。 ジロジロと脱ぐのを観察しながら、一則は右手で勃起したチンコをさすっているのだが、サオリは特に気にした様子はなかった。そのまま、タオルも持たずにお風呂場へと入っていく。閉められた浴槽の戸を、ガラリと開けて一則も入る。家が広い割りに、浴槽はそんなに大きくない。後から改築したもののようで、タイルや浴槽はまだ新しいが。 「あっ……なんで入って」 「通りかかっただけ」 「その、なんで脱いで」 「お風呂で脱ぐのは当たり前でしょ。早崎さんも裸じゃん」 「あっ……そのとおりですね」 この会話は、場所が変わるたびにやらないといけないのだろうか。一度納得してしまうと、サオリは気にしなくなるのでいいのだが。 サオリがざっとかけ湯して、浴槽に入ったので一則もざぶんと入り込む。そのとたんに、浴槽のお湯が三分の一ぐらい流れ出てしまった。小さい浴槽に二人が入るには結構無理があるのだ。 「あのぉ……」 またか「通りかかっただけ……」と、一則は言いかけたが。 「かけ湯しないで、浴槽に入るのはマナー違反だと思います」 「あっ……ごめん気をつけるね」 いい大人なのに、二周りも下の娘に注意されてしまった。 二人で入るには小さな浴槽の中で、一則は身長が高めで歪な肉団子のようなデブデブの身体つき。サオリは小柄だけど結構胸やお尻がでっぱっている。つまり、どうしても身体が触れ合ってしまうのだ。 そうでなくても、熱いお湯のなかで桃色に染まるサオリの身体を見ていると、必要以上に身体をすり合わせたくなるのが一則だ。最初は、腕で偶然を装っておっぱいを触れる程度だったのが、だんだん手で太ももをこすりつけるように撫で始める。 「あの……」 「ああ、浴槽狭いから偶然当たってしまうのはしょうがないよね」 「それも、そうですね……」 そういうと、サオリは一則に背中を向けて押し黙ってしまった。背中をスリスリと触っても、何も言わなくなったので後ろからおっぱいを鷲づかみにする。さすがは、片手では押さえきれないほどのボリュームサイズ。お湯に浮かぶだけのことはある。 こんどは、外側から揉むのではなく、乳頭の先を弄るようにして揉みしごいていく。女性のおっぱいに触れるのも、一則はこれが始めてなのですこし乱暴気味だ。 「あっ……うっうっ……ん」 時折、身をくねらせるようにして嫌悪感をあらわにするサオリ。でも文句はいわない。さらに、モミモミするとぴょこんと乳頭が立ったのを手で確認した。 「あっ……早崎さん乳頭立っちゃったね」 「…………桑林課長も、あそこ立ってるじゃないですか」 恥ずかしかったのか、なんなのか。妙なことを言い返してくる。そりゃあ、一則のものは勃起しっぱなしだ。お腹の厚い脂肪に隠れてはいるものの、完全勃起状態になると一則のものはかなり立派で、黒々としていて堅くしかも亀頭の返しが広い、カリデカというタイプだ。 もちろん、オナニーにしか使われたことがないので、こんな宝の持ち腐れは珍しいといえるだろう。 一則は、浴槽をいったん出てサオリの前に回りこむと、首筋に口付けをした。いや、それは口付けなんて可愛いものではなくて、舌で舐め取るような感じだ。こんどは、ほっぺに。それでも、サオリが何も言わないので最後になめかましい桃色の口元にブチューという感じで、分厚い唇を押し付けた。 「んっん! ……いまのは」 これにはさすがに、抗議の声をあげるようだ。 「偶然当たっただけだって」 「偶然だったんですね……分かりました。それならノーカウントですね」 身体をジロジロと見られて触られているのが気にならなくて、キスで気になるなんてやっぱりウブなところがある娘だなと、一則は嬉しくなる。さらに、相手の口の中に舌を入れるようにして嘗め回す。ちなみに、これが一則のファーストキスである。 歯を食いしばって一則の舌の侵入をこばんでいるので、ディープはできないが、それでも歯茎の周りの唾液と口の内側の粘膜を丹念に舐め取っていく。すでに、納得しているのでサオリは、なるべく口をそむけるようにして気にしないようにするだけだった。 今度は、お湯に浮いている右乳を持ち上げるようにして、乳頭に吸いついた。コリコリとする乳頭の感触を楽しむようにすると、こんどは左乳。同じようで、少し違いがあるような気もする乳全体を口に含んで楽しむと、最後にカリッと軽く噛んだ。 「いっ……」 乱暴な一則の行動にも文句は言わない。そうすると、一則は極度に興奮してこんどはサオリのオマンコに手を伸ばす。もちろん、濡れてなどいない。でも太ももから、薄い毛の生え揃っている股をさするようにして触れると。 「どいてください……」 そういって、サオリが押しのけるようにして湯船から上がった。 「どうしたの、早坂さん」 焦って一則が声をかける。 「頭と身体を洗うだけですよ」 そういって、ゴシゴシとシャンプーをし始めた。別に大事なところに一則が触れたから逃げたというわけではないらしく、それにほっとする。 気を取り直して、一則も湯船からあがった。シャンプーをしている、サオリに覆いかぶさるようにして、チンコを背中に押し付けてみる。 「あの……髪を洗ってるんでよくわからないんですけど、背中になにかあたるんです」 「ああ、それぼくのチンコ」 「チンコ……ああ、なるほど。……って、ちょっと!」 「いや、偶然だよ。偶然」 「そんな偶然ってあるんですか」 聞き返してきた。 「ぼく、浴槽ではいつも床オナニーをするのが習慣なんだ」 「なんですか、その床おな……って」 なかなかにサオリは冷静である。背中に凶器を押し付けられて、こすりあげられているのに、平気で髪を洗っている。 「床にチンコをこすり付けて、オナることだよ」 「男の人ってそんなことするんですか」 「で、床に当てようとしてるんだけど狭いから偶然、早崎さんの身体に当たってしまうんだよ」 「ああ、そういうことですか。なら、しかたないですね」 お許しが出たので、背中を中心に擦りあげる。ドンドン下へ下へと降ろしていって、お尻の間に挟んでしまう。すでに先走り液ドロドロだから、すべりのいいこと。 本当は挿入してしまいたいのだが、普通の浴槽の椅子に座ってるし、太ももをぴったりと閉じているので無理っぽい。尻の間の感触を楽しむようにして、なるべく桃色の肛門辺りをグリグリとしながら、一則は感極まってピュルピュルと射精し始めた。 「あっ……あっ、出る……いい!」 いつもの習慣で、出すときに声を出してしまう一則。お尻から弾け飛ぶように、上に振りあがった一則の立派なチンポは、背中にも振り掛けるようにタップリとドッピュドッピュと白濁させて大満足。 「あっ……間違って、私のお尻にこすり付けて出しちゃったんですか。しょうがないですね、とりあえず後ろからお湯かけておいてください。後でどうせ身体を洗いますから」 精液のたんぱく質は、お湯をかけると固まるのだ。それを一則も指示をだしたサオリも知らなかったわけで、プルプルに固まった精液が、サオリのお尻の付け根と背中にかけてドロドロニュルニュルと付着していた。
女性が髪を洗い終わるのには時間がかかる、ようやく髪を洗い終えて、射精された自分の背中やお尻に手をやって「あぁー汚された」と落胆したような鈍い声をあげているサオリ。糊のように張り付いてしまった一則のたんぱく質を手で丹念に剥ぎ取るようにしている。一則もついでだとばかりに、シャンプーを取って手早く髪を洗い上げた。 まえにもいったが、一則の髪は悲惨なほど薄い。しかも脳天は完全なツルッパゲ。だからほんの何分で完璧に洗えてしまう。能率的悲劇といっていい。いや悲劇的能率の良さというべきか。 身体にボディーソープをつけて擦り始めたサオリを見て、一則は声をかけた。 「身体洗うのに、タオルつかわないんだ」 「手で洗うと、肌がつやつやになるんですよ」 なるほど、色んな美容の方法があるものだ。一則なんかワニのような肌なので、タワシで洗ってもいいぐらいだが。 一則は、サオリのそのつやつやの肌の上で泡立っているソープを擦り取って、自分の身体に擦り始めた。 「あのなにを」 ああ、これがいつもの洗い方なんだよと一則が説明すると、すぐ納得する。一人では到底できない洗い方なのだが、そこまで疑わないのだろう。 泡を取るというより、やっぱり胸や太ももを揉んでいるに等しい。当然身体を洗っているのだから、太ももの付け根の大事な部分も開いて、そこからも念入りに泡を取る一則だった。なんかまた、興奮してきたようだ。 突然立ち上がると、サオリの前に仁王立ちになって立ち上がって、股間のものもまた立派に立ち上げさせる。 「ちょ……どうしたんですか」 「調子がいいときは、二回目のオナニーをするんだ。ちょうどこうやって、部屋の端から真ん中にゆっくりと歩いていって」 そういいながら、一則はさっきサオリの股間からとった泡を自分の股間にこすりつけるようにして、どんどん顔に近づけていく。 「あっ……やっ……」 黒光りした勃起チンコが、ピトンとサオリの顔に引っ付いた。というか唇の辺りに、強引にグリグリと押し付けているといったほうがいい。 「ああっ……気持ちいい」 「もうっ!」 そういって、軽く振り払ったサオリの手がぐにゅっと一則の勃起チンポに当たって、擦りあげるような形になった。 それで、「出る!!」とサオリの顔に向かって、黄みばしった精液をドッピュドッピュ! 吐き出し始めた。 「きゃっ……わっ」 変な悲鳴をあげて、手で止めようとするが顔にもべったり手にもべったり、二回目だというのに、さっき出したのと増さず劣らずの射精時間と勢いとすさまじい量、四十二という年齢を考えれば、かなり立派なものだ。 何度も言うようだが、宝の持ち腐れとしかいいようがない。 「ふぅ……ごめんね、偶然当たっちゃって」 たっぷりと、射精して、萎えたチンポをやっぱりサオリの髪にこすりつけるようにしている。顔はともかく、髪にまじってしまうと後が大変だろうに、かわいそうなサオリは「偶然……偶然だからしかたがない」とか、ぶつぶつと呟いて顔を再度ボディーソープで念入りに洗っていた。 二回出して満足したのか、一則はそれで風呂からあがって家に帰っていった。なぜか偶然間違って、サオリの今日穿いていたピンクのパンティーを装着してしてから帰るあたりが一則らしかった。 それにしても、あれだけ出してまた自宅で、盗んだパンツをネタにやるつもりだとしたら一則は異常性欲の域に達しているのではないか。それとも、不惑の歳を過ぎて、晩年に燃え盛った恋が、彼の性欲に力を与えているのだろうか。そう考えれば理解も出来る。彼が子孫を残せるかどうかは、いわばここがラストチャンスとはいえた。
次の日、またいつものようは平日。会社の倉庫の片隅で、雑事を整理しながら一則はワクワクしてしかたがなかった。昨日の風呂場でのことを思えば、もうこれは完璧にやってしまっても大丈夫ってことだった。 今日という日に、サオリが備品を取りにきたのにも、天の配剤を感じる。コピー用紙を渡しながら、サオリにとっては普通の日でも、今日は一則にとって運命の日になるという確信があった。地味な黒い事務服を着て、お礼をいって帰っていく彼女の背中に。 「今日は、ぼくたちが結ばれる日なんだよ」 そう、小さな声で声をかけた。 「なにかいいましたか?」 聞こえたらしく、サオリが振り返ったが、なんでもないといってニヤける一則を不気味なものを見るような目でちょっと見て、サオリは去っていった。
仕事が終わると、一則はサオリと一緒には帰らず、ひっそりと駅前の裏口にあるアダルト専門ショップへと入った。品揃えが豊富で、一人エッチ用のオナホールも上級者用が取り揃えられていて、よく一則はこの店を利用していた。この男は、実はラブドール(高級ダッチワイフ)すら所有しているのだ。今日の目的は、二人で使うためのSM用品であった。 (こんなものこのデブ中年が、誰と使うんだろう) そんな訝しげな目で店長が観察していたが、時折来ては、大人買いをしてくれる一則は大のお得意様なのでもちろんそんなそぶりは見せない。拘束具や特殊なアナルバイブなど、それを収納するカバンまで一緒に購入していった。ありがたい客だった。 奇しくも、この表の店がサオリがこのまえ下着を新着した激安下着専門店で、実は経営者は一緒であったりする。別に関係ないといえばないかもしれないが、それは面白い偶然で、運命があるという一則の言い分も間違ってはいないのかもしれない。
重たい荷物を抱えて「ハァハァ」と息をしながらようやくサオリの家へとやってきた。閑静なのはいいのだが、街中からちょっと歩いてかかるのがやっかいだ。一則は車の免許をもっていないから、だけどタクシーを使うほどの距離でもないのだ。 「まあ、これからぼくも少し体力をつけなきゃいけないからな」 若い彼女を作るのだ、肥え太った身体はすぐにはどうにもならないだろうが、せめて運動不足ぐらいは解消していかなければならない。やれやれと、重たいカバンを置いてとりあえず軒先に隠しておいた。サオリの家は広いから、あとで押入れにでも隠しておけばそうそう見つかるものでもないだろう。 すっかり暗くなってしまった。合鍵で玄関を開けて、居間に入るとちょうど食事中であった。お茶はもらえるが、食事はもらえないのが一則の立場であるから、ちゃんと抜かりなく途中のコンビニで夕食は買ってきてある。 サオリは、一則が居ることは納得しているので声もかけない。特に会話もなく「通りすがり」の一則とサオリは食事を終えた。
一則は常にサオリのあとをついてまわる。サオリがトイレの扉に手をかけると、中に入ったが一則の巨体が扉に挟まっていてしまらない。 「あのっ……私トイレに入りたいんで」 「ぼくもトイレに入ろうと思いまして」 「じゃっ、じゃあ、お先にどうぞ」 当然といえば当然の反応だ。一則はしばし無言で、やはりサオリさんどうぞと後ろに下がったので、サオリは安心して扉を閉めて、洋式便器のまたがりジーンズと青いパンティーを降ろして「ほっ」と息を吐く。もちろん、ノブを回して水を流しながら音消しをする。扉の前に一則がいるかもしれないのだ。 水の流れる音にまぎれるようにして、下腹部に力を込めておしっこをした瞬間、ガチャリと鍵をかけたはずの扉が空いて一則が入ってきた。 「あっ……ぎゃあああ」 「ああ、これは失礼」 「やっ、やだ」 女性のおしっこというのは途中で止まらないのだ。シャアァァァと堂々と大また開きで一則の前で放尿する嵌めになってしまう。どうしようもないので、サオリは真っ赤になった顔を手で覆った。 「鍵が空いてたんですな、不幸な事故というものです」 そんなわけもなく、本当は古いトイレの鍵だったので爪でひっかけて強引に開けたのだ。 「それならしょうがないですけど、見ないで……」 「このまま、おしっこしますね」 そういって、一則もポロンとズボンとパンツを下ろして、おしっこを噴出しているサオリのオマンコにめがけて放尿した。 「いやっ……なんてことを」 「トイレだからおしっこするのは、あたりまえですよ」 「そっ……そうなんですか」 「ほら、早崎さんのおしっことぼくのが交じり合ってますよ」 「最悪ですね」 先に、サオリの小水が終わった。サオリは、トイレットペーパーを千切って自分の股間を拭く。その様子を見ながら、一則は自分のチンポを右手で擦り始めた。小水を終えて、ズボンをあげようとしたが、パンツごと体重をかけて一則が踏んでいるので上がらない。そうして、はっとサオリは目をあげて、一則がオナニーを始めているのに気がついた。 「なにしてるんですか!」 「おしっこのついでに、オナニーするときもありまして」 「ちょっと、どいてくれますか」 「ああ、足で踏んでましたね。すぐ終わりますから、そのままそのまま」 「あっ……なに私の胸を揉んでるんですか」 右手でチンポをさすりながら「ハァハァ」とTシャツごしに左手で、サオリの胸を揉み始めた。 「ああ、水を流そうとしたらノブと間違えてしまいました」 「間違えたんならしょうがないですけど……」 そういっている間に、一則は興奮して絶頂に達してすぐに射精した。ドピューーと尾を引くようにサオリの股間めがけて、黄色がかった精液が飛んでいく。どろっと、股と太ももあたりに付着して、ピンッと上にチンコが跳ねて、サオリの顔や服にも少し飛んだ。 「すいません、便器に出そうとしたら当たってしまいましたね」 「しかたないですけど……」 そうやって、もう諦めたという表情で、トイレットペーパーを大量にとって顔や股間を拭いていた。念入りにビデで股間を洗っている様子を、一則はずっと見守っていた。パンツとズボンをはいて、後始末をするともう普通の表情に戻っていた。最後に、トイレットペーパーをきちんと三角折りにするサオリは、意外と冷静だなと一則は考える。あるいは、催眠の効果で結局は深く考えないようになっているのか。
その日もお風呂には一緒に入ったが、射精はしなかった。夜のお楽しみが待っているからだ。雑事を済まして歯も磨きあとは寝るだけ。サオリは最近は特に早寝になっている。サオリは、二階の自室にある少々古いが大きめのベットに寝る。 「私の部屋にまで入ってくるんですか」 そういう、サオリにいつもの「通りすがり」問答で回答する一則。それで納得したのか、催眠用のお茶を飲んで、就眠儀式に移ろうとしているサオリだった。ピンクを基調にした、簡素だが女の子らしい部屋だった。サオリの年齢にしては、調度品の趣味が少し幼いぐらいだろう。それは両親が生きていたころと、なるべく一緒のままにしてあるからなのだが一則はそこまでの事情は知らない。
「なんで私のベットの中に入るんですか」 「だって、ベットがあったら普通寝るでしょう」 サオリのベットは大きいから、デブの一則が入っても十分二人は眠れるだろう。ただ、若干スプリングが古いので、一則が乗ったときにミシミシと激しく音を立てた。 「それはまあいいですが……、なんで裸になるんですか」 服を脱ぎ捨てて裸になって、ベットにおいでおいでしている一則。 「ぼくはいつも寝るときはノーパン健康法が習慣なんだよ」 「なるほど、それじゃあしょうがないですね。私はもう休ませてもらいますから」 納得した、サオリは自分も部屋の電気を消してベットに入った。心を落ち着かせるとレコーダーのスイッチを押す。あっいけないと、一則は慌てて布団の中にもぐりこんで耳を塞いだ。一則まで、催眠にかかってしまっては眼も当てられない。とりあえず、今日は五分間そうやってしのいだが今後は、耳栓を買っておこうと一則はおもった。 レコーダーが終わると、死んだようにぐっすりとサオリは眠っていた。ものすごい安眠効果というより、ほとんど精神麻酔に近いのでこうやって寝ると、震度六の地震でも来ない限りは起きないだろう。 一則は、消していた部屋の電気をつけると、ゆっくりとサオリの薄い寝巻を脱がし始めた。下着姿になる、胸の豊かなサオリは感心なことにちゃんと寝るときもブラジャーを着けている。こういう小まめな心遣いが、おっぱいの垂れを防止するのだ。 上下とも、薄手の黒い下着であった。細かくレースが刻まれていて、サオリが持っているなかでは、高いほうだろう。自分と初セックスするために、勝負ブラをつけてくれたのだなと嬉しくなって、しばらく眺めるように観察してから、ダブルホックをはずして、豊かなおっぱいをぶるんを出す。そして、下もゆっくりと脱がしていく。脱がした衣服は、勉強机の上においておいた。 サオリの身体を「よっこいしょ」ともちあげてベットの真ん中に置く。ここからが大仕事だ。一階に隠してあった、拘束具を取ってくる。ベットの下の柱と手をつなぎ、そこからさらに足をつなぐという、簡易式ながら本格的な拘束具だ。 両手を束ねた皮手錠をぐっと上におしあげて引っ張ることによって、それに連結した足も上に引っ張られて、「さあ挿入して!」といわんばかりのM字開脚になって、大事なところを開いたままに、身動きが取れなくなる。 業務用で高かったのだが、安物をつかってサオリちゃんの身体を傷つけても困る。それに、四十二年間守り続けた童貞を切る、一則の初セックスのお祝いでもあるから奮発してみた。 一則は童貞なのに、サオリのお股を見るとやっぱり、経験は済んでいるらしくビロビロは外にでた、大人のオマンコだ。色素が薄いほうで、あまり遊んでないようには見えるのだが、サオリが始めてでないのだけが一則の残念であった。 「さあ、子供マンコにしようね」 そこで、せめてもの慰めとして、サオリの剃刀で丹念に陰毛をジョリジョリと剃っていく。もともと体毛が薄いほうでもあって、あっというまに綺麗なツルツルマンコになってしまった。 日本人は陰毛を剃る習慣がないが、洋物AVを見ているとみんな剃っているので、ここは西洋風を取り入れるべきだと、一則は前から思っていたのだ。 「オマンコの和魂洋才というわけだな」 綺麗に剃りあがったのを喜んで、一則はわけのわからないことを呟いて満足げに頷いている。怖くて風俗にもいけなかった一則は、ここで始めて女性のオマンコを見たわけである。しげしげと観察する。 「これがクリトリスか……わかりにくいんだな」 あまり使っていないサオリのクリちゃんは、ぐにぐにと刺激しても皮に覆われていて引っ張ると辛うじて剥けるか、という感じだった。ぐっと剥いてみると、サオリの身体がビクッと震えたが、まだ眠りの中にいるようだった。 「刺激にはなるんだな」 今度は味だと、舌で舐めるようにしてサオリのオマンコを濡らしていく。下の大きな穴がチンコを入れるところで、上がおしっこの穴だというのはさすがに一則にも分かる。サオリの小柄の身体に比例して、穴も小さめで本当に一則の大きいチンポが入るのかどうか、すこし不安になる。 「まあ、未経験ってわけじゃないんだから」 オナホールが大丈夫なんだから、本物も大丈夫だろうというトンでもない理屈で、自分を納得させる一則。とるもとりあえず、よく濡らすべきだと、買ってきたピンクローターという道具を、サオリのオマンコに挿入する。 細長い卵みたいな、物体でそれを奥までにゅるりと挿入すると、スイッチをいれて振動。ブーンという音と共に、サオリの中でローターが震えているのがわかる。しばらく見ていると、膣圧で外にニョロっと押し出されてきたので、また中に押し返す。 そんなことを続けていると、だんだんローターに白い液体が付着するようになってきた。 「これが愛液というやつか……」 精液とはまったく違うが、一則が夢想していた甘い香りがするようなのとも違う。すえたような、すこし鼻に残るような匂いだった。すこしとろみがあって、思わず一則が舐めてみると、なんだか股間がすごく熱くなる淫靡な味がした。 一心不乱に舐め続けていると、次第に匂いや味は感じなくなっていって、ただサオリの身体の中から分泌される粘液に舌がまみれるようで、とにかく興奮した。すでに、一則のものはカウパーを大量に垂れ流して、ドロドロとベットのシーツを汚している。感慨もなにもなく、本能の趣くままにサオリのオマンコに押し当てると、ニュブッと押し込むようにして入れてしまった。 「あっ……なんだこれ……いぅ!」 抱きしめるようにして、挿入して一番奥まで差し込むと、小さいサオリのオマンコは一則の巨大な亀頭をギチギチと締め上げて刺激して、初めて感じた女性の膣の感触に興奮状態だった一則の琴線はぷちんと切れてしまった。 そうして、気がついたときには玉からグルグルと精液が駆け上ってきて、一気に一番奥で射精。ドピュードピュー! そう自分でも吐き出しているのが分かるぐらいに、ドックドックと眠っているサオリの膣の中を汚していく。 「あぁ、出てる中にでてる……出した」 こうして、情けなくも気持ちよく、四十二年守り通した一則の童貞はこの夜に破られてしまったのだった。 にゅっぷと引き抜くと、オマンコからはドロドロと愛液と精液の交じり合った混合液が止めなく出てくる。 「やっぱり、中にだしたら妊娠するかな」 お腹を押さえたり、オマンコを刺激したりして、とりあえず中の液をなるべくだして、オナニーのあとにティッシュで拭くみたいにあらかた液はとっておいた。サオリはその間も口を尖らせるようにして、間抜けな顔で寝ている。 「寝てる間に、ぼくの子供を妊娠しちゃったかもね」 寝たままは少しつまらない気もするが、説明しなくていいから面倒くさくなくていい気もする。そっと拘束具をはずして、服を着せてからサオリを抱きしめるようにして、サオリの髪からするシャンプーの花の香りに包まれながら、ぐったりといい気持ちで一則も寝るのだった。
|
|
|
|