美優の処女を無理やり破ってしまって数日、河田は放心したように美優にはなにもしなかった。 美優の加えた婦人体温計のハートマークがチャンスを示していても、なにもしなかった。 一回だけオナニーしてもらって、愛液をすするだけ。それで終り。
それだけでも罪悪感が高まる。そのため、それをすべて吉河佐江子にぶつけた。 いい迷惑な、佐和子は夜中に寝入ると同時に、精液を膣に叩き込まれ続けていた。 一日五発。 そうやって、発散する以外は、河田は眠りもあさくなり。 美優のベットにすわりこんで、日がな一日唸っていた。 「どうしたらいいんだろう」 河田は、自分が何に迷っているのかすらもわからなかったのだ。 「本当に、どうしたらいいんだろう、ぼくは」
そんな河田の落ち込んだ姿は、美優には見えない。 今日も学校から帰ってくると、ちゃんと教わったとおりに婦人体温計を咥える。 いつもどおり、ハートマークが出るだろうと美優は予測して わくわくして待つ美優。 予想に反して、今日はハートマークがどっかに消えてしまう。 そうして、ピーという終了音と共に、上から天使マークが跳んでくる。 天使のような赤ちゃんは、ぐっと美優に向かってオーケーサインをだす。 「お母さん、今日おねがいしますよ」 婦人体温計は妊娠するためにあるので、今日がチャンスといいたいわけだ。 それをみて、可愛い可愛いとはしゃぐ美優の可愛らしさ。 それは、落ち込んだ河田の心を慰めるに足りる。 高級なアニメーションするやつを、買っておいてよかったなあ。 「ねね、妖精さん、これどういうことなんだろうね」 婦人体温計をふりふり、方向がわからないから空中に向かって聞く。 「排卵日ってことなんじゃない」 「排卵日ってなに?」 「……」 しまった、美優がどこまで理解しているか分からないから、そういう妊娠に関する情報は考えて教えようと思ってたのに。 でも、もうどうでもいいやっていう気持ちが湧いてくる。 「妊娠しやすい日ってことだよ」 「妊娠って赤ちゃんできることだよね」 「そうだよ」 「私と妖精さんでも、赤ちゃんできる?」 「できるよ」 もうどうでもいい、拒否されて、止めてもいい。 「美優ちゃん、ぼくと子供作ろうか」 「……んー」 美優は、少し考えてると婦人体温計の中の天使がピーと音を立てて、消えた。 「ん、そうだね……いいよ」 え、いま良いっていったかと驚愕する。 河田は、妊娠させられると知ったら絶対美優が拒否すると考えていたのだ。 美優は、ただ可愛い赤ちゃんなら良いと思っただけだ。 赤ちゃんが可愛いということはあっても。 実際に妊娠や出産というのがどういうことかというイメージもない。 「本当にいいの?」 「おっぱいも出るんだよね、そうか……赤ちゃんに飲ませるために出るってことだったんだね。妖精さんも喜ぶだろうし、別にいいよ」 そういって、ニコっと笑った。まったく深刻さがない。 「じゃ、子供つくろうか」 そういって、河田は欲望に誘われるままに、美優をベットに誘った。 河田には深刻さがある。美優より分かっている。 たとえ今日妊娠しなかったとしても、やり続ければいつかは妊娠する。 自分がやっている行為がどういう結果をもたらすか考えると怖い。 神様というものが、この世界にいるのなら、どうかなんとかしてください。 この子を助けてと、河田の理性は叫ぶ。 自分が美優を罪へと落とし、また地獄へと落とすかもしれないのに、欲望を抑えることもせずにそう願うだけ願った。 都合のいい願い。 この時の河田は、どこまでも卑小だった。 そして、美優の優しさはどこまでも深い。 「おチンポ様、オマンコしてください」 その言葉の罪も恥じも、美優は知らない。 そして、その心と同じように河田の卑小なチンポを、美優の深い女性器が飲み込む、受容していく。 「痛くない?」 「んっ……もう大丈夫みたい。動いても平気だよ」 どんなに歪んでいても、抱合は自然の摂理。 十六歳の少女と、三十路すぎたデブオタのセックスなど社会的にはありえない。 ありえないことが、自然には起こりうるというのは 奇跡であり、奇跡が起こったいまとなっては必然であったのかもしれない。 「んんん、凄い変な感じ、すごいよ妖精さん」 体重をかけないように気をつけながら、正常位で河田は、腰を躍らせる。 「んんー、あっあっあっ、何か……来る!」 美優の腰で、初めての何かがはじけた。 それは、オナニーでイクとかいってたのの何倍も凄いもので。 快楽の大きなウエーブ。 はじけ飛んだ。 「ふぁぁーーー」 「大丈夫?」 あまりの変貌振りに驚いて、腰を止めた。 「……はぁはぁ、気持ちよすぎて、なんだろう腰が浮くよ。妖精さん」 安心して、またピストンに没頭する河田。 「魔法……だね。セックスって」 美優にとっては、すべてが魔法なのだろう。 彼女の家庭の宗教観や親の地位から考えて、こんなことが許されるわけもない。 河田さえいなければ、この奇跡さえなければ、このようなこと起きるわけもない。 セックスに伴う罪悪感も、背徳もなく、素直に女になってしまった美優。 だとすれば、その罪はどこへ行くのか。 「あっ……おチンポ様、苦しそう。ザーメン出してください」 美優はすでに、射精前の男根のこわばりすら察知するようになっている。 もともとが聡明な子だから、河田が射精を堪えていることすら感じ取れる。 「うん、出すよ美優ちゃん……妊娠して」 「いいよ、沢山出してね」
ドピュドピュドピュドピュドピュ!
「んっ!」 小さい身体を震わせて、美優はすべてを受け止めた。 危険日の子宮へと、すべての精液は注ぎ込まれた。 河田は、快感のあまり何もいえなかった。意識が、飛ぶのを感じた。 「気持ちよかったね……妖精さん」 震える河田の頭を撫でる美優。 河田とその逸物が元気を取り戻すまで、美優は撫で続けた。 夜は、まだ暮れても居ない。長い一夜になりそうだった。
|