第二章「オシッコか、フェラチオか!」 |
第二章「オシッコか、フェラチオか!」
「あのう、田中さんはいつまでいられるんですか」 理不尽にイタズラを咎め立てしてしまった罪悪感もあって、しばらくは田中が好き勝手するのを茉莉香は我慢して見ていました。 そんなことしたくなかったのですが、お茶を出したりもします。せめて来客用のお茶うけを何か買っておけば、お菓子を出したことになるのでお帰り願えたのに。ダイエットをしようと考えてお菓子を家に置かなかった茉莉香の努力が、こんな形で裏目に出るとは誠に残念です。 それにしても一向に帰らない。 他人の家でゲラゲラ笑いながらテレビを見ている田中の姿に、ついに茉莉香は業を煮やして、遠まわしに帰ってくれるように促しています。 いくらなんでも他人の家でくつろぎ過ぎだろうと、言いたいようです。 「奥さん、田中じゃなくて俺はジャック・オー・ランタン」 慌ててカボチャの破片を顔に付けて、まだそんなことを言っている田中に、茉莉香はもう付き合いきれない気持ちになります。 「もう夜も更けてきましたから……」 「呼びにくいなら、ジャックと呼んでくれても構いませんよ」 そういってクケケッと癪に障る笑いを浮かべます。さすがに、イガグリ頭にカボチャを貼っつけるのは諦めたらしいですが、正直なところ茉莉香は三十過ぎた独身男を相手するより、カボチャお化けだった方がよっぽどマシであると思いました。 「田中さん、いい加減にしてください」 「奥さんの方こそ、いい加減に理解してくださいよ。イタズラしないと帰れないってなんで分からないかなあ」 「田中さん、イタズラならしたじゃないですか。ほら私の下着に……」 茉莉香は先程の出来事を思い出して、そう指摘した。 「ああ、奥さんの下着にユンケル黄帝液をぶっかけたことか」 そういうと、田中はニンマリと頬を緩めます。 「黄帝液って、あれはそんなんじゃないじゃないですか」 茉莉香の替えの下着にぶっかけられていたのは、栄養補給ドリンクでもエナジードリンクでもありませんでした。 「ほう、何がかけられていたのかな」 分かっていて嫌らしい質問を重ねる田中。まともに付き合うだけ損をすると茉莉香は学習しているのです。
「……とにかく、私の下着をドロドロに汚してたじゃないですか。それに気が付かずに、履いちゃったんですからね。もうイタズラなら成功してますよ」 だから帰ってくださいと茉莉香は懇願しました。 「ふーん、でも今はその下着を穿いてないみたいじゃない」 白いナイトガウンから透けて見える茉莉香の下着は、田中が汚しておいた黒地のショーツではなく、スカイブルーの薄いショーツでした。 「それは、汚されたと分かったら穿き替えもしますよ」 「残念だなあ、穿いたままだったらそれで終了でも良かったんだけど」 本当に残念そうな顔で、田中は呟きました。 「そんなこと言われても……」 「まあ仕方がないね、早く終わってくれってことなら、ちょっと奥さんにイタズラさせてもらっていいかな」 「ええっ、もうそれは覚悟してますので」 どうせしなければならないことなら、早めに終わってくれた方がいいと茉莉香は考えたのでした。 話がまとまると、田中は赤いロープを取り出してソファーに座る茉莉香を縛り始めた。鈍重そうな顔に似合わず、なかなかの手際で手足を拘束してしていきます。 「ちょちょ、田中さん。何をなさるんですか」 「ちょっとイタズラするのに身体を固定させてもらうよ」 あれよあれよという間に、茉莉香の手足はびっちりと張ったロープに固定されて、いわゆるM字開脚のポーズにさせられた。 「こんなのってないですよ」 縛られて身動きが取れない茉莉香は、身をよじって抵抗する。手足の根本と太腿が巻きつけてあるだけだから、暴れれば簡単に外れそうなのに動けば動くほど手足の紐が硬く閉まっていく。 「あんまり身動きしない方がいい、紐が締まりすぎてうっ血しちゃう」 そう聞いて、慌てて茉莉香は抵抗をやめた。 「なんでこんなことするんですか」 「ふふ、俺の次のイタズラに身動きを封じるのが必要だからだよん。ほら、スカートも簡単に捲れてしまうなぁ」 M字開脚のままで、ナイトガウンの裾を捲られて、水色のパンツが丸見えのポーズにさせられてしまった茉莉香。この羞恥プレイが、イタズラだというのでしょうか。
「イタズラに必要ならしょうがないですけど、結構苦しい体勢なので早く終わらせてくださいね」 「暴れるから、紐が縛っちゃうんだよ。まったく、奥さんは身体はプニプニしてるのに硬いんだから」 そう言いながら、田中は茉莉香の生殖器のパンティー越しに揉みます。敏感なところに触れられて、茉莉香は身体に電気が走ったようにブルブルッと震わせて、エビぞりになる。 好きな男に触れられるなら、もっとも気持ちいい部分が、嫌いな男に触れられるとなれば怖気が走るのだ。 「やっ、触らないで、そこ一番触っちゃ駄目なとこですよーぉ!」 暴れたら紐が余計に絞まるのも忘れて、茉莉香はまた身体を左右に振るいました。茉莉香の巨乳がそれに合わせて左右に触れて、見ている田中にとっても眼福であるようです。その証拠に目が笑っています。いやらしい顔です。 「こら、暴れない。ストップ、この刺激もイタズラを早く終わらせるために必要なんだよ」 「ウウッ、しょうがない……ですね」 イタズラに必要なプロセスなら仕方がないのです。布越しとはいえ、男に大事な部分を触らせる気色が悪い感触を、茉莉香は目を瞑って耐え抜こうとします。 「そうそう、しょうがないんだよ。もうちょっとの辛抱だから」 田中が何をしても何を言っても、何も感じない、何も感じない。そう自分に言い聞かせて、茉莉香は早く時間が経つことだけを考えていました。 そうやって瞑目して耐えに耐えても、ゾワゾワと沸き上がってくる感覚。無視できない感覚の意味にようやく茉莉香は気がついたのです。 「あっ、田中さんダメです。このロープ外してくださいッ!」 パッと目を開いて、茉莉香は叫びました。緊急事態です。 なぜなら、茉莉香の感じているこの感覚は――強烈な尿意だからです。
「おやおや、急にどうしたんですか」 マンコを布越しに指でこすりながら、田中はニタニタ笑って聞き返します。もうニンマリ顔を隠さなくなってきています。 「あの、おトイレに行きたいんです……」 「そうか、ようやく利尿剤が効いてきたか」 全ては田中のイタズラでした。田中が指で押さえつけるようにグリグリ刺激している先は、クリトリスではなくてその近くにある尿道口であり膀胱であったのです。 「利尿剤ってなんですかッ! 田中さんこのままだと」 泣きそうな声で、哀願する茉莉香。膀胱は膨れ上がり、茉莉香の尿意は暴力的なまでに強まって来ています。 「そうだよ、このままここで奥さんにオシッコを漏らしてもらおうと思ってるんだよ」 「イヤァーッ! こんなとこで漏らすなんて絶対嫌ですぅ!」 田中のイタズラの意図を知り、茉莉香は縄が太腿に食い込むのも構わず、バタバタと飛び跳ねるように暴れまわります。端整で美しい顔を真っ赤にして歪めて、首を嫌々と振るう茉莉香。額からはだらだらと冷や汗が流れ、いつになく必死の形相でした。 しかし、いかに飛び跳ねようが身体を揺すろうが身体を締め付ける縄はびくともしません。利尿剤の作用か、膀胱を内側から掻きむしられるような強烈な尿意です。 「ほら、奥さんそろそろ限界なんじゃないですか」 田中が指で触れている膣口は、ビュクッビュクッと痙攣し、開閉を繰り返しているのがパンティーの布越しからでも分かります。がんばって尿道口を閉じていなければ、今にもオシッコが漏れだしてしまいそうなのです。 「イヤッ、お願いしますおトイレにっ! おトイレにいっ!」 必死の懇願にたいして、膣口を容赦無く指でこする田中。漏らしてしまえと言わんばかりの悪意剥き出しの行動。
「オシッコしたいなら、させてあげてもかまいませんよ」 そんな田中の言葉に、希望を見出したのか目を見開いて懇願する茉莉香。 「お願いします、早くロープを外してください」 「そうじゃない、この場でオシッコさせてあげてもいいって言ったんだよ。そうだなあ、この花瓶の中にするなんてのはどうだい」 田中は、先が細めの花瓶を発見して持って来ました。尿瓶にはおあつらえ向きの形状です。 「そんなぁ……」 茉莉香は瞳に迷いの色を見せます。限界なのは確かなのです。 「この高そうなソファーを尿で汚したいってのなら構わないけどねえ。どっちにする」 茉莉香は少しだけ迷いましたが……。 「花瓶の中にします」 そう小さい声で言いました。田中は許してくれそうに有りませんから、仕方がないと思ったのです。 「じゃあ、奥さんがオシッコするところをちょっと撮らせてもらうよ」 田中はそう言うと、ハンディーカムのカメラを持ちだしてソファーの前のテーブルに起きました。 「そんなっ! 撮るなんて聞いてないですよっ!」 「奥さんもう限界なんじゃないの、言ってる場合じゃないですよ」 田中の言うとおりでした、もう茉莉香の膀胱はパンパンに膨れ上がって、今にも漏れそうなのです。汗で湿っただけかもしれませんが、この感じはもしかするとちょろっと漏れてパンツを濡らしてしまったかも。 「わっ、分かりました。とにかく、早くさせてくださいお願いします」 もう限界です。田中がひょいっとパンティーを上げて、膣口に花瓶をかぶせました。冷たい、花瓶の縁の感触を感じながら、茉莉香は尿意の限界を感じました。 「あああっ……」
ジョオオオオオッ……
物凄い勢いの放尿です。普段の茉莉香なら、何とハシタナイと情けなく思ったことでしょう。でもこの時は、我慢に我慢を重ねて、解放されたこの瞬間だけは本当に至福を感じました。 これ以上はないのではないかという快楽に身体中の毛穴から汗がドドッと出て、全身がびっしょりと濡れたような気がしました。 「はぁぁ……」 自分は、全身でオシッコしているのではないか。そんな気分にさせられるほどの開放感で弛緩した顔も、しっかりとカメラに収められてしまいました。
ジョオオオオオ……・
「おや、奥さん溜め込んでたんだね。まだ出るのか」 花瓶が溢れちゃわないかなと、冗談めいて田中が笑うのを咎め立てするのすら忘れて、茉莉香は長い長い放尿を堪能しました。 そうして、儀式めいたソファーの上での放尿が終わったのです。
「ううっ……」 エクスタシーに近い快楽が冷めると、茉莉香の胸に寂寥感がこみ上げてきました。ソファーの上で排尿するなんて(しかもそれを撮られたなんて)情けなさに、涙が溢れてきたのです。 しかし、涙を拭きたくても手足は縛られてますから、頬を濡らすだけです。ポタリとたれた涙は、お腹に、剥き出しの股の下へと落ちていきます。そうまだ、こうしてカメラの前に秘所を晒したままなのです。 「奥さん、たくさんシーシーしたね」 「もういい加減にしてくださいっ!」 茉莉香の怒鳴り声にも、悲しい嗚咽が混じっていました。 「今度は、ウンウンしようか?」 「もうっ、いやああああああああああああああああ!」 絶叫。もう絶対に嫌でした。 「そんなにしたくないんだ」 男は面白がって聞きます。 「したくないです、ごめんなさい許してください!」 茉莉香は必死に謝りました。手足が縛られて居なければ、土下座だってしかねない勢いです。 もう排尿姿を晒しているのです、いまさら恥も外聞もありませんでした。 しかし、大きな方だけは。大きな方だけは避けたかったのです。 「じゃあさ、下剤を飲むか。俺のオチンポミルク飲むか、どっちか奥さんに選ばせてあげるよ」 「ええーっ、どっちも嫌だって言うのは……」 「もちろんダメだねッ、それじゃあ終わらないな」 茉莉香は迷いました。ウーと唸り声を上げながら、溢れる涙を拭き取ることもできずに垂れ流しにして、頭を捻ります。 情けなさと疲れとショックで、頭がボーっとなってしまっているのです。だからでしょうか、茉莉香は田中の言葉を受け入れる言葉を口にしてしまいました。 「じゃあ、オチン……のほうで」 茉莉香は悲しそうに目を伏せて、小声でそう呟きました。
「ああっ、よく聞こえないな。下剤でお漏らしするほうがいいの?」 「ウウッ、ごめんなさい。オチンポミルクの方でお願いしますッ」 情けないけれど、もうこれで終わりにしたい茉莉香は必死でした。もちろん、オチンポミルクが精液のことを意味すると分かっています。 あえてこんな、汚らしい言い方をする田中に怒りを禁じえませんでしたが、茉莉香はぐっと下唇を噛んで我慢しました。 反抗的な態度を取れば、どのような恥辱にまみれた行為を強制されるかわかったものではなかったからです。 茉莉香は、フェラチオなら旦那さんにもした経験があります。他人の、しかも田中のような醜い三十過ぎた男のチンポを舐めるのはシャクに触りますが、緊急事態です。いたしかたがないと言えました。 「クケケッ、奥さんがそんなに舐めたいならしょうがないなあ」 男はバサッと黒マントを開きました。茉莉香の白い下着を身に着けている田中でしたが、股間からはニョッキリとぶっといおチンチンが顔を出してました。 背丈も低く、身体もたるみがちで不健康そうなのですが、おチンチンだけは無駄に太くて立派でカリも発達していたのです。 旦那さんよりもビンビンで立派です。そして性欲も無駄に強いのでした。まさに珍宝といった形状、宝の持ち腐れとはこのことでしょう。 「ウウッ、わかりましたから、舐めますから。私のタイミングでお願いします」 興奮して焦っているらしい田中は、ハァハァと息を荒げながら勃起したチンチンを顔にすりつけてきます。 茉莉香のツヤツヤのほっぺや、ぷっくらした唇にこするだけで、気持ちいいらしいのです。茉莉香の顔は、カウパー液で早くもドロドロになってしまいます。 生臭くて息苦しい匂いに、茉莉香は吐き気を催しました。 「さあっ、奥さんが舐めたいって言ったんですよ。早く、早くッ!」 田中はこれも記録するつもりなのか、ハンディーカムカメラを持って映しています。チンチンを半ば無理やり唇にねじ込まれている茉莉香にこれを拒否することはできませんでした。
「ムウッ、ウウッ、ウブアァ」 茉莉香の艶やかで形の良い唇がちょっと開くと、そこにギンギンに勃起したチンコをねじ込んできます。ブジュブジュと強引なピストンが始まりました、これではフェラチオではなくイマラチオです。 「ああっ、奥さんの唇気持ちいいよぉ」 ジュブッ、ジュブッと自ら腰を振るっている田中。 「ウウッ、アブッ、ブフッ……」 茉莉香の声は、もはや言葉になっていません。無理やりねじ込まれるチンコの合間で、呼吸をするのに必死でした。 「ああっ、イクッ!」 歯が当たっているにも関わらず、それも気持ちいのか、一方的に射精を宣言する田中。早い! やはり、女日照りだったところにいきなり人妻にイマラチオは大変興奮したのでしょう。本当にドピュドピュと射精してしまいます。 「ウウッ、ウウウウッ、ブフッ!」 喉の奥に、激しい精液のほとばしりを浴びました。なんとか窒息しないように飲み込むのに必死でしたが、あまりの精液の量の多さに負けて、ほっぺをぷくっと膨らませたと思うと。 「ブハァ……」 口から精液をダラダラと垂らしました。やっぱり、全部飲み込むのは無理だったようです。舌に絡みつく、田中の精液のネバッ濃いことと言ったらありません。吐き出さなければ、喉に詰まって窒息していたところでした。 「なんだ、吐き出したらダメじゃないか。大事なソファーが汚れちゃうよ?」 無理やりフェラさせて、飲めずに吐き出す苦しげな表情もたっぷり楽しんだのか。批難する田中の声も弾んでいて、楽しそうです。 「すいません……」
「まっ、いいや。奥さんのいい表情も撮れたし、今回のイタズラはこれで勘弁してあげる。これに懲りたら、次からはちゃんとお菓子を用意しておくんだね」 田中はそう言うと、手を伸ばして茉莉香の背中に手を伸ばしてパチンと紐を弾きました。そして、結び目の一本を引っ張ると、あれほどキツくキツく茉莉香の太腿を締めあげていたロープが簡単に外れていきました。 ドッと疲れて、ソファーに横たわる茉莉香の姿を満足気に見つめて、田中は紐を全部回収してしましました。 「ああっ、ちょっとまって……」 さっさと行ってしまおうとする田中に、茉莉香は声をかけます。本当は押しとどめたいぐらいなのですが、解放されてもビリビリと痺れている手足が動いてくれないのです。 「んっ、なんか用事ですか」 「鍵、うちの鍵を返して……」 茉莉香は、荒い息でそれだけ言いました。 「はい、返すよ」 これまでの乱暴っぷりとは打って変わって、簡単に掠め取った深谷家の家の鍵を返す田中。 合鍵を作っているんじゃないかと一瞬疑うほどのあっけなさでしたが、時間的にスペアキーを作る時間は無いはずです。 鍵は、旦那さんが一本。茉莉香が一本しか所持していないので、これで男は侵入できないはずです。 「ありがとうございます」 憎い田中に、お礼など言いたくなかったのですが、つい口にしてしまいました。田中は、鍵を握らせると後はさっさと出ていってしましました。
茉莉香はしばらく、ソファーに倒れていましたが、やがて手足の痺れが落ち着くと立ち上がり。精液で汚れた口を濯ぎ、汚れた服を洗濯機に入れました。そして、ソファーを綺麗に掃除します。 精液のこぼれたソファーを拭いているときに、さっき飲まされた精液の苦臭い味を思い出して、ちょっと涙が溢れてしまいました。でも、さっさと後片付けしないわけにはいきません。 拭いて消臭剤をまいてしまうと、家を厳重に戸締りして、またシャワーを浴びました。これでようやく茉莉香は安心して、疲れた身体を寝室のダブルベットの上に横たえたのでした。 茉莉香は、心身ともに疲弊していたのできっと眠ったまま朝まで起きないであろうと思うほど深い眠りへと落ちて行きました。
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