第六章「女子中学生 長澤珠衣1」 |
桐宮紗香(きりみや さやか)は体調不良に襲われていた。 突然の眠気や倦怠感、熱っぽい時もある。喉がカラカラになったりやけに唾液がでた、、突然えずくこともある。風邪が治りきらないのかなとも思うし、生理がキツイ時の症状に似ていた。 でも、生理自体は来ない。 もしかすると、生理不順かもしれない。強いストレスがかかると、そうなることがあると家庭の医学で調べていたら載っていた。 紗香はみんなよりも生理が来るのは遅くて中学校に入ってからだったから、そういう形でストレスが出て変調をきたすのはあり得るかもしれない。そう思っていた。 学業をおろそかにはしないようにがんばりながら、クラス委員も生徒会活動もやっている忙しい紗香にとって、ストレスは馴染みの友のようなものだ。 だから、下腹部や足の付根がチクチクと痛み出しても我慢していた。 腰が重くなっても、胸が張っても我慢していた。 そうして、ついに眩暈を起こして倒れてしまった。
「ううんっ……」 保健室のベッドで目を覚ましたときに、紗香の隣には友だち長澤珠衣(ながさわ たまえ)がいた。 珠衣は小柄で紗香に比べると随分と子供なのに、水泳部に所属している少女だ。プールの塩素のせいかツインにくくっているセミロングが茶色い。ほっぺたがふっくらした幼さを残す顔も、制服の白いブラウスから覗くほっそりした手も、よく日焼けして健康的な小麦色の肌をしている。 頭を揺らすと、くくりあげた二つの髪がボンボンのように揺れるのが愛らしい。猫のようなクリっとしたブラウンの瞳が、プールの水面のようにキラキラと澄んでいて、こちらを少し心配そうに覗きこんでいた。 「大丈夫、紗香ちゃん?」 「たまちゃんかあ……」 長澤珠衣は、みんなにたまちゃんと呼ばれている。ちょっとのんびりして抜けた響きが、珠衣の性格をよく表している。 そうこの子は、水泳部なのにぜんぜん運動部らしさがないというか、ちょっとズレた子なのだ。 「まだ寝てないとダメだよ。保健の先生が貧血かもしれないって言ってた」 でも、紗香を気遣う声は優しい。 「そうなの? でも、もう大丈夫……ううっ」 ベッドの上で身を起こそうとしたのだが、やはりふらつく紗香は、また仰向けに枕の上に頭を落としてしまう。 それはいいのだが、珠衣がその隣でコテンとうつむけにベッドに頭を伏せて、「うーうー」と唸っていた。 「たまちゃん、なんのつもりなのそれ。何かのおまじない?」 「ううん、あー。紗香ちゃんにまだ寝てないと……と止めようとしたら、こうなった」 どうなったらそうなるのか。おそらく手をだそうとして、前のめりに転けたのであろう。珠衣は顔を上げてエヘッと笑う。 珠衣の言動が間が抜けているのは、いつものことだから気にもならないけど、少し疲れている紗香は呆れた顔をしてため息をつく。
長澤珠衣は、おっとりとしている。いや、彼女はおっとりどころではなく信じられないぐらいのドジっ子だ。靴と間違えて学校の近くまでスリッパを履いてくるのは序の口で、たまちゃんは水泳部なのだが、パンツの上から水着を着けてくることが何度もあるほどで、水泳部に着替えてきた珠衣を注意して観察する係が設けられたほどだ。 深刻なレベルの天然ボケなのだが、本人はわざとやっているわけではない。お茶のお盆なんかを持たすとすぐコケてこぼすので、水害が起こるから配膳させてはいけない女の子でもある。 そんな周りが気をつけて見ていないと危なっかしいたまちゃんだが、性格はいたって天真爛漫で、優しく気立ての良い娘でみんなに好かれていた。 いまも倒れた紗香を気遣って、ずっと側についていたのだろう。それは分かる。 本人が保健委員だってこともあるが、そこまですることはないと綾香などは思うのだがそれもしょうがない。 たまちゃんは、善意の人なのだ。過剰でも善意でしてることを注意したいとは、綾香には思えなかった。
たまちゃんの小さくて華奢な身体。 運動にとても向いているとは思えないのに、だからこそ苦手を克服しようと水泳部に入って運動を頑張っているのだ。地味で辛い練習に、きちんと付いて行っている。 すごく不器用だが、人との約束を守り、決して諦めない努力家でもある。 とても良い子なのだ。だから、ちょっとダメな子でもみんなから愛されている。 「とにかく寝てなきゃだめだよ」 起き上がろうとする綾香に、珠衣はそう言った。
「そうも言ってられないのよ、午後の授業はもう仕方がないけど、放課後には生徒会の仕事があるから」 「それどんな仕事、代わりに私がやっておいてあげようか」 「えっ、いやあ、それはちょっと……」 ドジっ子の珠衣にできるのか、思案げな顔で珠江を眺める紗香。 珠衣は、ニコニコと笑っている。 「紗香ちゃんには日頃からお世話になってるから、ここは私に任せてよ」 「いやそれが、ちょっと込み入った要件なのよ。駅前の商店街と今度の学校のイベントの打ち合わせをしなきゃいけないの」 綾香がそう言ったのは、珠衣にそういう細やかな仕事がわかるわけがないのだから、諦めさせようとしてのことだ。 それでも珠衣は引かなかった。 具合の悪い紗香の代わりに、「自分がやる!」と言って聞かなかった。あいかわらず、暑苦しいほどの善意だ。 「じゃあ、店の人にこの資料だけ渡して挨拶してきてちょうだいね」 「うん大丈夫だよ、任せてー」 その情熱にほだされて、紗香はやらせてみようと思った。猫の手も借りたいほど忙しいことも事実だったのだ。 顔合わせだけでもしてきてくれれば、時間稼ぎにはなる。 綾香は忙しかった。 近頃、どういうわけか学園の風紀が急速に乱れて、問題を起こす生徒が急増している。生徒会の執行役員がそちらの対応にてんてこ舞いになっているので、庶務がみんな紗香のところに回ってきてしまっている。 たまちゃんを折衝に行かせるのは、少しどころかかなり心配だけど、どうせ今日は行けそうにもないから挨拶だけでも済ませてもらって、後日は自分がフォローしておけばいいと考えた。 取り次いでくれるお店の担当者は、優しい大人の女の人のはずだし、珠衣でも心配はいらない。いくら間の抜けた珠衣でも、資料を渡して挨拶してくるぐらいはできるだろうとも考えた。 この時の綾香は、その選択が珠衣に自分と同じ運命を強いることになるとは思いもしない。
※※※
今日も今日とて、戸隠ミノルは、街を気ままにふらついている。 「あれ、ここのお店の人居ないのかな」 ミノルがフラッと入った店は、商店街の個人商店だった。『西村商店』とある。コンビニというほどの規模もない商店街の雑貨屋である。 いい匂いに誘われて入ったのだ。食べられれば何でも良かったので、立ち寄ったのだがカウンターに店員さんはいない。客も居なかった。あまり流行っている店ではないらしい。 物怖じしない。というか、遠慮することすら考慮にないミノルは、カウンターの蒸し器に入っている肉まんを無造作に二つ掴んで、モグモグと食べながらカウンターの奥の控え室にまで入っていく。 「あっ、いた。お姉さん?」 歳の頃はハタチ過ぎぐらいだろうか。黒髪のロングの真面目そうな顔の店員さんが棚の前に手をついて立っている。エプロンをつけているので、店員さんに間違い無いだろう。 身体は豊満な体型で、スカートがやけに短かった。よくよくと顔を見ると、浅葱色のフレームのメガネをかけているお姉さんは美人だった。ただ化粧ッ気がないのと、目の下に色濃く出た黒いクマのせいでやつれて見える。 こんなところで、立ったまま疲れきって眠るほど雑貨屋の店員とは激務なのだろうか。 「西村綾生(にしむらあおい)さん?」 エプロンの盛り上がった胸についているプレートの名前を呼ぶ。 「スーッ、スーッ」 その綾生さんは、コックリコックリと船を漕ぐように、器用に立ったまま就寝中。 「ふうんっ」 お金を持っていないわけではないので、代金は払おうと思ったミノルであったが、起こすのも可哀想かなと思った。 そうして、そっと後ろに近寄ると、いきなり紺色のスカートをペロリと捲り上げた。 みずみずしいヒップである。かなりの桃尻だった。 一瞬、「パンツ穿いてないのか?」と焦ったが、Tバックだったのだ。紐のような白いエロパンティーを穿いている。 ああこの人は、真面目そうな顔をしてエッチな人だなとミノルは思った。 エッチならミノルも同じである。スカートを腰に挟み込んで捲り上げたまままで、パンティーのゴムに手をかけて、薄い布を膝まで下ろした。 試すようにお尻をさすってみる、モチモチとした弾力。綾生さんは、肌に触れても目を覚ます様子はない。 「大丈夫みたいだな」 ミノルは、ジッと食い入るように、黒くてモジャモジャの毛が生え揃った大人のマンコを眺めた。 「んんっ、なんか濡れてないか?」 膝に引っかかっている紐のようなパンティーは、一見すると白いのだが、股の部分がびっしょりと濡れて濃くなっている。本当に濡れているのかと思って、おもむろに指をピンク色の割れ目に差し込んでみると、中はやはりグッチョグチョだった。 くんくんと匂いを嗅ぐと、メスの強烈な香りが漂う。どうやら、眠りながら濡れているらしい。愛液が乾いていないところを見ると、直前までオナニーしていたのかも。 普通の人なら、なんでそんなと驚くところだが、ミノルはすぐに使えて都合がいいなと思っただけだった。 「じゃあ、さっきの肉まんの代金は、金玉で返すってことで」 そんなバカなことを言いながら、ズボンとパンツを下ろして後ろから抱きしめて、亀頭の尖端をヌメる陰裂に添えた。 クチュっと生々しい感覚があって、腰を軽く動かし、敏感な亀頭の先で綾生の入り口を上下になぞる。艶かしい双臀の谷間を楽しむように、腰を押し付ける。 「綾生さん、本当に入れちゃいますよ?」 「んっ、んふっ……」 入り口を亀頭のさきで何度も往復していると、甘いため息を漏らした。それでもまだ目を覚まさない。 こりゃ入れていいなと思って、ミノルはゆっくりと腰をつき入れて、反り返った一物をズブッと挿入した。 柔らかくほぐれた蜜壷、とろりといた膣内の温かさに腰が蕩けそうになる、ぷりぷりっとした肉襞を押し広げて、いきり勃った肉棒をずっぷりと根本まで差し込んだ。 「ふっ、あっ、あっ……」 ゆっくりと抜き出しすると膣襞が絡み合ってくる。生の粘膜がこすれ合う塩梅がたまらない。綾生の寝息に、甘い響きが混じりだした。これでも不思議と起きない。 もう起きてしまってもいいやと思って、綾生の腰を掴んで気兼ねなく腰を使い始めた、こみ上げてくる衝動を、張りに満ちた臀部に強く打ち付ける、 パンパンパンッと乾いた音が、「あんっ、あんっ、あんっ」倉庫に響き甲高い嬌声が響いた。 「ねえ、綾生さん。起きてるんでしょぉ、起きてないんですかぁ」 後ろから抱きしめていると、綾生の髪から漂う甘い匂いに包まれてミノルは幸せな気持ちになる。 「あっ、んっ、んんっ!」 こりゃ起きてるだろうと思ったが、どっちでもよかった。 ミノルは自分の快楽を追求することだけに必死になり、腰振りのペースをさらにあげた。 突き上げるごとに、膣の締め付けのキツさは増しヒダヒダは絡み付いてくる。形の良い臀部は力がこもって、身体はビクンッビクンッと反応しているのに、まだ目覚めない。 ここまで感じているのに、綾生は棚に手をついた格好のままで、意識を喪失しているからただ突き上げを受け止めるしか無い。 まるで生き人形、体の良いダッチワイフのような気がして、ミノルは面白かった。 強い射精欲を感じるが、まだ出してしまうのは惜しい。腰の動きを少しゆったりすると、ミノルは腰を最も深く挿入したところで止めて、腰でゆっくりと円を描いた。 「こんなのはどうだ」 「んっんっ!」 よっぽど気持ちいのか、綾生は悩ましい牝声を上げる。 膣襞がギュッと締るのを感じながら、子宮口とその周辺の密肉をねちっこく擦り上げる。 「あっ、んんんっ!」 何の前触れもなくいきなり綾生が感極まって、ビシャと潮を噴いて床が汚れた。 おそらく潮だとは思うけど、もしかしたらオシッコを漏らしてしまったのかもしれない。それを見て、ミノルは苦笑した。 「なんだ、もうイッてしまったのか」 後ろから抱きしめているから、身体に伝わる振動で綾生が気をやってしまったのはわかる。 女をイカせたという征服感を感じて、ミノルも射精欲がこらえ切れなくなってきた。 理性の箍が外れたように、ミノルはうぉぉぉっと腰を振るって、抜き差しの快楽を味わう。 「もう俺もダメだ。綾生、中に出すぞ!」 「あっ、ああっ……」 腰使いの激しさが、ラストスパート。肉同士がぶつかる湿った音が高らかに狭い倉庫の中で響き渡り、綾生の艶声も激しさをました。 後ろからギュッと抱きしめて、強烈な腰の打ち付けとともに、ミノルは射精欲を解放した。 濃厚な精液が、ビュルッビュルッと音を立てて、綾生の子宮口へと勢い良く放たれていく。 温かい精液のほとばしりを感じたのか、膣内が一際収縮して、精を搾り取るように陰茎を食い締めた。 締まりの強さだけではない、絡みついた膣のうねりが、最高のエクスタシーをもたらした。腰が蕩けそうな甘美な心地に酔いながら、ミノルは最後の一滴までも綾生の蜜壷の中に白濁液を注ぎ込んだ。 そうして、そこまでしても綾生はやはり目を覚まさなかった。
「なんで起きないんだろうなこの人は……」 さすがに綾生も感極まって、棚に手をついたままでは居られなくなった様子で、ミノルの腕の中でぐったりとしている。 ゆっくりと床に下ろして、大股を開いてマンコからゴポゴポと泡だった精液を垂らしている綾生をもう一度抱こうかと思ったときだった。
「こんにちは~、だれかいませんか~」 お店の入り口から、のんびりした女の子の声が聞こえた。
※※※
見覚えのある濃い藍色のプリーツスカート、近所の中高一貫校の制服。 少し茶色がかったセミロングの髪を小さなお花がついたゴムひもで、ツインにくくりげていて、それがボンボンのようにみえた。 よく日焼けした小麦色の肌をしている。猫のようなクリっとした瞳で、眉が太い、ツルンとした丸顔の可愛らしい顔立ちだった。ほころんだほっぺたが少し上気している、はにかんだ笑顔がとても愛らしい。 背丈は低く、身体はまだ発達途上といった感じの可憐な少女だ。見たことない子供だった。もしかしたら、いつぞや出会った桐宮紗香という美少女かと一瞬思ったが、違ってもがっかりはしない。 少しのんびりおっとりとした雰囲気のこの子も、容姿は悪くない。美人と言うよりは、可愛らしいタイプ。
「あの、あの私、長澤珠衣っていいます。杏端中学の二年生で……」 「はい……」 ズボンとパンツを上げて接客したミノルは、どうしたものかなと頭をかく。どうも要領を得ない。 「生徒会の打合せに、お店の人と、じゃないお店の人に会ってから資料を渡して、えっと代理できたんですけど」 たどたどしい話し方で、封筒に入った資料を渡してくる。 中を確認したが、ミノルにはよくわからない。学校と商工会が共同でやるイベントについての資料だったのだが、そんなものを見せられても興味もなかった。 ミノルが興味があるのは、眼の前の健康そうな小麦色の肌の少女である。 「えっと珠衣ちゃんね。まあ、とりあえず中に入りなよ」 そういいながら、ミノルには中とは何かも分かってないのだが、カウンターの奥に休憩室があったのでそこでいいかと思う。 「あっ、あの~。ここに女の人が倒れてるんですけど」 「寝てるだけだから、気にしないで」 綾生が寝ているのを見つけて、珠衣がそういうのだが、そう言って誤魔化した。大事な部分はスカートで隠れているのだが、よくよく観察すれば乱雑に上げられて落ちかけているパンディーや、太ももにも精液や愛液が垂れていて明らかに異様である。 狭い倉庫にエッチな匂いも立ち込めているのだが、ぼんやり屋の珠衣は気がつかなかったようだ。 「どうぞ、そこにかけて」 「はい」 それほど広い休憩室でもないが、安物の机とソファーぐらいはある。一応は応接室のようになっている。珠江に腰掛けるように進めると、ミノルも着席した。 「なんで隣に座るの?」 「あわわっ、アイタッ!」 普通、こういうものは向かい合わせにに座ると思うのだが、おもむろに隣に座ってきた珠衣に注意したのだが。 それで慌てさせてしまったらしい。 立ち上がろうとした珠衣が、太ももを机に強く打ち付けてしまう。瞳に涙を貯めて、のたうち回る娘に、ミノルも慌てる。 「ちょっと、大丈夫」 「イッ! ツツツ……だいっ、大丈夫です。こういうこと私よくあるんでぇ~」 そう言いながら、痛みに耐えかねてか、ソファーにまた腰掛けるのがいけないと思ったのか、そのまま床に倒れこんでしまう。
仰向けに倒れた拍子に、プリーツスカートがペロンとめくれて真っ白いパンツが見えた。歳の割には、子供っぽい無地のパンツだ。 いっそクマさんでもプリントしてあれば、そっちのほうが似合ったかもしれない。 「どこを打ったの?」 「太ももです、あーでも本当に大丈夫です。これぐらい慣れてるんで、摩ってれば治ります」 「女の子の肌に傷がついちゃ大変だよ、見せてみなさい」 強引に抱きかかえるようにして、ミノルは珠衣が必死に押さえようとしているスカートをたくし上げた。 打ち付けた太ももが少し青あざになっている。 「いやぁ~めくらないで、いやあぁ、あの、ああっ違います。あの、心配していただいてるのはとても嬉しいんですけどぉ、そうじゃなくて」 珠衣はあたふたとするばかりで、何を言っているのやらわからない。 もとより、ミノルは珠江を心配しているわけではなく、女子高生のツルンと滑らかな太ももやパンツを眺めているだけなので、どっちでも良いことだが。 「治療と言っても、薬もないから舐めて直そうかな」 「えっ、ええーっ、舐めちゃうんですかぁ!」 いきなりスカートの中に顔を突っ込まれたので、珠衣はほっそりとした手足をバタバタさせて逃れようとした。 こう見えても、珠衣は水泳部なのだ。 結構な力でバシバシと肩に当たる足が思いの外痛く、ミノルは苦笑した。 「そんなに暴れないでよ、ごめんねー。オジサンの唾液なんか汚くて嫌だったか」 「いやぁ、あのそんなことはないんですけど」 「じゃあ、舐めていいの?」 「待ってください、そういうことではなく~舐めるって、ええっ」 どっちなんだと、ミノルは笑う。もちろん珠衣が困惑して心底嫌がっているのは分かっているし、反応が面白くてわざと無茶苦茶やっているのだが、珠衣は見たとおり押しに弱い。
「おっと失敬」 「あっ」 どさくさに紛れて、スカートからするりと白いパンティーを太ももまで下ろした。 「ん? なぜパンツの下にパンツを履いているんだ」 「ああ、私よく脱げちゃうんで、あらかじめ二枚穿いているんです」 そう珠衣は平然と言うので、ミノルはそうとう天然の子なんだなと呆れた。珠衣はこんなことをしているから、パンツを一枚脱ぎ忘れて、下着の上から水着を着てしまったりするのである。 しかし、簡単に脱げてしまうということは脱がしてもいいということかと、ミノルは思い直す。 白いパンツを穿こうと珠衣が立ち上がった拍子に、ミノルは制服のプリーツスカートのホックに手をかけてさらっと落としてしまう。 そうして、膝辺りに巻きついたパンツを穿こうと、珠衣が手を伸ばして前屈すると同時に、もう一枚のパンツを一気にずり下げた。 ペロンと真っ白いお尻が現れた。日焼けしてると思ったら、中は真っ白。 太ももまでは小麦色に日焼けしているから、お尻とのコントラストが美しい。 「えっ、ええっ、うそぉ~、なんで脱げてるのぉ!」 スカートもパンツもなくなって、桃尻を丸出しにしてしまったことに手でぺたぺたと触れてようやく気がついたらしい。 「ほう、よく脱げちゃうってのは、本当らしいね」 「ああっ、うそぉぉおおお!」 脱げたことに気がついて珠衣が取った行動とは、パンツをずり上げるのではなくその場にまたしゃがみこんでしまうことだった。 だから、ちょうどオシッコをしているみたいにお尻も股も剥き出しになってしまう。まるでミノルに綺麗なお尻と、肛門を見せつけているようだ。
「どうしたの、なんでパンツが脱げちゃったのかなあ」 「わかりませぇ~ん、ごめんなさいぃぃ」 ミノルは楽しんでいるので謝ることはないのだが、珠衣はそう言った。物はついでとばかりに、ミノルは後ろからブラウス越しに珠衣の膨らみかけの小さな胸を揉みしだく。 「珠衣ちゃんは、お股に毛が生えてないんだね」 「あっ、いやああ、ヤダッ! 見ないでっ!」 珠衣は小さい手で股を押さえようとして、そのままゴロンと前転して大開脚してしまう。わざとやってるんじゃないだろうかと思うほどで、ミノルは「ブホッ」と思わず吹き出してしまった。 「笑うなんて酷いですぅ~」 羞恥に耳元まで真っ赤に染めて、ブラウンの瞳に涙を溜めている珠衣。 「ゴメンゴメン、でも珠衣ちゃんって何歳?」 「十四歳ですけど」 「ふうんっ」と、笑うのを止めて真面目そうな顔をするミノル。 「なっ、何なんですか……」 「いや、十四歳ならもう身体は大人になっててもいいのに、ちょっとおかしいなと思って」 「ええっ、私って何かおかしいんですか」 そのまま、床にゴロンと倒れこんで心細気な顔で見上げる。股を手で隠したままなので、身動きが取れないらしい。 「だってパイパンだし、子供みたいなマンコじゃないか」 「ええっ、パイパンって何ですか、マンコって何ですか?」 何も知らないらしい。 「パイパンってのは毛が生えてないことだよ、マンコは君がいま手で隠しているところのことだ」 「ううっ、そうなんですか~。ここをマンコって言うんですね」 「友達のマンコと見比べておかしいと思ったことはないのか。みんなもう毛が生えてるし、こんな赤ちゃんみたいなマンコじゃないだろ」 「そんなっ、こんなところ見比べたりしないですよ」
そう言い募る珠衣に、ミノルは目を伏せてわざとらしくため息をつく。こいつはとんでもないドジっ子で、何を言っても真に受けるみたいだから、どこまで信じるかやってみようと思ったのだ。 「先天性女性器未発達症候群かもな」 ミノルは、適当にでっち上げた病名を口走る。 「えっ、えっ。何ですか、私病気なんですか」 「現時点では病気ってわけではないんだが、このまま未発達だと将来、子供が産めなくなるかもな」 「うぇぇ、困りますよ。ああっ、そういえば私、身体を見られたときに子供だってみんなによく言われます」 「そうだろう、ここまで未発達なのは異常だからな」 「異常なんですかぁ、どうしよう……あの、そういえば私って胸もちょっとおかしいんですよ」 「ほぉ……」 これはこれはと、ミノルは笑いを吹き出すのをこらえた。 あまりにもお約束な展開すぎて、口元がニヤニヤしてしまうのを抑えきれない。確かにミノルは幸運の星の元に生まれた男だが、ここまで好都合なシチュエーションは初めてだった。 このまま見せてみろと言ってもいいが、あんまりにも想像通りに進んでしまうのもどうかと思い、「う~ん」と唸り声を上げながら、その『ちょっとおかしい』という胸を見せようか迷っている珠江を手で押し留めた。 「まあ、待ってよ。とりあえずこっちについてきて。ああ、パンツは穿いていいよ」 ミノルが補助してやると、あれほどあたふたと上げるのに苦労していたパンツをするっと上げることができた。まあ、スカートまでは穿かせないわけだが。
とにかく立ち上がらせて、応接室の外の奥まった倉庫の部屋まで連れていく。狭い倉庫の床に、西村綾生(にしむらあおい)が倒れている。よく耳を澄ますと、いびきをかいているのが聞こえる。よく眠っているようだ。 「あの……」 「大人の身体というのが、どういうものか見せたほうがいいかと思ってさ」 そう言うと、スカートをたくし上げた。紐のようなパンティーはすでに足元まで脱げているので、ポッカリと空いた赤黒いマンコから中出ししたての白濁液をトロトロとこぼして艶々と輝く様がよく見て取れた。 二十一歳の綾生は大人だから、もちろん綺麗に陰毛も生え揃っている。 「きゃぁ」 「ほら眼を伏せてないでよく観察しなよ」 「そんなっ、寝てる女の人のぉ、許されないですよ」 「許されるよ、この子は俺の彼女だし。ボランティアで中学生に身体を見せるぐらいのことは平気だから」 「そっ、そうなんですか~」 そんなわけないだろう。ミノルは、奇妙な感じに顔を顰めた。笑いをこらえるのに必死なのだ。本当に何を言っても信じるので面白い。 許しが出たと信じ込んでいるのか、綾生の大人マンコを食い入るように見つめている。しばらく眺めさせてから、ポンと肩を叩くと珠衣はハッと顔を上げた。 「どうだ、よくわかったか」 「えっと、初めて見たので……確かに毛は生えているなあと。あとなんか」 「あと?」 「こうぐちょっと湿ってて、なんか中から何か出てませんか」 「大人の女はみんな出るんだよ、生理ぐらい知ってるだろう」 「生理って……」 生理の話をされただけで、口淀んでいる。二人で、綾生の痴態を観察しているのだから今更だと思うのだが、珠衣の意識だと別枠なのかもしれない。 「自分のと比べてどうだ」 「知りませんよ~、そんな見ないですし……」 顔を俯けて、ブツクサと文句を言っている。
「なあ珠衣ちゃん、フザケてる場合じゃない。真面目な話をしているんだよ。こうやってマンコを晒してくれている綾生にも失礼だと思わないか」 「そうですね、すみません。お二人は、私の身体のことを心配して言ってくれているんですよね」 お二人はのところで、またミノルは吹き出しそうになった。 グーグーと寝息をかいている綾生は、知ったこっちゃないのに一蓮託生にされているのがおかしかったのだ。 「そ、そうだぞ。だから、そこの鏡に映して自分のをよく観察して見比べてみなさい」 珠衣は言われたとおり素直に、簡素な白パンツを下ろすと鏡に向けてみてみた。おそらく、彼女が生まれて初めて意識する自分のオマンコである。 「全然違いますね、毛が生えてないってこともあるんですけど、ぴったりと閉じてます」 「だろう、本当はそこは男のオチンチンが入るところなんだから開いてないといけないんだ」 「男のっ、そうですよね……。はぁ、そうなのか。私の身体ってやっぱりおかしいんですね」 ポンと肩叩いて、ミノルは耳元で囁いた。 「大丈夫だ、いまから治していけばまともな大人の身体になれるから」 「本当ですか?」 「うん、症候群と言っただろう。幸いなことにまだ中学生だ。いまからよく発達を促してやれば、矯正は十分に可能だ」 「そうなんですか~、よかった。あの胸も私ちょっとおかしいかなって思うんですけどぉ」 「なるほど、オッパイもか」 対比して見比べようと、ミノルは寝ている綾生のエプロンを外して、クリーム色のセーターをスルッと脱がせて、綺麗なレースの入った紫色のブラジャーも外す。形の良い乳房がポロンポロンと転げ落ちた。 いやそれは、ポロンというよりドサリって重さがある。結構なボリューム感だ。Eか、もしかするとFカップかと言ったところだろう。一番適度な大きさかもしれない。 乳房はおわん型で申し分ない形であり、紅い乳輪は小さく、乳首も綺麗な形をしている。処女ではなかったが、それほど使い込んでもいないようだ。
「それで私の……胸なんですけど」 脱ぐのを躊躇しているようなので、「これは真面目なことなんだよ」と声をかけて、決心を促してやる。 珠衣はそれで、ブラウスのボタンを自ら外して脱ぎ、スポーツブラも取り外して裸になった。 まだ膨らみかけで、いいところAカップといったところで発展途上だが、ピンク色の尖端の尖り方に若々しい硬さと初々しさが感じられる。 「日焼けあとがあるね」 真っ白い透けるような肌がスクール水着の形になっていて、日焼けした小麦色の肌とコントラストになっている。 「あっ、私水泳部なんです。見えないですよね」 「いやそんなことないよ。十分スリムだし、女の子にしちゃしっかりと筋肉もあるじゃないか」 「そうですか、えへへ」 珠衣はニヘッと笑った。褒められると気をよくする、単純なのだ。いつもみんなから、運動部らしくないと言われている反動もあるのだろう。 「あの、それで、なんかその……大きいでしょう。いつも恥ずかしくって」 「大きいって、胸はさほど……ああそうか、乳輪のことを言ってるのか」 たしかに、珠衣の丸い乳輪は薄くてピンク色だからそれほど気にならないのだが、標準よりはちょっと大きいかもしれない。胸の膨らみがまだ発達未了なので、余計に目立つ。不格好だと、思春期の少女が気になってもおかしくはないだろう。 ミノルにとっては、これぐらいの形の崩れはむしろ個性であり興奮する要素だと思えるのだが、本人にとっては知らないオジサンに相談してしまうほど深刻な問題なのかもしれない。 だから茶化すことなくミノルは請け負った。
「俺は、乳輪小さくする方法も知ってるよ」 「本当ですか!」 とりあえず広いところに戻ったほうがいいと、ミノルは応接室に珠衣の手を引いて戻った。 頼もしいミノルにすっかり感心してしまった珠衣は、パンツ一丁の姿なのだが特に恥ずかしがってはいないようだった。 あっという間に、見るからに怪しげなミノルのことを信用したらしい。本当に危なっかしい娘である。
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