後日談3「手切りの代償」 |
「ほら、真那ちゃん見てごらんお母さんの膣中にいっぱい白いの出てるだろう」 正志はベットの済みでうずくまっている真那ちゃんを呼ぶと、母親の股を開いてさっきまでセックスしていた接合部を見せました。 淫液に濡れたビラビラを指で捲ると、膣口からタップリと中出しされた白濁液がトロリとにじみ出てきます。 「これ、おじさんの精液?」 「そう真那ちゃんよく覚えていたね、お兄さんと呼ぶこともついでに覚えておいてね」 いまだお兄さんと呼ばれることを諦めていないのか、正志はしつこいです。 それにしても子供は吸収力が早い、教えたことはちゃんと覚えていました。 「この精液の中に、精虫ってちっさなオタマジャクシがたくさんいるんだ。それが君のお母さんのお腹の中まで泳いでいって卵と合体すると赤ちゃんになるんだよ」 「ふぇ……」 分かったのか分からないのか、真那ちゃんは眼を丸くしてなんと答えていいのかも分からないといった複雑な顔をしています。 正志なりに子供に噛んで含めるように教えてあげたつもりなのですが、セックスの実例を見せても目に見えない卵子と精子が受精することまでイメージさせるのは難しいことなのかもしれません。 「あの、せめて洗わせてください」 娘の前ですがもう恥ずかしがっている場合ではないと、佳寿美は意を決して正志に懇願しました。 すでにタップリと濃いのを出されてしまったのは仕方がないにしても、今すぐ洗浄すれば妊娠率を下げることもできるのではないかと考えたのです。 佳寿美は負けん気が強く諦めの悪い女性です。ここまでされてもまだ諦めてはいないようでした。 「おや、おやおやおや~。佳寿美は、俺の子供を妊娠したいんじゃなかったかな」 「ううんと、このままだと気持ち悪いでしょだから」 契約書によって『喜んで』正志の子種を受け入れなくてはならないのです。佳寿美は膣洗浄の言い訳を考えますが、この程度しか思い浮かびませんでした。 「気持ち悪いから、膣を綺麗にしたいわけか」 「したいです、お願いですから洗いに行かせてください」 佳寿美は、少しでも膣から精液が出て行くように何度もイカされて重たい身体をベットの上で起こしてしゃがみました。 ぷっくりと赤く膨れた陰唇からトロリ、トロリと白濁液が流れだしています。普段の佳寿美なら、お気に入りの北欧製のベットがこぼれ落ちる精液で汚れることが気にかかったでしょうが、今はそんなことどうでもいい様子でした。 「じゃあこうしよう、真那ちゃんに舐め取らせるならいいよ」 「ええっ、なんてことを……」 中出しした精液を洗うことは許さないが、真那に舐め取らせるなら構わないというのです。 なんという、なんという酷いことを言い出すのかと佳寿美は泣きそうに瞳を充血させて鬼のような形相で睨みつけました。 「嫌ならいいんだぜ」 佳寿美が困っているのを見て笑っている正志、この一年怒ってもすかしても、この男には何を言っても無駄だと思い知らされているのです。 「真那、お願い舐めて綺麗にしてちょうだい」 佳寿美は、躊躇なく娘に自分の女性器を舐めさせることを選択しました。 事態は一刻を争います。こうしている間にも目の前にいる気持ち悪い男の白いオタマジャクシが、自分の卵子をレイプしようと子宮の中へと群れをなして泳ぎまわっているのです。 精子の量を少なくすれば少なくするほど、望まぬ懐妊を避けられる。佳寿美は必死でした。 「ええっ、苦いのやだよぉ」 真那ちゃんは渋面です。そりゃそうでしょう、精液が苦いのも嫌なのでしょうが、それ以前に母親の股を舐めろと言われてスゴスゴと従う子供はいないでしょう。 「いいからお願い真那、綺麗にしてちょうだい!」 佳寿美が鬼のような形相のままだったのが功を奏したのか、真那ちゃんは気迫に押されるように四つん這いになり、しゃがみこんだ母親の股ぐらにイヤイヤ顔を突っ込んでペロペロと舐め始めました。 (自分でさせておいてなんだが……) 背徳的な光景だなこれはと、正志はドキドキしてきました。 録画しているビデオカメラの位置を、母親の股を舐める真那娘の揺れる小さいお尻がよく映るように調整します。 貴重な映像とはいえますからそれは記録しておいたほうがいいでしょうね。 正志は、そのついでに荷物から愛飲している三千円もする金のユンケルを取り出して蓋を開けて豪快にグビリとやります。 辛くて滋味深い味わいが正志の乾いた喉を潤しました。 こんなものを飲んでるから、精液苦いって真那ちゃんに言われてしまうのかもしれませんが、高級エナジードリンクのおかげか、真那ちゃんの幼いツルッとしたお尻のおかげか、またムクムクっと正志の股間が鎌首を持ち上げていきます。 正志は、ベットサイドにさっき佳寿美のお尻の穴に突っ込んで気が付かないうちに転げ落ちたバイブも見つけました。 また使えるかもしれないので、拾い上げてバイブに被せているコンドームを剥ぎ取り、新しいものに交換しておきます。
「うぇぇ、苦いよお……フェロフェロ」 そうこうするうちにも、母親の股ぐらから溢れる正志の中出し液を真那ちゃんは舐めさせられています。そりゃ苦しいでしょう、不味いでしょう。 「お願い啜って綺麗にして、真那ちゃん後でアイス上げるからね」 アイスぐらいで釣れるものなのかと正志は不思議に思います。 例えば正志なら、子供の頃でも父親のチンポ舐めてくれと言われたら想像するだけでうぇっと吐き気が来ます。絶対拒否だと思うのですが、女の子は平気なものでしょうか。 それとも、真那ちゃんが特別に聞き分けの良い純真な子なのでしょうか。 真那ちゃんは苦いだの不味いだのと不満を述べますが、お母さんは完全に綺麗にするまで許してくれません。グズグズと嗚咽を漏らしながら、お母さんの膣の中の精液を全部啜り出して飲み込みました。 佳寿美も、せめて舐めとった精液はペッと吐き出しても良いと教えてあげればいいのに。 正志は後ろから、真那ちゃんの揺れるツルツルのお尻と、おしりのワレメの中央にある窄んだ小さな肛門をじっくりと観察しつつそんなことを思いました。 真那ちゃんが正志の精液を飲んでくれるなら、それはそれで興奮するのですから正志にとっては都合がよいのでしょう。だから「飲まなくて良い」と教えないで、黙って眺めている正志も人が悪いです。 それにしても、お母さんのバイブでほじくられたガバガバのアナルと、真那ちゃんの未開発の窄まったアナル。 大きさも形も全くの別物でありながら、肛門のシワ、周辺部の小麦色から内側のピンク色になっていくグラデュエーションがそっくりだと正志は思うのです。 「うーんやはり母娘だな」 そんな分かったようなことを呟きながら、悦に入ったしたり顔で正志が頷いているのがなんか若干ムカつきます。 「お母さん綺麗になったよ、もういいよね?」 「本当に綺麗になったの?」 佳寿美は必死になって聴き返します。娘にあまりにも辛い当たりだと思うのですが、彼女にとっては懐妊するかどうかの瀬戸際なのですからしょうがないですね。 「うん、大丈夫。綺麗になったよぉ」 素直で親思いな娘は泣きそうになりながらも、指でビラビラを開いて内側まで白いのが残っていないかどうかをしっかり確認してからそう報告しました。
「よし、舐め取りは終わったか。じゃあ二ラウンドいこうぜ」 「ええっ、なんでー! 嘘でしょう?」 佳寿美は予想もしていないことを聞かされて目を剥きます。 「誰が種付けは一回だと言ったんだ、今日一日頑張るってあらかじめ言ってあるだろ」 「ううっそれは……、でも娘が、あんなに頑張って舐めてくれたんですよ」 せっかく綺麗にしたのに。そう言う佳寿美の理屈もわからないでもないですが、相手は猛った獣のような男です。そんな人情が通じる相手ではありません。 「そんなの俺に関係ないしー、佳寿美が約束破るつもりなら、こっちにも考えがあるんだぞ」 「わかりました、わかりましたよぉー」 約束破るのかと言われては、もう何も言い返せなくなります。佳寿美はベットに四つん這いになると、ほら勝手に犯せばいいでしょとばかりにお尻を突き出しました。 どうやら、さっき正常位でやったので今度は後背位でやるつもりらしいです。 (なんだ佳寿美、口では嫌だとか言いつつ、本当はノリノリじゃねーか) そう正志は、内心でほくそ笑みました。 後背位は、正常位よりも奥まで届きます。その上、バックから突いて射精すれば、子宮口は斜め下方向に付いてますから妊娠しやすくなるのです。 それを佳寿美は分かっていないのでしょうか、それとも頭では嫌がっても感じさせてくれる男の子供を孕みたいという女の無意識がさせたことなのでしょうか。 「よし、望みどおりバックから挿れてやるよ」 「ああっ、もう、また入ってくる……、またぁ!」 たっぷりと交合して、娘にペロペロと舐めてもらってふやけた蜜壷はやすやすとカチカチに反り返った正志の怒張を飲み込んでいく。 「奥さんさっきと一緒で、十回イケたら外に出してやるからな」 「そんなこといって、あっ、ああぁぁぁ、どうせぇ、嘘なくせにいぃ!」 さすがに、佳寿美はもう騙されないぞと身を固くします。 「そんなことねえよ、きちっとイケたら外に出す! でもここから十回もイケるわけないだろうが」 「ああっ、本当なら、私絶対に十回イッてやりますからっ!」 佳寿美がそう宣言すると、形の良い柔らかい弾力のお尻がグイッと持ち上がます。正志は突き上げた自分自身で、佳寿美の膣壁がキュウウウッと収縮するのを感じました。 絞めつけがきつくなり、肉襞の密度が上がった感じは、佳寿美のやる気を感じます。
まだまだ、佳寿美は勝負を諦めて無いわけですね。正志も、それは望むところだと熱を持った肉襞をカチカチの陰茎でかき回して、佳寿美をさらにゆっくりとこねくり回しました。 「そんなに俺の子供を孕むのがイヤなのかよ」 「イヤに決まってるでしょ、ハァハァ早く乳首弄ってもっと私を感じさせてェェ!」 ご要望通り、正志は後ろから尖った乳首をコリコリと刺激してやりました。そのたびに、佳寿美はアンアンと気持ちよさそうに喘ぎます。 赤く充血した佳寿美の乳首は、何度もイカされた性的興奮のせいか、プックラとこれ以上無いほどに勃起して、正志の太い指でもシコシコとこすれるほどに伸びきっています。硬くそぼった乳首を指先で弾きながら、(やっぱり授乳を経験した女は乳首が長くなるのかな)なんてことを正志は思っています。 佳寿美の乳首の根本から力いっぱい扱き上げてやると、ジュワッと蜜壷に愛液が音を立てて分泌されました。 正志は愛液で潤滑を増した佳寿美の膣襞の感触を楽しむように、反り返った陰茎をパンパンと小気味良い音を立てながら叩き込みます。 正志のがんばりに応えるように、ざわざわとうねる蜜肉が正志の分身を強く搾りたててくれる。熟れて来ています、絶妙な締め付け具合です。 「くうっ、これは……たまんねえ」 「きちゃうっ、ああっきちゃったああぁぁぁ、イク、イクッ、イグッ!」 わけのわからないことを喚きながら、佳寿美は背中をぐんと弓なりに反りました。パラっと宙を舞う佳寿美の髪の毛から、絶頂に達した女特有の甘ったるい香りが漂います。 正志はフワッと鼻先をくすぐる、熟した雌の匂いに気が狂いそうなほど情動を掻き立てられ、佳寿美の奥深くで自分の分身をさらに石のように硬く膨らませました。 「くそっ、これうああぁあぁ」 「いいっ、いくっ、いくっ、ああっ、いやああああああぁぁ」 正志は吠えます、佳寿美も叫びます。これは永久機関なのかもしれません。 佳寿美の絶頂が正志の気持ちを高ぶらせて股間を熱くします。正志の興奮がさらにピストンを激しいものにさせ、こすりあう粘膜から快楽の振動が佳寿美に伝わってさらなる絶頂へと導かれるのです。 正志は二回目とは思えないほどの焼けつくような強烈な射精欲に気が狂いそうでした。それでも、この瞬間の永遠を少しでも長く楽しみたいがために、ぐっと腰を打ち据えて力いっぱい佳寿美の美乳を手で握りつぶすように握りしめて、グワッと腰からこみ上げてくる射精の波動を精一杯我慢します。 自分の快楽は狂おしいほど我慢しつつ、奥までゆっくりと突いて、ズブリと突いて、絡みつくほど突いて、肉襞の感触をたっぷりと味わい、女を先にイかせる。 雄の充実とは、まさにこのことでしょうか。
「はぁ、佳寿美。もう限界だ、出すぞぉー」 「だめーっ、待って私まだっ、四回、五回? ああんっ、十回イケてないからぁー」 どうやら十回は、間に合わなかったようです。 一回戦目をあれだけ長々とやりまくった脱力感もありますし、二回戦目でさらに十回絶頂に達するとか、いくら女性が男よりは回数イキやすいとはいえ軽い絶頂を含めても、無理な話なのです。 「無理だ、もう俺も我慢……、できないから諦めて孕んどけっ!」 「そんなぁ、待って、待って、もう少しで六回目ェェ!」 正志が意地悪して、さっさと射精するわけではないのです。むしろ強い刺激に対して、我慢に我慢を重ねたほうでした。 女が本当にイケばその身体は怖いぐらいに痙攣し、膣はジュワワッといい具合に熱を持ってきますし、ギュッギュウッと締め付けて収縮しますし、プンプンと男を興奮させるフェロモンが毛穴という毛穴から発奮して匂い立つのです。 そんなに嬌声を上げて心底からイキ狂われたら男性の方も絶頂を耐え切れません。 「いくぞっ、佳寿美ぃぃ中に出すぞぉぉぉぉ!」 「はっ?! いやあああぁぁぁ!」 佳寿美、無念の叫び。 ビクンと跳ねるように、腰を打ち付けて正志の動きが止まると。 ドピューッ! と熱い精液の迸りが膣奥に注がれたのが分かった様子で、暴れていた佳寿美も静かに動きを止めました。 次々と勢い良く吹き出すしぶきが、肉壷の中にドクッドクッと注がれていきます。 同時に完全に開ききった子宮口の中に熱い塊を叩きこまれた佳寿美もまたエクスタシーに達した様子で、正志の脈動に合わせて背中を引きずらせて吐き出す欲望のすべてを完全に受け入れました。 「ふうっ」 満足気なため息と共に、射精が終わり緩まった陰茎を正志がツルリと引き抜くと、佳寿美のポッカリと空いたヴァギナからトルルッと、愛液と精液が交じり合った混合液がこぼれ落ちました。 ポタリ、ポタリとドロっとした精液の塊が垂れ下がりベットのシーツを汚します。
「あああ……また中にぃぃ」 佳寿美がハァハァと脱力感にベットに崩れ落ちます。 「ハハッ、また中出しだったな残念賞」 正志は笑いながら続けます。 「どうする、もう諦めて妊娠するか。それとも、また娘に中出し精液を舐めさせるのかな」 正志にそう耳元でつぶやかれて、佳寿美の瞳に精気が戻りました。彼女はまだ諦めていないのですね。 佳寿美は気合を振り絞るようにベットから起き上がると、娘を呼びつけます。 「真那ちゃんお願い!」 「うぇぇ、また舐めるのぉ?」 よろよろと嫌そうにやってきた真那ちゃんは、また母親のオマンコを舐めさせられるハメになりました。 彼女は、今回一番の犠牲者かもしれませんね。 あとは語るまでもありませんが、もうこの繰り返しです。 真那ちゃんが、佳寿美の股ぐらを綺麗にしている間に正志が滋養強壮剤を補給してまたセックス、またセックス……。 佳寿美と正志の排卵日種付けセックスは、五回戦目に突入していました。 すでにサドンデスの様相を呈していますから、今度はなぜか騎乗位で正志に跨っている佳寿美も息も絶え絶えになっていますし、正志もさすがに無駄にセックスだけに発揮される日頃の精悍な動きも鈍っています。 真那ちゃんはというと、約束のアイスクリームを冷蔵庫から勝手に取って食べています。母親と間男のまぐわいを冷めた瞳で見つめながら、グッタリとベットの片隅に座り込んでぼんやりと練乳入りアイスを齧っています。 「はぁぁ……もう勝手にしてよ」 真那ちゃんもため息なんか付いて、なんかもういろんなことに疲れてしまって、どうでも良くなってしまっている様子。彼女がグレてしまわないかと心配です。 アイスを綺麗に食べ終わると、そのままベットの隅っこで丸くなってスヤスヤと眠り込んでしまいました。
「なあ、もう諦めたらどうだ」 「はぁー、はぁー」 強い脱力感の中、佳寿美は深い息をつきながら精力を振り絞って自ら腰を振るっています。 「だからさ、俺がイクまでに十回イクなんて無理なんだって」 「イケますよ、絶対イキますよぉぉ……」 どうやら佳寿美は、十回イケば外出しという遊びを繰り返しているうちに目的が十回イクことに摩り替わってしまったようです。 赤黒く充血して感覚の鈍くなった乳首を強く強く自分の指で絞りながら、佳寿美はただ自分が性的エクスタシーを感じることだけを目標にして、必死に腰を振るいます。 正志の方もさすがに五回目ですから、勃起は維持できているものの強い刺激を与えられると陰茎に鈍い痛みが走るようになっています。 超強力な滋養強壮効果のあるユンケルスター、一万五千円分のパワーを持ってしても精力の限界なのでしょう。 「くうっ、もう無理だろ、キツすぎる」 「ああっ、ああっ、イッちゃダメですからね、私が、十回イクまで、絶対に我慢してください」 正志の精液タンクもカラカラですから、射精までの時間は長くなっていきます。佳寿美にとっても不利な条件ばかりではないのです。 メスの嬌声を上げつつ佳寿美がエクスタシーに達すると、彼女の頭の中はスイッチがカチリと音を立てて切れ変わったように快楽の脳内物質に満たされます。 それは視界がホワイトアウトして、ふわっと飛び上がるような感覚です。 今日はもう合計で何十回イッたかはわかりません。 佳寿美だって、夫とのセックスで絶頂は経験したことは何度も有りますが、それでもこれまでこんな激しくて深い経験をしたことは一度もありませんでした。 絶頂のスイッチが入りすぎて、ずっと入りのままバカになってしまったように頭の芯がぼんやりとしているのです。 身体は一切の重さを失い、まるで羽が生えたようにフワフワと快楽の空を飛んでいます。 没我に近い状態。佳寿美が何も思わなくても勝手に腰が勝手に動いてしまう、すでに身体の疲れは限界ですが、連続して絶頂を迎えやすいという点で有利にも思えてきます。もう今回のカウントも、四回、いえいま正志にしがみつくようにして深々と自らの奥に挿し込み、甘い喘ぎ声をあげながら今連続でイッた、五回・六回目に達しました。 がんばれ佳寿美、もう少しです。
(これなら、今回こそイケる) 切なげに眉をゆがませて、しがみついた正志の身体にすがりついた佳寿美がそう確信したとき。 「おい、佳寿美! そこまでして外出しを求めるっておかしくないか……約束を忘れたのかよ」 佳寿美が腰を振るう腹の下で、疲れきって目の隈が黒くなっている正志が少し不満そうに叫びました。 「えっ、ああっ、だって約束でしょう十回イッたら外出しって言ったじゃない!」 「それはそうだけど、喜んで孕むって約束でもあったわけじゃないか。そんなに外出しを求めるのっておかしいだろ」 「そんなっ、でも、約束って、私すごい頑張ったんだから、頑張ったんですよぉぉ!」 感情的に声を震わせながらも、佳寿美は満腔の力で七回目の絶頂を迎えました。もう喉もカラカラに乾いているのに、まだここに至ってもイク度に毛穴から汗が吹き出します。 だから佳寿美の身体は汗だくになっているはずです、それなのに肌は妙にすべすべして爽やかななのです。 ランナーズ・ハイにも似たようなこれは、オーガニズム・ハイ――そんなものがあるとしたら今の佳寿美がそうでした。 佳寿美は男の精をたっぷり啜って、ツヤツヤのスベスベになっています。 「頑張ったのはわかるよが、……しょうがないな」 「いいんですよね、約束ですからね! 十回イケたらぁ~、外にイクゥゥッ!」 謳うように呻きながら八回目の絶頂。 「わかったよ佳寿美も頑張ったしな、俺がイクまで我慢できたら外出しだ」 「よかった、イクッ、いぅ、イグッ!」 もう何を言っているのかも定かではありません。とにかく身体中を駆使して感覚の鈍った乳首を千切れそうなほど自らの指で握りつぶして、腰を一心不乱に振るいます。 佳寿美は確かに九回目の絶頂を数えました、新記録です。 「おおお、これはすごいな」 正志も、五回も射精してまだチンポがちゃんと気持いいとは不思議なものだと思っています。若い頃に一度に何回射精できるかやったことがありますが、五回目の射精なんかもう痛くて苦しいだけだったはずです。 愛液でトロトロに蕩けるマンコは連続射精で痛めつけられた陰茎も優しく包み込み癒してくれます。それなのに、海洋性の生物のように上へ上へと精液の迸りを吸い上げようと蠢くのです。 今射精してやったら、佳寿美のマンコは気持よく子宮口から啜り込むんだろうなと想像すると、このまま思いっきり中出しかましてやろうかと思いましたが、それではあまりにも佳寿美が可哀想で報われない。 正志は、疲れきっているのにまだ腰を打ち付けてくる女を哀れに思って射精を我慢することにしました。
「飛ぶっ、飛ぶっ、身体が吹き飛びそうですっ」 「おうっ、翔べ翔べぇ」 最後のラストスパート、正志も腰を合わせて下から突き上げてやります。 「十回目ェェ、イクゥグググーッ!」 佳寿美はぐいいいいんと身を反り返らせて、正志の顔にツバキを飛ばしながらうああああと叫びました。 唾を顔に飛ばされても、正志は汚いとも想いません。汗だくになって身体を絡め合って、体液を交換しあった仲です。正志が一方的になのかもしれませんが、佳寿美に愛情に近いものが芽生えています。 あれほど気位が高かった女が、死に物狂いで勝ち取った十回だったのです。 「よっしゃ、もう寝てろ、外出ししてやるよ」 「あああっ、ああああああぁ」 佳寿美は、もう何も言えずにそのままバタリと後ろに倒れこみました。 スルッと佳寿美の吸いつくマンコから勃起した陰茎を引き抜くと、まるで射精確認するAVみたいだなと内心の微苦笑を隠せずに、半笑いで陰茎を手で擦って佳寿美の顔に精液の雨を降り注がせました。 「ほら、顔射だー!」 五回目の射精ですから、白っぽい液も少なくなった量の少ないものですが、それでも勝ち取った外出しの飛沫を浴びながら、佳寿美は恍惚とした表情で微笑み。 「ありがとございます」 何故かお礼を言って、そのまま目をつぶって息絶えました。 「おや、おい佳寿美? おい……、なんだ死んだかと思ったぞ」 よく見ると、スヤスヤと小さい寝息を立てて眠っているだけです。 体力の限界だったのでしょうね。 正志だって、もう疲れきってヨレヨレなのですが、ベットの端を見ると真那ちゃんは裸のままで丸くなって寝っ転がっています。これは、このままにはしておけません。 「ふうぅ、後片付けすっか」 やはり後片付けは男の仕事だと、正志は苦笑してから萎えかける四肢に気合を入れます。まず白濁色の液体に汚れた佳寿美の顔を濡れタオルで拭いてやることから始めて――
※※※
「――ハッ?」 目を覚ますと、佳寿美は起き上がりました。 どうやら眠ってしまっていたようです。ついさっきまで、佳寿美は正志とセックスしていて最後に顔射されて……。 記憶が曖昧ですが、どうやらそこで気を失うようにして寝入ってしまったのでしょう。あれからどれぐらいの時間が経過したのか。 すぐ横には、疲れきってぐったりとしている娘が寝ていました。 起き上がろうとするとまだ身体の節々が軋みました。疲れが取れきっていない、寝入ってからいったい何時間経ったのやら。 季節外れの台風のせいで、ベットルームはカーテンも雨戸を閉めていますから今が昼か夜かも分かりません。 ただ、激しい風雨の音はもう聞こえないからいつの間にか季節外れの台風は過ぎ去ってしまったのでしょう。 そして風雨の音の代わりに、佳寿美の耳に「ブブブブッ、ブブブブッ」という不愉快な音が響き渡ることにようやく気が付きました。 まさかと思って身体にかかっていた毛布を跳ね除けます。 「あれ、私下着つけて……」 佳寿美は完全な裸体ではなく、なぜかレースのついたピンク色のパンティーを穿いていました。 でも電子音がするのとパンティーの股ぐらが異様に膨らんでいるのです。 すごくすごく、嫌な予感がしました。 そして、佳寿美のお腹にマジックで黒い文字が書かれているのに気が付きました。 読みたくないと思っても、目は文字を自然と追って頭の中に意味を送り込みます。 『人妻マンコ確かに約束通り種付けしましたごちそうさま 田中正志』 スルッとパンツを脱ぎすてると、佳寿美の股ぐらに大きなバイブが突き刺さりっぱなしになっていました。 「ううっ、なによこれぇ!」 こんなものを挿入されたままで寝ていたなんて、疲れきっていたとはいえ不覚としか思えません。
電動し続けるバイブを引き抜くと、明らかにピンク色のコンドームを付けられたバイブの先っぽに自分の愛液だけではない白っぽい粘液が付着しています。 バイブを引きぬいた後の膣はポッカリと穴が開いていて、そこからタップリと貯めこまれていた中出し精液が、ゴポゴポと音を立てて膣口から大量にこぼれ出てきました。 「うああぁ、もういやあだぁ、やだぁぁ」 こんな粘っこい精液をずっと排卵日の膣にずっと注ぎ込まれていたなんて受精確実じゃない。 「イヤァァァ」 恐ろしい想念を振り払うように、佳寿美はブルンブルンと首を振るいます。 「はあぁ……もう、あのクソ男ぉ!」 怒りに気力を取り戻した佳寿美は、娘を叩き起こしてすぐに一緒にシャワーを浴びにいきました。もう徹底的に身を綺麗に清めました。 水性マジックで書いた文字は跡形もなく消すことができます。膣からこぼれ落ちる精液も綺麗に中まで洗うこともできます。 でも、その時にはすでに排卵を終えた佳寿美の子宮の卵管まで泳ぎ着いていた正志の精子と佳寿美の卵子が早くも結合を果たそうとしていたことを当の佳寿美は知りませんでした。 確かに妊娠の確率は百パーセントではないと先に申し上げました。 でも排卵日中出しは、やはりアウトなのです。
そして残酷なことに出来上がった受精卵は、当の佳寿美が望まなければ望まないほど確かに子宮へと着床してしまいます。 佳寿美が十年ぶりの受胎を迎え、正志の子種をこの時しっかりと宿されてしまったことを知るのは、これから一ヶ月以上も先のことになるでしょう。
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