第十三章「フェラチオか、アナルか」 |
遅咲きの桜も散って、風薫る五月です。 瞬く間に半年の年月が過ぎました。深谷 茉里香(ふかたに まりか)は妊娠六ヶ月目に入っています。 「それじゃあ、パパ行ってきまちゅよー」 玄関先で、茉莉香の夫、深谷 義昭(ふかたに よしあき)は、マタニティードレスの大きなお腹に頬をつけるようにして話しかけました。 まだ胎動はありませんが、妊娠二十週に入ると赤ちゃんはそろそろ耳が聞こえ出してくるそうなのです。助産師さんに、そうした方が胎教に良いと教えられているからでもありますが、夫にそんなことをされるたび茉莉香はちょっとハラハラしてしまいます。 「ほら、あなた。会社に遅れるわよ」 茉莉香に急かされて、後ろ髪を引かれるようにしてエレベーターへと消えていく夫を見送って、茉莉香はホッとため息をつきました。 あんなに仕事ばっかりだった夫が、子煩悩になるとは……人とは思いもよらないものです。
後ろから、さっと肩に手を添えられて、茉莉香は「キャッ」と小さく叫びました。 「あっ、ごめん驚かす気はなかったんだが」 「いえ、大丈夫です」 後ろから声をかけて来たのは、田中正志(たなか まさし)でした。ずんぐりむっくりとした、夫よりも年上の男。 茉莉香のお腹の子供は、夫の子ではなく田中の子供なのです。 「旦那さんはもう会社行ったの?」 「ええ、さっき行きましたよ」 そう聞くと勝手知ったる他人の家か、田中はさっと深谷家へと入っていきました。茉莉香は呆れたような顔をして、それでもさっきよりは安堵の微笑みを浮かべて追いかけて家の中へ入りました。 そして、鍵をかければもう誰にも邪魔されない二人だけの空間になります。 部屋のリビングには、正志が置いたカボチャ頭がデカデカと置いてあります。これを旦那に説明するのには苦労しました。 変わった趣味だなと言うことで落ち着きましたが、大きくて邪魔だから出来れば撤去して欲しいなと茉莉香が今でも思っているのは内緒です。 「今日はもう、カボチャ頭への誓いは済ませた?」 「あっ、今からです」 「よくお願いしておくと、ジャック・オー・ランタンは子供好きの神様だから、安産のご利益があるかもしれないよ」 「これ、神様なんですか……」 明らかにただの西洋妖怪だと思うんだけど、まあどっちでもいいかと茉莉香はカボチャ頭に元気な赤ちゃんを産みますと拝みました。 鰯の頭も信心からと言いますから、こうやってお願いしておけば何かの足しになるかもしれません。 昔は顔も見るのも嫌だったのに、こうして慣れてみるとカボチャ頭も愛嬌があるようにも見えてくるものです。
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「子供、女の子だったんだって?」 寝室で、茉莉香のアイボリーカラ―のマタニティードレスを脱がしながら、正志は尋ねます。そう、科学の進歩というのはすごいものでお腹にいる間に性別がわかってしまうのです。 「ええそうなんですよ、夫は男の子が良かったとか言うんですけど、私は女の子でよかったと思ってます」 スルッと、マタニティードレスは脱げてしまう。つけているブラも、妊婦用のショーツもゆったりとしたデザインになっています。 「女の子なら、茉莉香によく似た可愛い子になるよ」 正志は、ブラジャーのホックを外して落とすと、ブルンではなくドスンとした重量のオッパイがこぼれ落ちました。ただでさえ巨乳だった茉莉香の乳は、ふたカップも大きくなってはちきれんばかりに膨れている。乳首も大きく長くなって、常に勃起していました。 乳輪は少し大きくなり、色はまだ赤みが濃くなった程度で、もしかすると今が一番いい状態かもしれません。 正志は、オッパイを楽しそうに眺めると、今度はお腹の真ん中辺りまであるショーツに手をかけました。 「……正志さんに似た子だと、困っちゃいますしね」 さすがに男の子で、夫にまったく似てない子供だったりするとマズい。幸いなことに血液型の問題はクリアしているけど、これから子供が大きく育つまで発覚しないかは心配でした。 「それにしても、旦那さんは気が付かないもんなんだな」 妊婦用の大きなショーツをスルッと脱がしてから、正志はほくそ笑む。お腹の中の子供に気が付かないのかなと言う意味ではありません。 茉莉香のお腹に、マジックで『田中正志の赤ちゃんを孕み中』と大きく書いてあるからだ。こうやって、正志は毎回何かしら茉莉香の肌に落書きしてマーキングしています。 「大丈夫ですよ、夫とはぜんぜんセックスしてませんから」 ちゃんと夫としてないと言っているし、カボチャ頭の約束に拘束されている茉莉香が逆らうわけもないのに、正志は心配なのかこういうイタズラ書きをするのです。
「旦那さんは、セックスしなくて平気なのかね」 「夫は気遣ってくれてますから、フェラチオもつわりが酷いからと言ったらしなくなりました。それに、夫の処理はあれできちんとやってます」 茉莉香は、棚の上に置いてあるオナホールを指さす。 「ふーん、夫はオナホール。俺はアスホール、ってところかな」 正志は、歌うように後ろに回ると茉莉香を四つん這いにさせた。茉莉香の大きなお尻にはご丁寧にも『田中正志専用アナル』と書いてある。 そして、その専用アナルの先っぽからは紐が垂れ下がっている。 正志は、その紐をスルリと引きぬいた。 「ひっ、ああっ!」 紐にくっついた白いプラスチックのビーズが、プツリプツリと出産されていく。 さすがに妊婦なので気遣って膣ではセックスしていないのだが、代わりにアナルでセックスできるように、正志はこうやって道具を使って尻穴をゆっくり広げたのだ。 「ああっ、ひいっ!」 プツリ、プツリと白い卵が生み出されていく。玉には、ヌルヌルの腸液が付着していやらしい匂いがぷーんと漂っている。 すでに茉莉香は、お尻の穴で感じることを覚えているのだ。 「あううっ……」 プツリと最後のビーズが抜けると、茉莉香のアナルは物欲しげに穴を開いた。茉莉香の後ろの穴は、呼吸と共に物欲しげにパクパクと口を開いたり閉じたりしている。 「どうだ、茉莉香。後ろの穴は」 「はいっ、お尻の穴気持ちいいですッ!」 「よし、もっとケツを上にあげろ」 すぐにでも挿入したい、気持ちを押さえてペチンと尻を叩く。茉莉香の嬌声を聞きながら、股ぐらに顔を突っ込んでクリトリスを舐めまわします。 この六ヶ月の成果か、茉莉香のクリトリスは皮が剥けたままで赤黒く小指大に膨れています。なるべく、クリトリスの皮を剥いた状態で保つように、クリトリスオナニーを欠かさないように命じたのでした。
さらなるクリトリス肥大を目指すべく、正志はクリの根本に輪ゴムを嵌めて、ポンプでギュウと吸引します。 「ああっ、いいっ!」 透明なチューブの中で、何度もポンプ吸引を繰り返されて、赤黒いクリトリスがまるで赤ちゃんのペニスほどの大きさに肥大化させられていきます。 妊娠でさらに爆乳に育った乳首にも、正志はイタズラします。すでにビンビンに勃起した両方の乳首、ここも茉莉香の性感帯で毎日オナニーして刺激するように命じています。その尖った乳首の根本に、洗濯バサミのようなクリップを嵌めこみました。 「いいっ! イグッ!」 乳首を痛いほどに摘まれて、叫び声を上げる茉莉香。もちろん、妊婦の乳首を傷つけるわけにはいかないので、クリップの挟む力は弱いものです。しかし、クリップの先には紐で小さな重りがつけられています。 重力の力で、ゆっくりと茉莉香の乳首は引き伸ばされていくのです。 このSMのようなプレイで、妊娠するまでに茉莉香の乳首とクリトリスは何倍にも膨れ上がることでしょう。 正志だって、夫とのセックスを禁じても出産後、いずれはまたそれが再開されることはわかっています。 その時にはもう正志は茉莉香に手を触れることもできないのです。 しかし、久しぶりに抱こうとした妻の乳首が長くなって、クリトリスも異様に肥大化していたら夫はなんと思うことでしょう。 それを思うと、正志は少しだけしてやったような気分になるのです。 不自然にならない程度で、せめて茉莉香の身体に自分の足跡を残したい思いが、正志をこんな変態プレイに走らせているのかもしれませんでした。 正志が、服を脱いで勃起した一物を差し出すと、茉莉香は四つん這いのままで上目遣いに正志のじっと見つめます。 そして視線は外さずに亀頭に舌を這わせて、チュパチュパと舐め始めます。睾丸を手のひらで弄ぶようにして揉み解し、刺激するのも忘れません。
「ううっ、いいぞ茉莉香、上手くなったな」 茉莉香は、褒められて嬉しかったのかさらに吸引力を上げてチュウウウウとうどんでもすするかのように正志の太い陰茎をバキュームフェラしました。 こうやって強烈な吸い込みを受けると、尿道に快楽の稲妻が走ったようになって正志はたまらなくなるのです。 「ううぅ、たまらんな」 でもまだ射精するのはもったいない。正志がこらえるのを感じ取ったのか、射精に導こうとさらに喉の奥まで飲み込んで、キュット唇を引き締めて、お口全体でモグモグと擦り上げてきます。……と思うと、今度は裏筋に舌をすっと這わせて、亀頭の先を強烈に刺激してきます。 これを、睾丸周辺への揉み上げと一緒にやられるのですからたまりません。 変幻自在の舌技は、さすがは人妻といったところでしょうか。 「ううっ……」 今日は口では出さないで置こうとおもったのに、やはり正志は辛抱がたまりませんでした。茉莉香のヌメッとした舌触りは、心地よすぎて一度舐められると、そのまま抜かないのがもったいないと思ってしまいます。 それに正志の一物を舐めているときの茉莉香の上目遣いの表情、いやらしくて美しくて艶かしい。クリトリスをギュギュっと吸引されて、乳首をクリップで引っ張られて、苦しいはずなのに一心不乱に正志のチンチンをスポスポと含んで、チュッチュと強く吸って、気持よくしてくれるのですからこれは出さないと申し訳ないぐらいのものです。 茉莉香が吸い上げたペニスを根本まで飲み込み、鈴口に舌をねじ込ませて顔のひねりで回転を加えた、ローリングフェラを敢行した瞬間、正志は射精をこらえるのを諦めました。 「うあお、茉莉香出すから、ちゃんと飲めよ!」 お腹の子に栄養と言われなくても、茉莉香はお口に出された良質のタンパク源を全部飲み干す覚悟はとうにできています。 唾液に滑った陰茎を自ら震わせるようにして、正志はドピュンと茉莉香の口内にたっぷりとザーメンを吐き出しました。 「ふぁあ」 正志が吐き出したヌルヌルを、余すところなくゴクリと飲み下すと、舌で入念に綺麗にしてから、鈴口を啜って最後の一滴までも吸い上げました。 萎えたペニスから口を外した茉莉香は、乳首とクリトリスを同時に責められながら、いやらしく妖艶な笑みを浮かべて正志を見つめています。その濡れた瞳に魅入られたように、正志はまたムクムクと陰茎を勃たせるのです。
「よし、今度はお尻の穴に入れてやるからな」 「はいっ、お願いします!」 くいっと水差しの水を飲むと、また四つん這いになっている茉莉香の後ろにまわり、正志は『田中正志専用アナル』と書かれているケツを掴んで、挿入をねだるように腸液を垂れ流しているすぼまったアナルへと赤黒い亀頭を挿れました。 「す、すごく気持ちいいです……」 茉莉香のアナルは、こんな小ささで入るのだろうかと思うほど細いが、挿れて見るとこれがすんなりと奥まで入るのだ。 しかも中はトロトロでかなり熱く、肛門なので全体的に膣よりもさらに強烈な絞めつけが楽しめると来ている。 こんな気持ちがいい穴を妊娠させるまで使わなかったのはもったいなかったなと、ケツ穴にハマると思えるのだ。 「ふう、茉莉香のケツ穴気持ちいいな」 肛門の締め付けで思わずイッてしまいそうになるのをこらえて、正志は荒い息を吐くと腰を引いた。腸液の滑りで、一物が抜けてしまいそうになるギリギリのところまで引き抜いたら、今度は一気につく。 柔らかい直腸を亀頭が押し広げて、後ろの穴の肉壁をえぐった。 「んあっ! ひゃん、ああっ、ああっ、お尻の穴の奥までずんずんくるぅ」 茉莉香は、ポニーテルを震わせながら肛門を強く突かれる快楽に背を仰け反らせました。感極まった叫びを上げます。 「おおおっ、茉莉香のケツ穴最高に気持ちいいぞッ!」 女に喘がれると、男の自信のようなものが下腹部で熱くなって、さらに正志の物をたぎらせてピストンをはやめさせられる。 「あひっ、あふうっ、もっとしてくださいっ!」 茉莉香は、本当に気持ちよさそうによがり狂いました。
ぬちゅ、じゅぶ、ぐじゅ、じゅぷ、じゅぷぷっ……
腸液で濡れる肛門セックスも、しっかりと濡らしてからピストンすればいやらしい音が響きます。 茉莉香は、全身でプンと成熟した雌の甘ったるい匂いを漂わせて、それがさらに正志を興奮させるのでした。 肛門がペニスにからみつくような締め付けを感じながら、正志は必死に腰を突き上げて粘膜どうしをこすれあせました。 「いやっ、も、もうイッちゃいそうです! 気持ちいいっ!」 茉莉香が、そう叫ぶのを合図に、正志は吸引していたクリトリスのポンプをチュポンと抜きました。 「ああああっ!」 クリトリスが弾かれたような刺激を感じて、茉莉香は感極まった叫びを上げました。(ああっ、これはイッたな)という感じが、肌を合わせていると振動として伝わってくるのです。 正志は、茉莉香の赤黒く勃起したクリちゃんの先っぽを指で摘み上げてやりながら、深々と肛門の奥深くまで陰茎を貫き通しました。 「ぐううっ、ケツ穴に出すぞ茉莉香!」 「イクッ、イグッ!」 茉莉香がそう叫ぶと同時に、正志もケツ穴の奥でドピューと激しい放精を行いました。勃起した亀頭から、すぼまった直腸内へと精液が飛び込んでいきます。 キツイ締め付けのため、正志の精液は全部茉莉香のお腹に注ぎ込まれていきました。 「ハァハァ……」 正志は、射精を終えると陰茎を引き抜きました。 肛門からは、ドロッと白い正志の精液がこぼれ落ちていきます。 さすがに息も絶え絶え、正志も疲労困憊でベットへと倒れこみました。
茉莉香は、名残惜しげに乳首からクリップを外すと、イッた後の余韻に浸っているのかしばらく赤黒く勃起したクリトリスを自分でもさすっていました。 陶然とした表情の茉莉香、もしかすると彼女は妊娠して性欲が増すタイプなのかもしれません。 「……おい、乳首の外していいとは言ってないだろう」 「ごめんなさい、もう終わりかと思って」 茉莉香がそういうのも無理はありません、正志は先にヘタってしまったのですから。 「まあ、しばらく休憩してからまたするかな……」 若い茉莉香の体力に、最近はついていけない時があります。鍛えなきゃいけないなとも思うのですが、茉莉香のほうがどんどん強くなっていっている気がします。 母親になるとはそういうことなのでしょうか。 正志は、横に寝ている茉莉香のお腹をさすると、ああこの中に俺の子供が入っているんだなと感慨深く思いました。 「あっ!」 茉莉香が、驚きの声を上げます。 「今、動いたな……」 初めての胎動でした。お母さんのセックスにびっくりしたのか、お腹の中で子供が寝返りを打ったようです。 「とんだ胎教ですね」 茉莉香は、そう言うとおかしそうにクスクスと笑い出しました。 「エッチな子に育たないといいけどな」 正志は、そう言いながら、言っているのとは正反対にまた茉莉香の乳房をもみ始めました。 茉莉香がやがてまた嬌声を上げるのを合図に、正志は後ろからまた覆いかぶさりました。エッチな胎教は、まだまだ続くようでした。
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