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E小説(中出し・孕ませ・時間停止・催眠・環境変化など)
エロ小説のサイトですので18歳未満の方はお帰りください。傾向はマニア向け、作品中のほぼ100%中だし妊娠描写、付属性として時間停止・催眠・環境変化などです。
後日談11「栗原綾子の野外調教」
 四月、梅の花が散り終わり、そろそろ桜が満開に咲き誇る季節。
 暖かい陽射しが差し込むマンションの中庭を、栗原綾子(くりはら あやこ)と田中正志(たなか まさし)が歩いていました。
 今日の綾子は、ノースリーブのワンピースの上から薄いカーディガンを羽織ってモコモコのストールを首に巻いています。
 スタイルの良さをさり気なくアピールしつつも落ち着いた大人の女性を感じさせる装いです。相変わらず洗練されていると言えます。
 メイクもキッチリと決まっていて隙がありません。綾子は生まれつき肌がきれいで強くツルンとしているのですが、だからこそばっちりメイクしても生えると言うものなのです。
 とはいえ、今日のメイクはきっちりしすぎています。まるでCAの現役時代のようにある意味で戦闘的な心持ちで長時間保つ化粧を施したのは、浮かない表情を覆い隠すためなのかもしれません。
 万が一にも、誰かに動揺を気取られてはいけない。そんな思いがあったからです。
「どうしたの栗原さん」
 外なので、よそ行きの声で話しかける正志。
「いっ、いえ……」
 綾子はそれどころではありません。なにせ、ワンピースの下にはブラジャーもパンティーもつけていないのです。
 スカートのなかがスースーして気になって仕方がありません。
 綾子のDカップの円錐型の乳首の先にはご丁寧にも、ピンクローターが一つづつテープで乱雑に貼り付けられてブブブブッと小刻みに震えています。
 部屋で乳首にローターを付けられた時は、感じすぎて「とてもこんなものをつけて外には出られない」と抗議したのですが、しばらくつけていると感覚が鈍くなって意外にも耐えることができました。
 ボンクラなように見える正志ですが、そこまで計算に入れてやっているのかと思えば、綾子も感心するしかありません。もちろん、できるからやりたいというわけではありませんが、これも懐妊するために必要な治療だと思えば耐え忍ぶしかありません。
 春の陽射しは暖かく、ワンピースの上にカーディガンも羽織ってストールも巻いているのですから寒いわけないのに、心細さから肌寒さすら感じます。キチンと着ているのに、下着を付けないだけでこれほど薄ら寒い気持ちになるのかと、綾子は初めて知りました。
 できれば、こんなことは一生知りたくなかったでしょうけれど。

「どうですか、栗原さん。初めて下着を付けずに外出した感想は」
「感想って……、こうやって歩いてるだけでも怖くてたまりませんよ!」
 綾子は、正志がすっと差し出してきた手をパチンと跳ね除けました。
 こんな状態で、手を握ろうだなんて無神経な男だと思ったのです。
 よくよく考えれば、綾子は不妊治療を手伝っていただいている立場ですから、手ぐらい握ってあげても良かったはずですが、どうにも癪に障って仕方がなかったようです。
 跳ね除けられた手をさすりながらも、正志は気を悪くするような様子は全くなく、ニヤニヤとイヤラシい顔つきで笑っています。
「どうですここいら辺で、スカートでもめくって見ましょうか」
 スカートをめくれば、下は裸です。
「バカな事言わないでくださいッ! こんな場所で、いつ誰が来るかわからないじゃないですか……」
 よりにもよって自分が住んでいるマンションの中庭の芝生の上で、そんなことを命じられても出来るわけがありません。
 しかも今日は良い日和です。まだ午前中ですからあまり人気はありませんが、この瞬間、散歩にでもやってきマンションの住人が通りかかってもおかしくないシチュエーションなのです。
「人が来なければいいのか、じゃあちょっとついてこいよ」
 短い足を軽快に弾ませて、ずんずん歩く正志の後を、綾子は慌てて付いていきます。命じられるままになるのも嫌なのですが、一人にされるのはもっと心細いのです。
「あら、こんな場所があったんですね」
 中庭の物置が二つ立ち並んでいる影に、小さなスペースがありました。芝生の低い柵を乗り越えてぐるっと裏側から回りこまないと入れない場所です。
「人目を避けて歩いているうちに見つけたんだよ。ここなら誰も来ないしマンションの上から見ても何をしているのかもわからない」
「そのようですね……」
 正志が突き上げた指に釣られて綾子が上を見ると、確かに物置から張り出したひさしが絶妙な死角を作り上げてマンションの上層階からも見えません。

 まさに、露出には持って来いのデットスペースというわけです。
「ほらここならいいだろう、自分でスカートを捲って見ろよ」
「わかりました」
 どうせ逆らうわけにはいかないのですから、早く終わらせたい。そう思って、綾子は焦りました。さっとワンピースのスカートの前をたくしあげて、綾子が一糸まとわぬ下半身を外気に晒します。
「やっぱりお前は露出好きの変態なんだな綾子、もう濡れているじゃないか」
 正志が乱暴に、綾子の股の割れ目に指を突っ込むと、ジュル……と卑猥な音がします。かき回すと、ジュルヌププジュウッとイヤラシい音が響き渡りました。
「変態じゃありません……乳首に変なもの付けられてるからです。これだけ刺激されれば誰だって濡れますよ」
 綾子は変態の方は否定しましたが、さすがに濡れていないとまで言えませんでした。
「ククッ、濡れているのを認めるだけは素直になったな。変態だっていいじゃないか、そっちのほうが妊娠しやすくなるんだから」
「そうなんですか、じゃあ変態だってことにしておいても構いませんけど」
 妊娠しやすくなるならと、綾子は自分を変態だと認めてしまいました。懐妊さえすれば、こんなリスクの高い危険な遊戯に付き合う必要もなくなるのです。
 いくらプライドの高い綾子だって、細かいことにこだわって目的を履き違えるほどバカではありません。
「今日はやけに素直じゃないか。意地を張るのはもうやめたのか」
「だって野外ですし……早くしてくれないと困りますもの」
 辺りに聞こえては困るので、綾子はさっきから小声です。正志の声のボリュームが大きすぎるのが気になって仕方がありません。
「そうか、そういう理由で従順になるんなら、これからはずっと外でやろうかな」
「お願いですから、それだけは勘弁して下さい」
 映像を撮られてアップロードされるのとは違い、家の外でやられるのは本当に鬼気迫る脅威を感じるのです。
 全く知らないネットの人間に知られるのと、ご近所の人に知られるのでは危険度が違いすぎます。
 夫と違う男性と性的に関わっているところを知り合いに見られたら、それこそ夫婦生活の破綻です。
 こんな野外プレイがエスカレートしていくぐらいなら、密室でたっぷりと罵られて虐げられた方がよっぽどマシというものです。

「ハハッ、勘弁しておいてやってもいいけどな。野外に出たのは、ただの気分転換だしな」
「あのもう、本当にどうでもいいですから早くお願いします」
 綾子はついに、自分から正志の手を取って身体を抱くように擦りつけて催促しました。外にいるだけで不安でしかたがないのです。
「分かった分かった、じゃあ挿れてやるからスカートを捲ってお尻を突き出せよ」
「お願いします」
 綾子はワンピースの裾を大きく両手で広げると、お尻を正志の前に突き出しました。正志はといえば、ズボンとパンツを一瞬で下ろして股間の硬くそそり勃ったものを外気に晒します。
 そして、そのまま綾子の股の間にズボリと挿し込みました。
「ふぅ、いい具合になってるじゃないか」
 綾子の蜜壷は、トロトロにとろけています。最初の頃は挿入しようとする男を跳ね除けるようなキツさしか取り柄がなかった綾子の穴が、正志の陵辱を何度も受け入れるようになって絶妙な感触で男をしっかりと包み込む最高の媚肉に仕上がっているのです。
 その淫らに蕩けた媚肉に反り返ったペニスを何度も抜き出しすると、綾子は全身で喜びを受け止めて大きく震えます。
「あっ……、んんっ……んんっ……」
 綾子は股間からせり上がってくる感覚に耐えかねて、手で唇を抑えて声を押し殺すようにして喘いでいます。
「ふぁー、外でやると開放感がすごいな」
 室内とは一風変わった趣きのあるまぐあいに、正志はそんな感想を漏らしました。
「んっ、あんまり大きな声ださないで……ああんっ」
 辺りを気にして騒ぐなと言う割に、綾子は腰使いが激しいです。いや、本人はとにかく早く終わらそうと必死になっているつもりなのでしょう。
 しかし正志の腰の動きに合わせて、本能のおもむくままに腰をくねらせている綾子の動きは欲望を貪っているとしか思えません。

「確かに外だから誰かに見られるかもな」
 正志が耳元でそう囁くと、綾子はビクッと身体を震わせます。
「ううっ……怖いぃぃ」
 そういいながら、それで返って正志の分身をきゅううっと締めあげてくるのです。怖がらせれば怖がらせるほど、綾子の気持ちは高まっていきます。
「ははっ、やっぱり興奮してるんじゃないか。まあ、早めに終わらせてやるさ」
 そう言いながら、正志は後ろから綾子のしなやかな身体を抱きすくめて、形の良い乳房を揉みしだくと強烈な締め付けを楽しむように激しく腰をガッツンガッツンと打ち込みました。
「あっ、ああっ、ンンンンッ……」
 綾子は小さい手で自分の口元を抑えて、嬌声が漏れ出ないように必死です。ガクガクと揺すぶり、自分の一番敏感なところを擦り立てられます。
 何もかも吹き飛んでしまうような強烈な刺激に、たまらず気をやってしまいます。
「いくっ、いくうううっ……」
 もう抑えられないエクスタシーの叫び。
 性的な絶頂に達した綾子、膣の締め付けさらにきつくなり、正志の反り返った陰茎のすべてを吸引するようにキュウッと締まって、稠密な肉襞の一枚一枚がみっちりとからみついてきます。これには、正志もたまらずに呻きました。
「ううっ、そろそろ出すぞぉ」
「……はい、中にお願いします」
 正志は、熱く切ない高ぶりが急速に集まっていくのを感じて、最後の猛烈なピストンを決めました。
 そして、限界を感じると綾子を後ろから羽交い絞めにするように強く抱きしめながら身体を密着させて、綾子の一番奥に欲望の塊を吐き出しました。

 ドピュルッドピュルッ……

 正志の肉桂が綾子の膣内を押し開くように膨れ上がり、爆ぜるように射精しました。ドピュッと吐き出された大量の精液は、みっちりと密着し絡み合った生殖器の中で、行き場を求めて綾子の子宮口へと怒涛のように流れこんでいきます。
 後ろから抱えるように羽交い絞めにして、最後の一滴まで自分の遺伝子を乗せた精液を注ぎ込んでやる、バックで犯す満足はこれに尽きるのでしょう。
 しばらく無言で中出しの余韻に浸っていた正志は、ふうっとため息をつきながら緩んだ陰茎を引きぬきました。
 綾子の割れ目から、ドロっと溢れだした白濁液は太ももを伝うようにして地面に向かって流れていきます。
「さてと、これからどうするかな~」
 中出しを終えて、満足気に笑っている正志に、スカートの裾を手で直していた綾子は何をのん気なことを言っているんだと呆れました。
「もういい加減怒りますよ、早く家に戻りましょう!」
 中庭の物置の裏の小さなデッドスペースには、精液と愛液のイヤラシい匂いが充満してしまっています。
 一刻も早くこの場を離れたい綾子でした。

     ※※※

「あれ、まさ……田中さん?」
 綾子と正志はマンションの室内に戻ろうと入口まで来たところで、運の悪いことにマンションの住人に見つかってしまいました。
 しかも間の悪いことに、見つかった相手は深谷茉莉香です。茉莉香は、正志さんと呼ぼうとして他にも人がいるのを見て田中さんと言い換えました。
 二人でいるところを見つかった相手がよりにもよって茉莉香だったので、さすがの正志もちょっとバツの悪そうな表情を浮かべました。
「栗原さんじゃないですか、なんだか珍しい組み合わせですねー」
 少し疑わしそうな顔をしている茉莉香にそう呼びかけられて、綾子は可哀想なぐらい身体をビクつかせました。なにせ綾子の乳首には、まだローターが貼り付けられて小さく振動音を立てているし、股間は中出しされた精液で溢れてるのです。
 こんな場所で、知り合いに見つかるのは致命的と言えます。

 ちなみに、綾子と茉莉香も顔見知りです。このマンションは、年に一度は一階の集会室にで総会があってマンションの住人はみんな集まりますし、管理組合や自治会が主催する各種イベントもあって住人同士それなりに交流があります。
 同じ主婦でもあり、年齢も近い綾子と茉莉香は、仲が良くてよく話もしたものです。このマンションの交流関係は、子供がいる家庭と子供が居ない家庭でなんとなくコミュニティが二分されているので、茉莉香が妊娠してからはなんとなく疎遠になっていましたが、今でも見かければ挨拶ぐらいは交わす仲です。

「そうかな、たまたま栗原さんと、そこで一緒になったんだけどね」
 綾子を好きなように虐げて、あれほど堂々としていた正志が、茉莉香に見つかった途端に憑き物が落ちたような素振りで、自信なさげに眼を泳がせています。
「たまたまですか? うーん、それにしてはずいぶんと仲良しみたいですけどねー」
 茉莉香が疑わしげそうな視線をジッと向けているのは、バレないかとビクついている綾子に対してではなくて、正志に対してみたいです。
 気が気でない綾子も、さすがに二人の関係のおかしさに気が付きます。
(あれ、田中さんと深谷さんってあんなに仲良かったのかしら)
 ただの知り合いにしては、距離感が近すぎるように思うのです。女性は、けっこうこういう細かいところをよく見ています。
 綾子には、なんだか正志と茉莉香が『何かで通じあっている』って感じがします。
(私は、今それどころじゃないんだけどなあ……)
 綾子は子宮には入りきらなかった正志の精液を、ポタポタと股から漏らしてしまっている、最悪の状態です。
 マンションの一階ロビーの床に、点々と白い花弁を散らしながら歩いているのですから、いつバレるかとヒヤヒヤしているのに、どんな理由があるか知りませんが、茉莉香と正志とでゴタゴタやってもらうと困るのです。
「いやいや、そんなことないよ。あの俺は用事があるからそろそろ行くね」
 正志がさっさと茉莉香との会話を切り上げようとしてくれたので、綾子はホッとしました。
「田中さんちょっといいですか、私も聞きたいことがあるんで」
 しかし茉莉香は、逃げようとする正志の腕を掴んで、ニッコリと微笑みました。眼は笑ってないのがちょっと怖いです。
 目の前で二人の様子を見ている綾子は、とにかく自分から発している精液と愛液の入り混じった匂いに気づかれないかと、体面を取り繕うことばかり考えていますから二人の絡みを見ても何も出来ません。
 とにかく、何でもいいから早く終わってくれって気持ちでいっぱいです。
「ごめん栗原さん、俺ちょっと用事ができたみたいだから、もう今日はこれで終わりにしといてくれる」
 正志は観念したように目をつぶると、渋面で綾子にそう言ってきました。そう言われたら、訳もわからず「はい」と頷くしかありません。
 とりあえず逃げて良いってことかと綾子は思いました。それにしても慌てて逃げてもオカシイので、どうしようかと迷います。
「ごめんなさいね栗原さん、田中さんをちょっと借りていきますね」
 そんな、事情を察しているとも取れるような意味深なことを言った茉莉香は、正志と腕を強く絡めたままで、半ば強引に引きずるようにしてエレベーターに乗り込んで消えてしまいました。
「一体、何なのよアレ……」
 さっさと行ってくれたのはありがたいです。茉莉香が綾子ではなく、正志の方に絡んでくれたのは助かったといえるかもしれません。
 しかし、不妊治療という名の陵辱プレイを受けていた途中だった綾子は、一階のロビーに独りだけ取り残されて、なんとなく宙ぶらりんになった気持ちを持て余すしかありませんでした。
 なんだか釈然としない感じを受けつつも、とにかく今は部屋に逃げ帰るのが先決です。

     ※※※

 綾子は自宅にかえってから、慌ただしくカーディガンとワンピースを脱いで、おわん型の胸の先にテープで貼り付けられたピンクローターを剥がしてからようやく一息つきます。
 そうしてさっきの茉莉香と正志のやり取り。あれは何だったのだろうかと考えます。
 深谷茉莉香は二十代半ばの若くてとても美しい女性です。一児の母になってからも、その容姿は衰えるどころかますます艶が増したように思えます。元CAで気位が高いセレブ妻の綾子ですら、嫉妬させるぐらい女性らしい温かみのある理想的な奥様なのですから、三十路過ぎの正志のような冴えない独身男とは、同じマンションの住人とはいえ接点があるとは思えない……とそこまで思考して、そこで綾子はハッと気が付きました。
 茉莉香も『妊娠して出産』している。
「深谷さんも、田中さんの不妊治療を受けていたってことなのかしら」
 そうです、茉莉香が可愛らしい女の子を出産したのは去年のことでした。
(もし、深谷さんが田中正志の不妊治療を受けていたとしたら……)
 まるで男女の関係すら匂わせる、あの親しげな様子も合点がいきます。
「そっか、そうなんだわ……」
 確証はありませんが、そういうふうに綾子は納得しました。
 そう考えれば、茉莉香が綾子に送ってきた目配せはそういう秘密を共有するものだったように思います。
 これは綾子にとっては喜ばしいことです。
 なぜなら、茉莉香のような成功例があると言うことは、綾子の不妊治療もまた成功する確率が高まってきたと考えられるからです。
「今度詳しく話を聞いてみようかしら」
 茉莉香がお母さんたちのコミュニティの方に行ってしまい疎遠になってしまいましたが、元々はお互いに親しくしていたのですから『同じ秘密を共有している仲間』であるならきっとまた親しく話ができるはずです。
 そう思うと、綾子はなんだか嬉しくなってしまいました。こんな誰にも言えない悩みが相談出来る相手が居るかもしれないって、とても幸運なことです。
「それにしても、ちょっと釈然としないところもあるけどね」
 綾子が釈然としないのは、正志が自分よりも茉莉香の方を優先したということです。もう茉莉香は赤ちゃんを授かっているのにと思ってしまいます。
 もしかしたら、茉莉香の方も二人目を作る予定があるのかもしれません。正志は、茉莉香にも不妊治療をしているのかもしれません。

【注:綾子は、茉莉香がまだ第二子を妊娠したと知りません】

 正志が綾子との不妊治療が途中だったのに、もうすでに子宝を授かっている茉莉香を優先したのだとしたら、なんだか嫉妬してしまいます。

「ふん、あの人は女を見る目がないのね」
 もちろん、嫉妬すると言っても綾子は正志が好きなわけではありません。むしろ男としては問題外なのですが、それでも綾子より茉莉香の方を優先したとなればプライドが傷つきます。
 むしろ綾子が嫉妬しているのは、正志ではなく茉莉香の方なのかもしれません。
 茉莉香が綾子の思う理想的な奥様だったから、そっちを優先した正志を口惜しく思ってしまったのかも。
 そう思ってみれば、茉莉香だけが子宝に恵まれて、未産婦の私を置いて向こうのコミュニティに行ってしまったことは、綾子にとってどれほど妬ましかったでしょうか。
「私だって、赤ちゃんさえできれば……」
 綾子は、椅子に座って自分の太ももを眺めると、たっぷりと濃い精液が垂れている太ももをティッシュで拭こうとしてから、それも止めて手ですくうと自分の恥丘の上になすくりつけました。
 こうして正志の精液を塗り込めれば、不妊治療の効果があがると教えられているからです。
「それにしてもあの人の精液、本当に濃い……」
 たっぷりとお股全体に塗り込めているうちに、手のひらもグチョグチョになるぐらいプルプルの粘性がある精液です。
「こんなに濃かったら、もしかしたら私、田中さんの子供を妊娠しちゃうかも」
 正志のような下種の精液では綾子のプライドの高い卵子は絶対に受精しない。そう教えられて信じこまされているから、綾子は冷静にこんな真似ができているのですが、それでも正志の子を妊娠しちゃうかもしれないと思うほど、濃厚な粘り気のある体液です。
「味も見てみようかしら」
 精液を飲むのも効果があると言って、何度かフェラチオをされたことがあります。フェラチオは綾子が嫌がるので、そんなに頻繁ではありません。でも精液は飲んだ経験があるので、美味しいものではないと知っています。
 夫ですらお口で奉仕したりはしないし、自主的に精液を舐めるなんて普段は絶対にしない綾子なのに、今日だけはそういうエッチな気分でした。
 普段ならもっと濃厚にセックスされるところを、中途半端なところで中断されたのが、逆に綾子の気持ちを高ぶらせることになったのかもしれません。
 あとは、茉莉香に対する女としての嫉妬もあります。
(私だって、妊娠さえ出来れば)
 女として、綾子が負けているところはなくなると思うのです。

「ううん、やっぱり苦くてマズいわぁ」
 指についた汚らしい精液を舐めて、そんなこと呟いてぷっくらとした唇をほころばせる綾子は妙に色気を増していました。
 このプルプルの苦くてマズい精液の中にたくさんの精虫が蠢いていていると考えるだけで、股が熱くなってしまいます。
 きっと綾子のオマンコの中でも、田中さんの精虫が卵子を求めて蠕動していることでしょう。
「あの人の子供を妊娠しちゃうかもしれないわね」
 綾子が言うあの人とは、夫ではなくて正志のことです。そのようなことを考えるだけで夫には裏切りだと思うのですが、そのほうが妊娠の確率が上がると言われたのだから仕方がありません。
 そうこれは別に夫への裏切りではなくて、子宝を得るために仕方がないことなのです。
 綾子は、右手の指をチュパチュパと舐めながら、左手で自分の精液がベッチョリと付着した股間を撫で上げます。
 膣の中にも、きっとその奥の子宮にもたっぷりと正志の精液が付着していることでしょう。これは、綾子が一人でやる不妊治療の続きです。
「はぁぁ、あのどうしようもないブサイクのぉー、クソニートのぉー、オッサンの子供を妊娠するゥゥ」
 正志が聞いてないと思って、本当にボロクソな悪口を言いながら、クリトリスを弄ってオナニーに興じています。
 正志に誘導されたとはいえ、綾子も一人でこんなことを言ってヨガるようになったのですから、自分を貶める被虐的な行為に段々と喜びを感じるようになってしまったのかもしれません。
 綾子が感極まってアンアンと嬌声を上げるたびに、膣口がパクパクと口を開いたり閉じたりしています。
 さっきは野外で声を押し殺すしかなかったので、おおっぴらに叫べるのが綾子は気持ちよくて仕方がありません。
「ううっ、イクッ、イッチャうぅぅ! ろくでもない男の子供を妊娠するーっ!」
 そのような酷いセリフを叫びながら、マンズリを繰り返して綾子は、ビクッビクッと大股に開いた両足を痙攣させました。
 どうやら、そのままオーガズムに達したようです。

「はぁぁ、赤ちゃん欲しい……」
 綾子はオナニー後の幸せな虚脱感の中でも、どこか虚しさを感じました。
 こんなとき、正志が一緒ならその粗暴な態度にムカつくことはあっても寂しくなることはないのにと思います。
 いつも正志に一方的に不妊治療をされていますが、今度機会があったら、何か自分からちょっと積極的にしてみようか。
 この日の綾子は、珍しくもそんな殊勝なことを考えていたりするのでした。



プロフィール

ヤラナイカー

Author:ヤラナイカー
おかげさまでプロ作家になって五年目です。
ボツボツと頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします。
(プロフの画像、ヤキソバパンツさんに提供してもらいました)



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