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E小説(中出し・孕ませ・時間停止・催眠・環境変化など)
エロ小説のサイトですので18歳未満の方はお帰りください。傾向はマニア向け、作品中のほぼ100%中だし妊娠描写、付属性として時間停止・催眠・環境変化などです。
第八章「受精か、着床か」
 ほんの少しのインターバルを取ってから、正志と茉莉香の種付けセックスはまだ続きます。
「ああっ、あっ、あっ」
 茉莉香が、正志の上で飛び跳ねるように突き上げられて嬌声をあげています。
 ベットのへりに座った正志の上に、茉莉香が後ろ向きに足を大きく開脚して座り、挿入されています。
 いわゆる、乱れ牡丹と呼ばれる体位です。
 大きく足を広げての挿入なので、接合部分が丸見えです。正志に突かれてる茉莉香のマンコをカメラが撮影しています。
 アダルトビデオなどにありがちな、カメラ目線を意識したセックスを楽しんでいるのです。
「どうだ、茉莉香。いいか」
「はいっ、いいですっ、正志さんのオチンチン最高ですっ!」
 息とたわわなオッパイを弾ませながら、最高の笑みで卑猥なセリフを言ってみせる茉莉香にもはや迷いはありません。
 なにせ茉莉香はもう、カメラの前で精液便所宣言までしてしまったのですから、羞恥心などぶち壊れています。これ以上、何を恥ずかしいことがあるでしょうか。
「よし、素直でけっこうだ」
「あっ、ああああぁーっ!」
 正志は茉莉香の弾けるような身体の反応に、満足して更に腰を深々と突き上げるのでした。

「ほら、茉莉香の欲しがってる薬がここにあるよ」
 ひとしきり、カメラの前での茉莉香の乱れっぷりを楽しむと、薬の入った白い封筒を差し出します。
「あっ、これはもしかして」
 封筒を受け取る茉莉香。カメラに写った映像からも『はいらん ゆうはつざい』と下手くそなひらがなで書かれた文字が読み取れます。
「そう、約束のお薬だよ。茉莉香が今日確実に受精したいっていうから用意したんだ」
「ありがとうございますっ!」
 茉莉香は嬉々として封筒に手を突っ込んで錠剤をつかみ出しました。そして、水もないのに貪るように錠剤を飲み干します。
「おいおい、そんなに慌てるなよ」
「んくっ……ごめんなさい、つい」
 正志は、茉莉香を気遣うように水の入ったボトルを手渡してやります。
 茉莉香は水をゴクリと満足気に飲み干すと、正志の上から腰を引きぬいて、立ち上がりました。
「こら、茉莉香。まだ撮影は終わりじゃないぞ」
「えっ……ああ、すみません」
 茉莉香が喉から手が出るほど飲みたがってた薬、つまり『避妊薬』を飲み終わったと思った茉莉香は、つい逃げ出そうとしてしまったのでしょう。
 しかし、シナリオは薬を飲んだあとも続くことになっています。
 そして、茉莉香もシナリオが終わるまでが悪戯なのですから、逆らうわけにはいかないのです。
「まあ、疲れたならしばらく休んでもいいけどな。即効性とはいえ、薬が効いてくるまでには多少の時間は必要だろうから」
「そうですね……」
 茉莉香はどうしたら良いかわからず、正志の横に立ち尽くしている。
 正志はふうとため息をつくと、自分もペットボトルの水で喉を潤します。
 そして、茉莉香を抱き寄せるようにベットに座らせて、また潤んだ唇を吸いました。

 しばらく、唾液を交換し合う濃厚なキスが続きます。二人は睦まじい恋人同士のようでした。
「ふふ、茉莉香。お前はいい女だな」
 正志にとっては、こうしてゆっくりと茉莉香を感じられる時間も楽しいものです。茉莉香のほうもまんざらでもないようでしたが、少し様子に変化があったようです。
「んんっ、正志さん。私、なんだかお腹が熱い……」
 茉莉香の身体に変化が訪れました。
「おっ、ようやく薬が効いてきたみたいだな」
 事情が分かっている正志は、ほくそ笑みます。
「お腹が、なんだか切ないです」
 茉莉香は、自分の身体の変化に戸惑っている様子でした。
「よし、茉莉香。俺の上にもう一度またがってごらん」
「えっ、……はい」
 茉莉香は素直に、言われるままに、腰を沈めていきます。
(くうっ、これはすごいな……)
 茉莉香が完全に腰を沈めてしまうと、正志は思わず呻きそうになりました。重たかったわけではありません。
 沈み込んで、正志の生殖器を飲み込んだ膣の絞めつけが凄かったのです。
 茉莉香の中は、さっきよりもトロトロに熱くて柔らかくて、それなのにぎゅうぎゅうに絞めつけてきます。
 茉莉香の下のお口は、おねだりしているようにダラダラといやらしく愛液を垂れ流しました。
 正志が動かないでいると、なんと茉莉香は自分から腰を使い始めてしまいます。
「あっ、なんだかお腹、熱くて……たまらない」
「ほう、お腹が熱く感じるのか。さっき飲んだお薬の効果で、もう排卵が始まってるのかもしれないぞ」
 それを聞いて、茉莉香は切なそうな顔をしました。
「えっ、でも……」
 首だけ振り返って、正志の顔を見つめます。正志の不穏当な言葉を聞いて、ほんの少しだけ疑念を感じたのでしょう。
(排卵誘発剤とは、お芝居の話で本当は事後避妊薬を渡してくれたんでしょう?)と茉莉香は、正志に目で訴えかけています。
 それに、正志は笑顔で頷きながらこう言いました。

「ほら、茉莉香。俺の子種を受精してくれるんだろう」
 茉莉香は含むような笑顔を浮かべると、少し考えこむように俯いてから……
 ふっと前を向いて、カメラに視線を向けました。
「はい、受精しますっ!」
 そう茉莉香はそう叫んで、自ら正志の射精を促すために腰を振るい始めました。淫蕩な人妻の演技、アンアンと派手に嬌声を上げる茉莉香の姿は、もはや演技か本当に感じているのかは本人にもわからないのかもしれません。

 茉莉香が『受精』と言われて納得したのは、正志が『事後避妊薬を飲んでも排卵はあるから受精はする、だが着床はしないから妊娠しない』と事前に教えこんでいたためです。
 その話を持ちだされて、ちゃんと避妊薬だよという確認の合図だと思ってしまったのでしょう。
 もしかしたら、目の前の出来事を合理的に解釈して、事後避妊薬にも排卵する副作用があるとでも考えたのかもしれません。もちろん、事後避妊薬を飲んでも排卵するなんてのは正志の大嘘です。
 排卵を抑制するから、事後避妊薬は高い避妊効果があるのです。それで排卵してしまっては困ったことになります。
 女性が自ら排卵を感じるなどということが実際にあり得るのかどうかわかりませんが、この時の茉莉香は排卵の予兆をお腹の熱として感じていました。
 茉莉香が本当に排卵するとしたら、妊娠の危険が極めて高いのです。
 それを知らない茉莉香は、排卵だけなら、受精だけなら良いと考えてしまいました。

「茉莉香ッ!」
 ズンと下からの突き上げが更に激しくなります。
「はいいっ!」
 茉莉香はそれに腰の動きを合わせて、更に深々と沈めます。深く、激しく、えぐるように鋭角に突き上げてくる亀頭が、子宮口をノックするのを感じるのです。
「茉莉香ッ、ウウッ、早く排卵しちまえっ!」
「あっ、ああっ、しますっ!」
 お互いの生殖器が重なりあい、快楽の渦に融け合う一体感。正志の睾丸から、茉莉香の子宮へとまっすぐに伸びた生殖管のラインが一本につながったような感覚。
 正志はまだ射精していませんが、何か熱いものが自分の下腹部から飛び出して茉莉香の下腹部へと流れだして行くのを感じました。
「茉莉香ぁ……」
「熱ッ!」
 ギュウッと正志の分身を茉莉香の膣が絞めつけます。あまりの絞めつけに、ちょっと漏らしてしまいましたが、これまで熟れた人妻の膣襞に鍛えられた正志はまだ射精を堪えます。
 ギュウギュウと、まだ絞める。絞めつけ続ける。亀頭の鈴口から魂までも吸い込まれそうな茉莉香の絞めつけに正志は確信しました。
「茉莉香、排卵しちまったんだろ」
「ハイッ、出ちゃいました……」
 ハァと甘い気を吐き出す茉莉香の頬はほんのりと色づき、瞳には涙が滲んでいます。
「人妻が、間男に排卵させられたんじゃざまあないわな。茉莉香、ほらカメラに向かって旦那に向かって、言ってやれよ!」
「あなたっ、ごめんなさい……私あなたの留守中に不倫して、排卵しちゃいましたぁ!」
 茉莉香は魂が口から零れそうなセリフを、嗚咽とともに吐き出します。

「よし、よく言ったぞ。ご褒美に茉莉香の卵子に直接ぶっかけてやるからな」
 シナリオのクライマックスです。
 これが言いたくて、正志はここまで射精をこらえてきたようなもの。あとはもう流れで出してやれと思い、正志は腰の突き上げを再開しました。
「あなたっ! ごめんなさい、私は今からぶっかけられてぇ……他の人の精子で受精しちゃいますっ!」
 正志は無言で下から突き上げて、最後の膣の感触を味わいます。
「あなたっ! ごめ……んなざい、こんな変態で、私ごめんなさいっ!」
 徐々にセリフに交じる嗚咽がひどくなり、黒目がちの大きな瞳からはポロポロと涙がこぼれて、茉莉香は自分でも何を口走っているのかわからなくなっているようです。
 不貞行為を撮影されながら、夫に向かって話をさせられる。罪悪感に胸が締め付けられるほど痛いのに、その痛みが甘い気持ちよさを伴う。
 自らの罪の告白に、ペリペリと薄皮が剥がれて、自分の魂が剥き出しになるようなカタルシスを茉莉香は感じていたのでした。
「茉莉香ッ、孕ませるぞッ、茉莉香ッ!」
 その間にも、正志は浅ましくも腰を振るい更に茉莉香の奥深くへ。膣奥のコリコリっとした子宮口をこじ開ける勢いでこすりつけます。
 先ほどの痛いほどの吸引力は程よく緩んで、膣の中はトロトロのトロマン状態になっています。
 今度はこっちの番だとばかりに、正志は最後のピストンを行い、人妻の膣襞の感触を生の生殖器でタップリと味わいました。
(ああっ、茉莉香の旦那は生で入れたことないんだよな。俺だけが、この気持ちよさを味わったんだ)
 そう思った瞬間、堪えにこらえてきた射精が解き放たれました。

 ドクーッ!

 ドクドクンッドクンッ

 堰を切ったような放精。こらえてきた全てが、茉莉香の膣奥に吐き出されていきます。

 ビュビュビュビュビュビュビュルーッ

 子宮口を通して、大量に噴出された精液は茉莉香の子宮に溢れて、卵管へと注ぎ込まれます。
 そして、ちょうど卵管を通っていた茉莉香の卵子に向かって流れ込みました。

 茉莉香の卵子は、瞬く間に精子の大群に飲み込まれ取り囲まれてしまいます。
 そして、白いオタマジャクシたちに表面を削られて、やがて幸運な一匹が卵子の膜を突き破り受精を果たします。

 茉莉香は正志の子種を受精する瞬間――

「あなたっ、愛してますっ……」
 嗚咽にまみれ、混濁する意識のなかで、最後にこぼれた茉莉香のつぶやきはシナリオにもない夫への愛の言葉でした。
 それは射精後の放心状態にある正志の耳にも響きましたが、怒ったりはしません。嫉妬も感じません。むしろ、心地よさすら感じました。
 人妻が他の男の精を受けながら、夫への愛の言葉を口にする。
 夫婦の愛へのこれほどの冒涜があるでしょうか。それでいて、その額に汗を浮かべて感極まった茉莉香の姿は崇高であるほどに気高く美しいのです。

 その残酷さは、歪んだ正志の心を完璧に充足させるものだったのでした。
 だから、正志はこれ以上の陵辱を止めて、ここで茉莉香を開放してハロウィンの饗宴を終わりにするのでした。
 全て終わった。そう茉莉香は安堵します。

 しかし、それは新たな狂宴の幕開けへの布石に過ぎなかったのでした。


第七章「妻か、便器か」

「それでは……」
 茉莉香は、ベットの上で立ち上がると、ちょっと小首を傾げるようにして考えました。そして、しゃがみ込むようにして正志に耳打ちします。
(あの、髪は動きやすいように括ったほうがいいですか)
 茉莉香の甘い吐息に耳をくすぐられて、正志は思わず笑ってしまいます。
(いや、ストレートのままで頼むよ。そっちのほうが好きなんだ)
 せっかくだから、正志も耳打ちで返しました。どうやらシナリオ以外のことはしゃべってはいけないと思っているらしいです。
 立ち上がると、ナイトガウンを脱ぎ落とした茉莉香は、紫のレースがついた下着だけの姿になりました。
「下着も、脱いだ方がいいですか」
「いや、俺が外すよ」
 茉莉香の背中に手を回して、ブラのホックを弾く……ととと、うまく外せません。茉莉香のブラは、ダブルホックですから片手では外しにくいのです。
 不恰好な自分に苦笑すると、正志は後ろに回って両手でブラのホックを外しました。ぷるんと、たわわなオッパイが開放されます。相変わらずの巨乳です。
 正志は、次にふっくらとしたお尻とすらりとした長い足にそっと触れてから、さっとショーツを引きずり下ろします。足首から、ショーツを外すと、前に回って裸体を鑑賞します。
 気をつけの姿勢のまま、じっと突っ立っている茉莉香。そうしているだけで、美しいプロポーションだと感じます。
 若々しい肌は透き通るように白く、とても人妻とは思えない瑞々しい張りがあります。輝くような裸体にしばし息を呑んだ正志は、ハッと気を取り直してカメラのレンズを覗きます。

「よし、初めていいよ」
 本当はもうカメラを回しているのですが、正志はスタートを区切るためにそう言いました。
「えっと、深谷 茉里香(ふかたに まりか)二十三歳です。専業主婦をしています、夫とは結婚して二年になります」
「よし……」
 カメラを覗きこみながら、正志は頷いて見せる。先を促されて慌てて茉莉香は口上を続ける。
「スリーサイズは上から90・60・85です」
 本当か嘘か、なんかいい加減な数字を並べて見せる茉莉香です。
「ふーんオッパイはもうちょっとありそうだけどな」
 シナリオにはないですが、ちょっとアドリブで混ぜっ返して見せる正志。
「胸はもうちょっとあるかも、最近測ってないのですいません。えっとそれで……、今日は同じマンションの住人の田中正志さんにタネ……、種付けセックスをしてもらう記念にビデオを撮ってもらってます」
 茉莉香はアドリブにもちゃんと答えた上で、きちんと段取りをこなしています。聡明な茉莉香が、きちんとシナリオを記憶している証拠です。セリフも、よどみなく言えています。
「旦那の留守中に、他の男に種付けして欲しいなんて茉莉香は本当に変態だね」
「はい、私は変態なんです……普段、夫に抱かれているベットで、正志さんに抱いてもらうとすっごく興奮できていいんです」
 シナリオ通り、順調で怖いぐらいです。自分の考えた卑猥なセリフを、茉莉香に言わせていることで正志は必死に興奮を抑えつけないと、正志の方がセリフをトチりそうなほど心臓がバクバクいっています。
「夫への罪悪感がスパイスになるってことか。生セックスはこっちも気持ちいいからありがたいけど、奥さんは結婚してるんだから妊娠はまずいんじゃないの?」

 キラっと茉莉香の大粒の瞳が光りました。怒りか、悲しみか、茉莉香本人でないと、その心はうかがい知ることはできませんが、胸にこみ上げる気持ちで目が潤んでいるのでしょう。
 そのまま泣きだしてしまうかもしれない正志は心配になりましたが、茉莉香はさっと腕で目をこすると毅然とした顔で続けます。
「それは正志さんと生セックスしていて、夫よりも……、夫よりもすっごく気持ちがいいから、このまま正志さんの子供が妊娠できたらどれほど気持ちいいかと思って……、その……、種付けセックスをすることを決意しました」
 茉莉香は激情に震える声を抑えるように、言い募りました。きちんと言えていますが、どうも段取りを忘れているようです。
「わかった、わかった。茉莉香の気持ちはよくわかったけど、態度でも示してくれるかな。カメラの前で」
 セリフだけではダメなのです。シナリオでは、カメラの前でオナニーをしながらおねだりすることになっています。
「あっ、はい」
 股をおっぴろげて早速、オナニーにとりかかるかとおもいきや、茉莉香は足を広げた姿勢のままで俯いて止まってしまいました。
「どうした」
「いえ……」
 女というのは不思議な動物で、必要がなければ自分のマンコもウンコも不浄のものとして見たくないものなのです。普段オナニーの習慣もない茉莉香は、シナリオに書かれていた『股をおっぴろげておねだりする』と言う手順がよくわからないのでした。
 おずおずと、股に手を伸ばして擦る。クリトリスの先を手でこするような大人しいものだ。そのぎこちない手つきをしばらく面白そうに見ていた正志ですが、埒があかないと思って手をだすことにしました。
「手伝ってやるよ」
 後ろから、豊かな乳房を持ち上げるように掴むと優しく揉みしだきました。正志がリズミカルに胸を揉むと、それに刺激されたように茉莉香の自慰の手も早まっていきます。
「んっ、んっ……」
 茉莉香が濡れるに従って、メスのいやらしい匂いが漂ってきます。又を擦る手もそれなりに形にはなっていましたが、まだ正志のイメージする絵にはなっていません。今の茉莉香は間男の子種を欲しがる淫蕩な人妻なのです。

「茉莉香そうじゃない、もっとよく自分のマンコを観察しろ。膣奥までちゃんと指を入れてみろ」
「はい……」
 茉莉香は、言われるままにしっとりと濡れた陰唇の中へと指を挿入します。どう動かしたらいいかもわからず、かき回しているようです。ジュブジュブといやらしい音が響いて、プンプンとメスの匂いが強くなって来ました。
「よし、中指を思いっきり膣奥に押し込んで、コリコリした感触の突起を探せ」
 茉莉香の細くて長い指先が、コリコリとした突起に届いたようです。
「……ありました」
「そこが子宮口だ。俺の子供を妊娠したいんだろ、だったらそこを刺激してイケるようにならないといけない」
「あっ、はい、がんばります……」
 普通のセックスの絶頂とは違い、子宮口を刺激されてイクのはボルチオ性感と呼ばれるものです。
 これには子宮口を意識することが必要なので、オナニーでたっぷり慣れさせる必要があります。
 茉莉香がボルチオ性感帯でイケるようになれば、固く閉じた子宮口も多少は緩み、妊娠率は格段に上がるはずです。
 幸いなことに時間はたっぷりとあります。
 秋晴れの朝日が照らすベットルームで、正志はゆっくりと茉莉香の乳房を刺激したり、唇に吸い付いたりしながらじっくりと性感を高めます。
 茉莉香が自分で子宮口を刺激してイケるようにアシストし続けました。
「どうだ」
「ああっ、いきそうです……あああっ!!」
 見た目はさほど激しいイキっぷりではありませんでしたが、ジワッと額に汗を浮かべて茉莉香は叫びだしました。
 そうして、ギュッと身体をこわばらせると、だるっと脱力しました。
「子宮口でイケたみたいだな。その感覚を覚えておくようにな」
「はっ、はい……はぁ」
 茉莉香はぐったりと正志の腕の中で脱力しました。開いたマンコからは、ドロっと愛液がこぼれていました。

 イキ終わって、トロンとした表情をしている茉莉香の唇が半開きになっていて、正志は思わず吸い寄せられるようにキスをしました。
 口内に溜まっている甘い唾液は、ものすごく甘い蜜の味がします。正志は、射精するよりも、ずっと幸せな気持ちに浸っていました。
 女をイかせるだけなのに、触れる肌から茉莉香の気持ちよさが伝わってくるようで、普通のセックスをするよりもずっと深く繋がっていられる気がしました。茉莉香の旦那だって、ここまで甘く蕩けそうな茉莉香の可愛さは見たことがないはずです。
 唾液だけではなく、全身から甘い香りがします。全身の毛穴からフェロモンのような匂いが立ち込めて、その濃厚さに正志の股間はいきり勃っています。
 深く激しく興奮しているのに、どこかまだ頭の一部分は冷静さを保ったままで明晰です。女を完全にイかせてやったつかの間の万能感のせいでしょうか、正志は自信と力に満ち溢れています。
「茉莉香、ヨガってるとこ済まないんだが、続きできるか」
「はい……」
 茉莉香は頷くとベットに腰掛け直し、ほんの数瞬だけ黙り込みます。おそらく次はどういう段取りだかを思い出して、おねだりを続けます。
「……人妻のトロトロのオマンコにどうか種付けしてくださいっ!」
 接写するカメラに向かってお尻を持ち上げ、指でニュプッと濡れそぼって充血したオマンコを奥の子宮口まで見えそうなほどに開いて見せる。
 一回、ボルチオ性感でアクメを感じたことで、開き直ったのでしょうか。頬を桜色に染めて、笑みを浮かべるの様は茉莉香は正志のイメージした『淫蕩な人妻』に近づいてきています。
「むふ、いいぞもっとおねだりしてみろ」
「お願いします、私とオマンコ、オマンコしてくださいっ!」
 普段は貞淑な若奥さんをやっている茉莉香に、隠語を連発させて正志は満足そうに頷きました。日頃とのギャップが、興奮を高めてくれるのです。

「よし、そこまでおねだりされちゃあ仕方ないな。一肌脱いでやるか」
 一肌どころか、もう正志も真っ裸になっているのですが。
 恩着せがましく、わざとらしい正志のセリフに不満の色も見せることなく茉莉香は微笑みました。
「ありがとうございます」
 不満を押し隠して茉莉香の蠱惑的な唇には淑女の微笑み、でもよく見ると目は笑っていません。
 その澄んだ瞳を、また愛欲に狂わせてみたいと正志は思います。正志はカメラ位置を確認してから、茉莉香をベットに押し倒しました。
「いくぞ、茉莉香ッ!」
 そうして準備万端の女性器に、はちきれんばかりに勃起した一物をあてがってぐっと挿入しました。
 そのまま正常位の姿勢で、腰を一気に奥まで進めます。
「あっ! ああっ!」
 狂おしい嬌声。これも演技なのでしょうか、それとも本当?
 それは身体を重ねていけばわかることです。しばらくは無言で、一心不乱に腰を振るいました。
 硬い一物で、茉莉香の膣全体をこすりあげるような激しいピストン。突き上げるたびに、茉莉香は気持ちよさそうにメスの悲鳴を上げました。
 女の喘ぎは、男を射精へと導きます。
 まだ気をやってはもったいないと、深々と膣奥を突き上げてから正志は腰の動きを止めました。
「茉莉香、いっそのこと俺と結婚しないか」
「ええっ、私は夫が居ますからッ!」
「だから今の旦那と別れてさ、俺の子供を妊娠してくれるんだからソッチのほうがいいだろ」
 茉莉香の答えは聞かなくても分かっているのです。

「ダメですッ、それはダメ」
 髪を振り乱しながら、首を横に振ります。そんなにまで嫌がらなくてもと、正志でも思ってしまいます。
「俺の子供を妊娠したいほど愛してくれてるんだろ、だったらいいじゃないか」
「ダメです、そんな意地悪なこと言わないでください」
(やはりダメか)
 そう正志は思います。もちろん口説けるとは思っていませんでしたが、やはり少しだけ気落ちしてしまうものです。
「じゃあ、俺の子供ができたら旦那の子どもとして育てるのか」
「そう……、そうです。そうしますから、どうぞ種付けだけなさってください」
「ひどい女だな、茉莉香は……、俺は種馬扱いか」
 そう詰りながら、正志は苦笑しています。
「ごめんなさい」
 茉莉香は、憂いにしかめた眉を正志に向けました。シナリオは、ここで茉莉香に一つの選択権を与えていたのです。もう諦めて、離婚して正志の妻になる選択が一つ。
 そして、それが嫌なら……
「それじゃ、お前をこれから奴隷として扱うぞ。いや、性奴隷なんてもんじゃないな。お前は俺の欲望を受け入れる肉穴だ、精液便所にしてやるよ」
「はい……、どうか私を正志さんの精液便所にしてください」
 ……正志の妻となるのが嫌ならば、精液便所になれというのがもう一つの選択肢なのでした。
「フンッ、俺の妻にしてやるって言ってるのに、本当に茉莉香は変態なんだな」
 そう楽しげに罵る正志でしたが、口元にはやはり苦いものが混じっていました。精液便所に落とされてまで、正志の妻になるのを嫌がるのかと思ったのです。
(がんばって気持ちよくしてやったのに……)
 正志が行ったのは、本当にねちっこいセックスでした。何度も何度も茉莉香にエクスタシーに至らせました。量でも質でも、茉莉香の夫に劣っているところがあるとは思えません。
 違いがあるとすれば、やはり愛の有無か。そう正志は思いました。催眠でも、貞淑な人妻の最後の一線は崩せなかったのでした。

「よし、茉莉香お前は今から俺の精液便所だ、二十四時間俺の欲望を受け入れろよ」
「はい、私は正志さんの精液便所です。いつでも私の中に出してください」
 もう茉莉香は、俺の精液便所だ。孕ませ人形だ。そう正志は思うと、あえて荒々しく自分の欲望の赴くままにマンコにチンチンをぶち込み続けます。
 さっきまでの愛情の混じった甘い交合ではなく、とぐろを巻く二匹の蛇が重なりあい、お互いの身体を貪り合う愛撫です。
「よし、お前のマンコもクチマンコもケツマンコも俺のものだからな」
「はいっ、そうですっ! 全部正志さんのものですっ!」
 貪るように、茉莉香の裸体を力強く掻き抱きました。
「旦那にもう挿れさせるんじゃねーぞっ!」
「はいっ、絶対に正志さん以外に挿れさせませんっ!」
 茉莉香もまた、力強く抱きしめ返すことでそれに答えます。足をおもいっきり開いて、正志の腰に巻きつけていました。
 だからこそ、茉莉香の肉穴のもっとも深い部分を正志の先っぽがえぐることができたのでした。
「よーし、約束だぞ。ご褒美に中に出してやるからな」
 深々と腰を突き上げた正志は、亀頭に強くこすれるコリコリとした感覚を感じます。子宮口がほどなく射精されるはずの精子を吸おうと、降りてきているのかもしれません。
 女の身体とは不思議なもので、孕まされることがきちんとわかっていて、そのための準備を整えるのでした。
「ああっ!」
 感極まった、茉莉香の叫び声。膣がきゅうううと絞まりました。締まるではありません。まるで吸い付くように強く、陰茎全体が引き絞られました。
「うあああっ、茉莉香あっ!」
 これにはたまらず、ついに正志も気をやってしまいます。

 ドンッと、腰をハンマーで叩かれたような激しい射精。

 ドクドクドクン……。

 引き絞られた茉莉香の小さな膣が、正志の全てを吸い尽くす勢いで飲み込んでいきます。正志は、まるで自分の魂までもが全て吸いだされたように感じて、頭が真っ白になりました。
 下半身がぽかんと浮かんだような脱力感。ただ強く握りしめた茉莉香の乳房の感触だけが、いまここに生きているとかろうじて感じられるほどの感覚。
 ブワッーと視界が真っ白に、世界がクリアになっていきます。
 自分の感覚を引き戻すために、正志は茉莉香を強く抱きしめました。
 きちんと肉の暖かさを持って、茉莉香は抱きしめ返してくれています。重なりあう身体は、境界線がぼやけてしまいまるで一つになったみたいに感じました。

 射精後の冷めた感覚、全ての毒気を抜かれた心地よさ。
「くふうっ」
 しばらくして茉莉香が、そんなため息を吐き出しました。
「はぁ…‥どうだ茉莉香、ちゃんと全部中に出してやったぞ」
「ありがとうございます」
 茉莉香はちゃんとお礼を言いました。
「ちゃんと孕めよ」
「はい、正志さんの赤ちゃんを…‥妊娠します」
 規則的にそう返す茉莉香を苦笑して見つめると、正志は腰を引きました。
 茉莉香のヌルッとした股から、正志が柔らかくなった陰茎を引き抜くと、ドロっとした精液が股からこぼれました。
 中に全部入ってしまったと思っても、やはり大量に射精したので外にこぼれてくるのです。黄味がかった濃いやつが、ぽっかりと口を開けた陰茎から滝のように漏れだしています。
 中出しした証を満足気に見つめると、正志は力尽きたようにドサッとベットに上に転がりました。
 さすがに精力旺盛な正志も、すぐ再開は無理です。
 しばらくは、茉莉香とベットに寝転んでいることにしました。

第六章「回想か、再開か」

 ゴキュゴキュ……

 田中正志(たなか まさし)三十一歳は、喉を鳴らすようにして、一本四千円のユンケル黄帝液を飲み干しました。
 他の甘ったるい栄養ドリンクとは違い、辛苦い味のユンケルを正志は愛飲しています。なにせこのユンケルスターは一本四千円なのです。
 ここぞという時には、必ずユンケルスターをキメることにしているのです。昨晩の人妻との濃厚な一夜もなんのその、仮眠を入れてユンケルもキメて正志の一物はビンビンに跳ね上がりました。まるで中学生のような勃起率です。
 なにせ、大きなダブルベットの上には、最高の女が待っているのですから、これでいきり勃たなければ男ではないといえるでしょう。

 二十三歳の主婦、深谷 茉里香(ふかたに まりか)は、端正な眉を不快そうにしかめながら、正志が用意した『シナリオ』を読んでいます。
 茉莉香は、時折ため息をついたりしつつも真剣に読みふけっているようです。なぜなら、シナリオ通りにしなければ、避妊薬を渡さないと言っているのですから、否が応にも従わざる得ないのです。
 それでもあまりの酷い内容のために、辛そうに視線を逸らします。その逸らした先の棚の上には、テープで補強したカボチャの頭が置いてありました。
 そうして置けば、茉莉香は意識することなくカボチャの頭を見ることになります。カボチャには大きな目がついていますから、何の気なしにそのカボチャの目を見てしまいます。眼の奥には、ロウソクの炎のような淡い灯火があって、茉莉香はその光を吸い寄せられるように凝視することになるのです。
 これがカボチャ頭を使ったハロウィンの魔術の秘密でした。この季節になると、カボチャ頭は意識することなく生活に溶け込んでいます。
 冒頭で日本ではいまいち流行っていないと申し上げたハロウィンですが、お店のショウウィンドウで、スーパーの軒先で、イベント会場で、いたるところにハロウィンの記号は散りばめられています。
 まさに、無意識下の催眠を送り込むのにこれほど適したものはありません。欧米ほどではありませんが、日本の社会でも次第にハロウィンの魔術は浸透しつつあると言えるのです。
 正志は、カボチャ頭を被って茉莉香を催眠状態に陥らせましたが、何も被らなくても構わないのです。こうして目の前に置いてカボチャの顔を見せながら、シナリオを読ませても、それはきちんと茉莉香の深層意識へと暗示を送り込むことになります。
 カボチャの頭を茉莉香に叩き割られたときは焦りましたが、こうなってしまえばあとはゆっくりと茉莉香が自ら身体を開くのを待つばかりです。

「……田中さんって、正志っておっしゃるんですね」
 茉莉香に、不意に名前を呼ばれて正志はゾクッとしました。背筋をブルっと震わせると、正志は内心の動揺を悟られぬように慌てて頷きます。
「あっ、ああ、そうだよ」
 きっと、茉莉香は正志の名前を知らなかったのでしょう。だから、シナリオで正志の名前を見かけて読みが『マサシ』で正しいのかどうか口にしてみた。それだけのことなのに、こうしてこの美しい若妻に名前で呼ばれてみると、胸にジワッと温かいものを感じました。
(くふふっ、なんか、こういうのって堪らんなあ)
 そう正志は思いました。
 名前を呼ばれただけで軽く感動してしまうのは、正志がこの女に抱いている気持ちが、ただの歪んだ肉欲だけではなく、愛情を含みつつあるせいかもしれません。
 愛情と言ってもそれはもちろん優しい愛ではなくて、一方的な支配欲と言っていいほどのどす黒い執着です。人妻への横恋慕、女への愛情をそのような歪んだ形でしか表せないところに、正志の人間としての醜さがあると言ってもいいかもしれません。
 その醜悪さを半ば自覚しながら、良心の呵責を感じないのが正志という男でした。むしろザマアミロという思いがあります。
 茉莉香の夫のようなイケメンで、将来有望の商社マンであれば正しく生きても美しい妻を娶って幸せな家庭を築けるのでしょう。
 しかし正志のような取り柄のない男が瑞々しい果実を掴もうと思えば、他人の畑にこっそりと分け入って手を延ばすしかないのです。
 飢えを満たそうと思えば、悪になるしかないのでした。

 茉莉香たち夫婦がこのマンションに越してきたのは、半年近く前のことになります。
 ちょうど茉莉香の部屋の真上に住む、正志の部屋に茉莉香が挨拶に来たのが初めてのことでした。
 正志は、その時のことは今でも思い出せます。
(すごい可愛い娘が越してきたー!)
 さらっとした黒髪の楚々とした面立ちの美少女が訪ねてきたと、正志はテンションが上がりました。
 その後すぐに結婚していると知ってがっかりするのですが、二十三歳の若さにしてはどこか落ち着いた茉莉香の凛とした佇まいには、人妻の風格があると納得できました。
 茉莉香の夫に激しく嫉妬する正志でしたが、それと同時に激しく欲情するのを感じました。一見お淑やかな彼女は、よくよく見ると豊満なボディーラインをしているのです。
 季節が暖かくなるに従って、薄着になる茉莉香の身体と立ち上る甘い匂いに欲情しながら、あんな若妻の身体を自由にしている旦那に更に激しく嫉妬しました。
 昼間っからマンションの周りをふらふらしている正志は、他のマンションの住人から白い目で見られているのですが、茉莉香だけは愛想よく挨拶してくれるので、正志の行き場のない恋慕の情は募りました。
 時間だけはたっぷりとある正志です。夫が仕事柄、出張で家を留守にすることを知って、茉莉香の不在の間にこっそりと部屋に忍び込んだりもしました。
 もうその段階で不法侵入であり犯罪なのですが、部屋が六階のせいか、茉莉香は無用心にもベランダに下着を干して居るのが見えて、どうしても欲しくなってしまったのです。もちろん、こっそりと茉莉香に気付かれぬように楽しみました。

 そうやって下着を楽しんで満足出来るかといえばそうではなかった。下着の中身、茉莉香の身体がどうしても欲しくなってしまったのです。
 何度洗濯済みのパンティーのクロッチを舐め回してそこに射精しても、その欲望は消えてなくなりませんでした。むしろ、下着を汚せば汚すほどに悶々とした想いは強くなっていきます。
 横恋慕の煩悶の中で、人妻を口説くどころかまともに会話する勇気すらなかった正志なのです。無理やり犯すなんて到底ムリでした。
 そこですがったのが、ネットで見かけたハロウィン催眠術。普段なら一笑に付していたであろうほどの馬鹿げた呪いを必死に勉強しました。それしかなかったのです。
 半ば魔法じみた呪いとはいえ、驚愕法と凝視法を掛けあわせた術式は理論的にも高度なもので、訓練を重ねるのにも骨が折れました。ない知恵を絞り、苦心してカボチャ頭を作り上げて被ってみた時……。
(これはいけるぞおぉぉ!)
 そう叫びだしたくなるような自信が全身に漲るのを感じました。ハロウィンの魔術は使用者にも自己暗示をかけるのかもしれません。
 茉莉香の家に、お化けカボチャとして侵入したときは全くの別人。田中正志ではなく、ハロウィンの妖怪――ジャック・オー・ランタンになりきっていました。
 そうして化け物じみた力に背中を押されて、人妻を押し倒したのです。そしてそして、いま身体だけでなく、心も完全に屈服させる時がやってきたのです。
 もちろん、もうハロウィンの妖怪としてではなく、田中正志その人として完全に寝とってやるのです。
 これは滾ります、もう辛抱たまりません!

「奥さん……、いやもう茉莉香と読んだほうが呼んだほうがいいかな」
「シナリオには、そうなってますものね」
 ぎこちない笑みを浮かべて、茉莉香が顔をあげる。いい表情だ、これもカメラに納めておくかとハンディーカムを向ける正志。
「どうだい茉莉香、シナリオは覚えたかな」
「大体は、いけると想います」
 覚悟を決めたらしい茉莉香は、そう頷いてから枕元の水差しからコップに水を注いで、一気に飲み干した。
 正志が描いたシナリオ――人妻が不倫の果てに間男の性奴隷になるストーリーなど、茉莉香は演じたくもないだろうが、なるべく早く事後避妊薬を飲みたい茉莉香も悠長に迷っている時間はない。
 明日には茉莉香の旦那が戻ってくるのだから、タイムリミットもあるのだ。
「よし、なあにちゃんと気持ちを入れてやってくれれば多少セリフを間違えたって構わないよ。なあ茉莉香、大事なのは気持ちだからな。きちんと気持ちが入っていれば、今日一日で撮影は終わるんだから…‥」
「はい、分かってます」
 茉莉香が息を呑むのがわかった。この分なら大丈夫だろう。ハンディーカムカメラを据え付けると、正志は茉莉香の横に座る。
「よし、じゃあ気持ちが入ってるか調べるから、どうか俺にキスして見てくれよ」
「……はい」
 茉莉香は、ちらっと一瞬だけ目をそらしてから、きっと覚悟を決めたように正志の顔を掴んでムチュとキスをしました。

「……茉莉香」
「これでいいでしょうか」
 唇を重ねてから、身体を離す茉莉香を正志はムスッとした顔で叱りました。
「全然ダメだろ。いいか、茉莉香は旦那の出張で性欲を持て余して、間男に身体を許して孕んじまう最低の淫乱な人妻なんだぞ。ちゃんと俺の書いたシナリオ読んだのか」
「すいません……」
 本当に済まなそうに表情を曇らせる茉莉香。シナリオを最後まで読み通した茉莉香だって、正志がさせたい意図は理解できているのです。
 ただ抵抗がどうしても拭えなかっただけなのでしょう。
「分かってるなら、もう一回やり直せ」
 茉莉香は、言われた通り正志のほっぺたをほっそりとした手で掴むとムチュウウウウウと唇に食らいつきました。
 茉莉香は、正志の唇を自分の舌でこじ開けて、唾液を舐めるように口内を蹂躙しました。やがて、正志も茉莉香の舌を受けてやって、舌と舌を絡めてのディープキスになります。
 しばらくそうやって舌で唾液を交換するようにしています。茉莉香は必死になって舌を絡めてきて止めようとしません。
 途中でまた止めたら怒ってやろうと思っていた正志もこれには苦笑して、自ら唇を外して顔を離しました。
 茉莉香の唇からトローンと唾液がこぼれ落ちました。頬を真っ赤にして、陶然とした表情をしています。これはなかなかエロいです。
「ふうっ……やればできるじゃないか茉莉香。それじゃ、始めるとするか」
「はい、お願いします」
 茉莉香は、ベットの上で深々とお辞儀した。これがシナリオ始まりの合図なのだ。正志は満足気に笑うと、茉莉香のさらさらの髪を優しく撫でさすりました。

第五章「抵抗か、服従か!」

「フヒヒッ、ごめんね。奥さんの反応があんまりにも可笑しいから、すこしからかい過ぎちゃったな」
「ひどいですっ、本当にひどいです田中さんっ!」
 茉莉香は、湧き出てくる涙が止まらなくて、ぼやっと視野がぼやけています。
「まままっ、そう怒んないでよ。そうやって奥さんの反応を楽しむのもイタズラのうちなんだからさ」
「イタズラですか、うううっ……」
 イタズラと言われてしまえば、茉莉香は許すしかないのです。それがハロウィンのルールなのでした。
 まったく、田中は卑怯なやり口と言えます。容姿が悪いとか以前の問題として、こんな意地悪な性格を隠そうともしないから、茉莉香はこの男を好きになれないのでした。
「アフターピルは、事後七十二時間以内に服用すれば、避妊できるから。まあ、ピルを飲めば俺の子供を妊娠することはないだろうね」
「そっ、そうなんですか……」
 健康で避妊も必要なかった茉莉香は、事後避妊薬どころか低容量ピルの服用すらしたことがないのです。だから、田中の説明を信じるしかありません。
 不幸中の幸いか、田中の説明はいかにも手馴れてるといった感じで安心できそうでした。
「……飲めれば、だけどね」
 それなのに、こんなセリフを付け加えられて、イタズラっぽい笑みを浮かべられてはまた警戒せざるを得ません。
「飲めればって、お薬はいただけるんですよね?」
 なるべく、田中のイタズラ心を刺激しないように怒ることも媚びることも止めて、感情を殺した声で聞く茉莉香。
 田中はその質問には直接答えず、茉莉香の手足を縛っていたマジックラバーの拘束を解きます。あんなにも固く絞まっていたのに、外すときは田中が指で弾くだけであっけなく解けてしまうのです。
「ほら、外してあげるね。うーんやっぱりゴムだから大丈夫みたい。奥さんの美しい肌に傷でもつけたら、旦那さんに怒られちゃうからな」
 茉莉香の手足を撫でさするようにして、田中はそんなことを言います。夫のことを引き合いに出されると、チクリと罪悪感が疼きます。
 これもわざとだとしたら、なんという意地悪な男でしょうか。そんな田中が、なぜ拘束を外してくれたのか。茉莉香は返って不気味なものを感じました。

「どうして、外してくれたんですか……」
「ンフフッ、だってさ。もう物理的拘束は必要ないでしょ、ロープなんかで縛らなくても奥さんはもう逃げられないんだから」
 そう言うと、田中はむんずと茉莉香の乳房を掴んで痛いぐらいに強く揉みしだきました。その不愉快な指を、解き放たれたはずの茉莉香は払いのけることができないのです。
「つまり、田中さんは私が従わなければ避妊薬は渡さないと、そうおっしゃってるんですね」
「へー、奥さんはそういう風に思うんだー。奥さんがそう思うのなら、そうなのかもしれないねえ」
 小憎たらしい笑みを浮かべて、茉莉香の身体を欲しいままにする田中。素直に言うことを聞けと、脅してくれるならまだマシでした。それなら無理やり犯されたと自分に言い訳することもできます。
 それさえせずに田中は、茉莉香の判断に任せる態度を取っているのです。
「ふっ、ふざけないでください!」
 茉莉香は、田中の手を払いのけました。
「そうだね、俺はふざけてるかもしれない。奥さんがそうやって怒るのも無理ない。だけど、そんな態度を取って本当にいいの?」
「良いって、何が……」
「薬をあげるかどうかは、俺次第だし。例えば、それを断って産婦人科に駆け込もうにもイタズラが終わらないと部屋から出られないよね」
「明後日には、夫が帰ってきます」
 それが茉莉香の唯一の頼みでした。夫が帰ってくれば、田中も好き勝手はできないだろうと思ったのです。
「ほほー、奥さんは旦那に俺とここでセックスしてるのを見られてもいいんだ」
「そんなの……絶対に良くないですけど、田中さんだってただじゃすまないですよ」
 田中に無理やり犯されたのだと言えば、夫は分かってくれるはずでした。

「フフンッ、俺はハロウィンのイタズラをしてるだけだから、茉莉香さんの旦那に見られたところで全然平気だけどな。なんだったら、旦那に見せつけてやってもいいぜ」
 そう言いつつ、田中は茉莉香を抱き寄せてくるのです。
「ちょっ、離してください」
「つれないなあ、さっきまであんなに俺に抱かれてアンアン言ってたのに、そんな態度を取られると心が傷つくなあー」
 田中は、ふてぶてしく居直っています。何が傷つくでしょうか、きっと茉莉香をからかって言っているのでしょう。
 こんな態度を取られると、夫が帰宅しても目の前で抱くぞと言う田中の脅しは信ぴょう性があるものに思えてきました。
 いわばハロウィンのルールに拘束されている茉莉香は『イタズラが終わるまで、部屋から出られない』ようにされています。
 茉莉香は、こんなに強い心的拘束力を持っている田中の言葉に、帰宅した夫が左右されないとも限らないと思い始めていました。
 そうなれば、夫の帰宅は田中にとっては喜びを増すばかりで、茉莉香にとっての破滅となるに違いありません。
 茉莉香にすげなくされた田中は、持ってきたハンドバックからハンディーカムのカメラを取り出しました。
 ご丁寧に携帯用の三脚まで用意していたらしく、茉莉香が寝ているベットの前に設置してレンズを覗きこんでます。
「ほら、奥さん。撮るから笑って見てよ」
「やっ、ヤダッ。こんなところ撮らないでください」
 茉莉香は、思わず手で顔を覆いました。すぐに掛け布団を託し寄せ、慌てて裸体を隠します。
「おや、奥さん。そんな態度でいいのかなー」
 にこやかな笑顔を迎えてくる田中。明らかに脅迫しています。従わなければどうなることかわかりません。

「でも、こんなところまで撮られたら、私困りますよ……」
 他の男に犯された映像が、万が一夫にでも見られたらそれこそ一巻の終わりでした。
「大丈夫だよ、記念に撮るだけだから。誰にも見せないから、撮ってもいいよね」
 先ほどとは打って変わって、猫なで声で茉莉香の了承を求める田中。
「そんなこと言われても……」
 ムスッとした顔で茉莉香は考え込みます。映像が残ったら今だけのことでは済まない気がします。とても安易に頷けることではありませんでした。
「もちろん、撮影も奥さんに仕掛けてるイタズラの一貫だから断れないんだよ。だけどね、俺は奥さん自らの判断で受け入れて欲しいと思ってるんだ」
「田中さんのおっしゃってる意味がわかりません。だって、これは田中さんが無理やり……」
 田中は三脚ごとカメラを抱えて、ベットににじり寄る。
「もちろん、無理やりといえば無理やりだったな。イタズラを断れないんだから奥さんは悪くないさ。俺はね、そういうことを言ってるんじゃなくて『演技』してくれって言ってるんだよ」
「演技ですか……」
「そうさっきはあんなに『中に出して』って言ってくれたくれたじゃないか」
「そっ、それは、必死だったから……」
 そう言い訳してみても、事実は事実です。
「カメラの前でも同じように演技してよ。俺、不倫する人妻モノみたいなビデオ撮りたいんだよね」
 なんてひどいことを言うのでしょう。
「ううっ、そんな……」
 茉莉香は、田中の歪んだ欲望を聞くだけで吐き気を覚えます。額に汗が浮かび、動悸が激しくなります。
「ほら、足を開いてオマンコ見せてみなよ」
 カメラを抱えて、田中は茉莉香に迫ります。

「いやっ……」
 茉莉香の身体を隠している掛け布団を、田中はゆっくりと剥ぎ取ります。豊満な裸体が徐々にあらわになります。
「逆らえないことはわかってるんだろう。ほら、いいから言われた通りにしなよ」
 茉莉香は、これでも抵抗したつもりでした。
 でも、田中にいいからいいからと攻め寄られるうちにカメラの前で股を開いていました。
「ううっ、これでいいですか」
「ほら、自分で見てごらんよ。奥さんの中に、たっぷり俺の精液が入ってるんだぜ」
 茉莉香の開いた股からは、トロ~ンと愛液と精液の入り混じった中出し混合エキスが泡を吹いて溢れだしています。
「こんなのって、ひどい……」
 普段ですら見ることを避けているのに、犯されたあとの自分の股ぐらを覗き込めなんて本当に恐ろしいことです。
 それなのに、目が離せないのは田中のイタズラに自分が従わされているから。
 茉莉香は、そう思うことにしました。こんなひどいこと、これは自分の意志なのではないのです。
「ほら、指でかき混ぜてみろよ。中までびっちり精液が詰まってるだろ」
「はい……」
 茉莉香は、泣きそうな顔で膣の中に指を入れてかき回しました。言われるままでした。茉莉香の細い指を伝って、精液がゴポゴポと溢れだしてきます。一体どれほどの量が、茉莉香のお腹の中に詰まっているのでしょう。
「これだけ中に出したら、ピルを使っても確実に受精するぜ」
「えっ……」
 茉莉香はハッと顔を上げました。その青ざめた表情も、ビデオカメラを使って映像に記録されています。

「アフターピルで出来るのは、着床しないようにすることだ。受精卵が着床しないで流れてしまえば、妊娠はしない」
「そっ、そうなんですか……」
 妊娠を恐れているのだから、着床しないと言われて茉莉香はホッとする。

 ちなみに、アフターピルには排卵前であれば排卵抑制効果があるので、この田中の説明はいい加減なものであると申し添えておきます。
 むしろ、意図的にいい加減な説明をしたと言うべきでしょう。なぜなら……いえ、説明しなくてもいずれわかることです。
 まだ若妻である茉莉香は、まんまと騙されてしまっていると言っておきます。

「もういまからいくら洗っても、俺の精子が子宮の中で泳ぎ回ってるんだ。だから奥さんはいずれ排卵して、確実に受精する。旦那じゃなくて俺の精子をなっ!」
「あんまり……言わないでください」
 切れ長の美しい瞳に涙が滲んで、ポロッと一滴こぼれ落ちる。あとは、ダムが決壊したように滂沱の涙を流して、オイオイと泣き始めました。
 もう、取り返しが付かないことをされてしまったと身にしみて感じたからでした。
「いや何回でも言う。奥さんは、まだ現状認識が甘いみたいだからな。ほら、奥さんが受精するのは誰の精子だよ。言ってみろよ」
「うっ、ううっ……田中さんのです」
 泣きながら、うわ言をつぶやくように繰り返して見せる茉莉香。なんと、茉莉香は指を膣に入れてかき回し続けていました。
 田中の言葉に嬲られながら、茉莉香は指で膣をかき回したまま嗚咽を漏らし続けています。
 その嗚咽に、悲嘆だけではなく甘いものが混じり始めていました。
「よし、いいぞ。そのままマンコを自分でかき回してイッちまえ。そしたら、シャワーを浴びさせてやるから」
「うっ、ううっ…‥うああうっ!」
 茉莉香は指で激しく膣壁をこすって、自分の気持いいところを重点的に擦るとカクンカクンと身体を揺するようにして気をやってしまいました。
 ジュブジュブと、音を立てて泡立つマンコの中がキュッと収縮してほっそりとした指を食いちぎらんばかりに締まったので、茉莉香は自分でもイッたのだとわかってしまいました。
 そのままジュワーッとマン汁が漏れだしてきて、膣中に残った精液を洗い出してしまいました。
「おおっ、豪快にイッたな」
 茉莉香の股から垂れる白濁した液体を目を細めて見つめながら、嬉しそうにしています。
「ハァハァ……これでお風呂には行ってきてもいいんですよね」
「ああ、もちろんだよ。今日はいろいろあって疲れたろう、そろそろ休憩にしようぜ」
「はい……」
 茉莉香は素直に頷くと、許可を得てシャワーを浴びにいきました。
 温かいお湯を浴びて、男に汚された身体を洗い流すとようやくホッと一息つけます。
 茉莉香は、股を念入りに洗いました。
 しかし、もう完全に綺麗になったと思うたびに、田中の精液がトロトロと漏れだしてきて、いつまで洗っていても切りがありません。
(夫ではなく、田中さんの精子を受精してしまう)
 あまりにも非情な田中の言葉が、まるで呪いのように茉莉香の耳から離れません。

 シャワーを浴びて着替えて、軽い食事を摂ることさえ許されて、やがては眠りについて十一月の朝を迎えても。茉莉香のハロウィンの悪夢は一向に終わる気配を見せないのでした。

第四章「外か、中出しか!」

「で、田中さんは、いったい私にどのようなイタズラをするんですか」
 なにせ深谷 茉莉香(ふかたに まりか)は、たわわなオッパイも剥き出しのヌレヌレの股も大開でまな板の鯉状態です。
 美味しく頂かれるのは確定としても、せめて事前に何をされるのか把握しておきたい気持ちでした。
「ふん、前にもジャック・オー・ランタンと名乗ったのに、奥さんはせっかく作った設定を台無しにしてくれるなあ」
 目の前にある豊満な胸を、手のひらで弄ぶように撫でながら、嬉しいのか悲しいのか田中はここでフッと複雑な深みのある表情を見せます。
「だって、田中さんは田中さんじゃないですか…‥」
 ベットの脇には、テープでひび割れを貼り付けられているカボチャ頭が寂しそうに転がっています。
「そこまで言われちゃ、今更ジャックと名乗っても仕方ないか。奥さんだって、近所の男にイタズラされるより、ハロウィンの悪夢で見知らぬ妖怪にでも嬲られたとしたほうが精神的に楽でしょうにね」
 存外田中が、幽霊だのジャックだの言い張っていたのは、茉莉香の心理的負担を軽くするためだったのかもしれません。
 化物となら悪夢で済むかもしれませんが、近所の男性にイタズラされるのではこれはある意味不倫といってもいい関係になってしまいかねません。
「だって、その顔を見たら…‥今更、カボチャともジャックとも言えないですよ」
 ゴツゴツした板前さんのような短髪のいがぐり頭は、見方によってはカボチャと言えないこともないでしょうが、ジャックと呼べるシロモノではありません。
「いいよ、奥さんがそういう態度だったら…‥俺も上のマンションに住んでる住人、田中 義高(たなか よしたか)三十一歳として抱かせてもらうから」
 茉莉香は(へー、田中さんってヨシタカって名前なんだ。三十一歳、やっぱり結構歳いってるなー)とか呑気なことを一瞬考えましたが、びっくりしてすぐに聞き返します。
「えっ、抱くんですか?」
「フヒヒッ、文字どおりこうやって抱きつくだけ」
 田中は、茉莉香の長い足に自らの身体を巻きつけるように腰を進めると、グッと伸し掛かりました。茉莉香の艷やかな肌に、田中の余分な肉のついたぷよぷよの肌が重なります。言葉通り、ギュッと田中は茉莉香を抱きしめたのでした。
 正常位の姿勢です。

(重っ)と、茉莉香は思いましたが、それよりも気がかりなことがあります。
「田中さん、股に硬いものがあたってるんですが」
 両手両足をベットに縛られて大の字になっている茉莉香は自分で確認することはできませんが、確かに股ぐらに固く反り返った逞しい肉の塊が擦り付けられるのを感じます。
「ええ、ちょっとイタズラして擦りつけてるだけだからいいよね」
 イタズラと言われたら、茉莉香は断れないのです。
「擦りつけてるだけなら、いいですけど絶対に入れないでくださいよ」
「うんうん、でもこうやって素股をしてると入っちゃうこともあるよねえ」
 茉莉香は、そのハプニングを恐れているのです。それでも、イタズラは断れないし身体はすでにゴムロープで拘束されているし、どうしようもありません。
「ダメッ、入れちゃダメですよっ!」
「ムヒヒッ、でも俺の息子もイタズラ好きだからなあ、先っぽだけちょっと入っちゃうかもよ」
 ムクムクっと盛り上がった真っ赤な亀頭の先っぽだけが、ニュルッと濡れたラビアンローズの入り口に入ってしまいます。
「ダメッ、入っちゃダメよっ」
 あとほんの少しだけ、亀頭を中に押しこめば不倫は確定です。
「どうしよっかなー、でもこのままだと俺のイタズラ好きが満足しないからな。ほんの一瞬だけ入れたら抜くからいいかな」
「あっ、ダメッダメッ」
 ニュルッと、中に入ってしまいました。そのままズルッと強引に太いものが、茉莉香の旦那様だけの穴を押し広げていきます。
「おおおっ、これはたまらん」
「いやっ、ダメっ、入っちゃってるからっ!」
 田中は、ヌルッと抜きます。亀頭の赤黒いエラにジュクジュクとヨダレを垂らしたマンコの襞が絡み付いてくる感触がたまりません。
 口ではダメだダメだと言いながら、この雌豚め感じてやがるなと田中はほくそ笑みました。これでこそ、前戯を頑張った甲斐があるというものでした。

「心配しなくていいよ。俺が勝手に奥さんの穴にイタズラしてるだけだから、不倫にはならないからね」
 自らの生殖棒で、人妻の膣の中を堪能しながら、田中はそんな白々しい慰めを口にしました。
「そんなこと言われたって、あんっ……生で入れて、……あんっ、妊娠しちゃったらどうするんですか」
 もう入れちゃってるにも関わらず、茉莉香は諦めきれずに懇願します。
「ふうんっ、奥さんはもしかして今日は危険な日?」
「生理がちょっと前だから……危ないですよ、お願いしますから堪忍してください」
 そう聞いて、ムクッと茉莉香の中で一物がさらに膨れ上がったのがわかりました。(ああっ、この雄は私を妊娠させたがっている)と茉莉香は絶望的な気持ちになってしまいます。
 もう、素股もなにも茉莉香の身体にむしゃぶりつくようにのしかかって腰を振り、オッパイを縦横無尽に揉みしだいているのですから。
 女は、オッパイを刺激されると赤ちゃんを意識せざるを得ない動物です。
「ふうぅ、じゃあちゃんと避妊してあげるから安心してっ!」
「ああんっ、どう安心しろってっ、田中さん外出しは避妊じゃないんですよぉ」
 すでに生で生殖器を出し入れしているので、茉莉香は田中が外出しするから大丈夫だと言ってるのだと判断したようでした。情けない声で悲鳴を上げているその姿は、男の執拗な腰使いにヨガっているようにも見えます。
 粘っこく身体を愛撫されたあとの性交です、茉莉香だって感じないわけにはいきません。心はともかく、少なくとも身体は……。

「だから、妊娠しないようにしてあげるから安心しろっていってるのに」
「ああ! もうわかりました。わかりましたからぁー、絶対にイクときは外に出してください。ああっ、約束ですよぉ!」
 もう中で激しく出し入れされてしまっているのです。このまま、思い余って田中が中に出してしまうのではないかと茉莉香は恐ろしくなりました。
 最愛の夫にもまだ許していなかったゴムを介さない本当のセックス。田中のような好きでもなんでもないおっさんに初めてを奪われて、本当は良い訳なかった。でも、すでにされてしまっている以上は、望まぬ妊娠の危険を避けるのが先決です。
「ううっ、奥さんの中はすげー気持ちいいからすぐに出ちゃいそうだな」
「ああんっ、中はダメッ、絶対に外に出してくださいよっ!」
 何度もそう叫ぶ茉莉香に、田中は気分を害したように頬を歪めました。
「クックック。奥さん、そんなに外に外にって言われると、俺のイタズラ好きはこっそりと中に出したくなっちゃうんだよ」
「そんなっ、ああっ、絶対にやめてくださいっ!」
「だから、出すな出すなって言われると出しちゃいたくなるんだって。奥さんも考えてよ……」
 何をどう考えろと言うのでしょう。茉莉香は、生のオチンチンに膣を奥深くまでえぐられる感触と妊娠の恐怖に震えて、それでも四肢の動きを封じられているから、言葉で拒絶するしか術がないのに。
「ああっ、どうしろっていうのよぉー」
「そうだなあ……こうしようか。奥さんはむしろ中出しを懇願してよ。そうすれば、俺のイタズラ心も刺激されないからさ」
 田中はそう言いながら、茉莉香の股ぐらに腰を埋めて、たっぷりと膣奥の楽しんでいます。あまりに早くピストンしまくるとイッてしまいそうなので、気を逸らすために豊かな乳房を弄んでいるようです。

「そうしたら、ちゃんと外に出してくれるんですね」
 茉莉香は、少し考えて田中の説得に渋々応じることにします。
「イタズラで奥さんを傷つけるような真似はしないから、安心してね」
 乳房を嬲る手を止めて、茉莉香を安心させるように髪を撫でる田中。確かに、縛るときも手首足首を傷つけぬようにゴム製のロープを使ったり、田中が茉莉香を傷つけぬように配慮していることは確かなのです。
「わかりました……」
 なまじ、肌を重ねてしまったせいでしょうか、信じてはいけない相手の言葉に茉莉香はつい頷いてしまいました。
「さあ、そろそろピストンを再開するよ。奥さんも開き直って楽しもうよ」
「こんなの、楽しくなんか…‥いやっ!」
「嫌じゃないだろう、奥さん約束を忘れちゃったのかな」
 中出しされては困ったことになります。他に術もない茉莉香は、田中に命じられた通り、中出しを懇願しなければならないのでした。
「ああっ、楽しいです。かまわず、中に…‥出してください」
「そう、そうです。せっかくだから、中出しされる演技でもしてみようか」
「えっ、演技ですかぁ」
「そう、クククッ。奥さんがいつも旦那さんの子種を搾り取るみたいに、俺にもやってみせてくださいよ」
「あの、私。夫とはまだ…‥」
 茉莉香がそう言葉を濁すと、田中は驚きの声を上げます。
「おや、旦那さんとは子作りしてないんですか」
 まだ夫とは生でしていないと聞いて田中は興奮したのでしょう。またムクッと茉莉香の膣内で暴れん坊が大きく膨れ上がりました。
「ええっ、まだちょっと子供は早いかなって…‥思ってぇ」
「嬉しいなあ。旦那さんともやったことのない子作りを俺みたいな男としてくれるなんてなあ」
 田中は、心底から感嘆の声を上げます。

 そして、腰を激しく打ち付けて、グリグリと膣奥にピンク色の亀頭を押し込みます。身体の一番敏感な部分で、茉莉香の赤ちゃんを作る部屋の入口を感じるのです。
 そこは茉莉香にとっても、とっても敏感な部分でした。だから、そこをしつっこく擦り上げられたら、我慢しようと思っても感じないわけにはいかなかったのです。
「ああっ、田中さんっ。こんなのっ…‥勘違いしないでくださいねっ」
 これはお芝居ですからね、お芝居。
 そう茉莉香は、まるで自分に言い聞かせるようにつぶやいては、喘ぐのです。
「ぐふふっ、お芝居でもいいさ。じゃあ、そろそろ中出しのお芝居をしてもらうぞっ!」 田中の腰の動きが早まって行きます。
「あっ、ダメッ、そんな激しクッ…‥ああっ!」
 ジュルッとさらにトロトロに柔らかくなった茉莉香の奥へと、硬い肉棒が包み込まれて行きます。
 尖った亀頭の先っぽが、茉莉香の赤ちゃんの部屋の入り口をノックしました。
「ほら、奥さんどこで出して欲しいかイエッ!」
「中にッ、中に出してっ」
 腰を震わせるような激しいピストンのあとで、パンッと腰を打ち付けるように強く挿入すると、田中は野獣のような雄叫びを上げます。
「よしっ、中に出すぞッ!」
「ヤダあぁ、イクッうぅ…‥いやぁ!」
 茉莉香も、激しい打ち付けに耐え切れず、感極まった叫びを上げました。
「ほらっ、孕めよッ!」

 ドクッドクッと、最奥まで突き上げられた亀頭の先っぽから熱い飛沫が飛び出しました。膣壁へと激しく打ち立てられて、逃げ場のなくなった精液は、茉莉香の子宮口へと余さず飛び込んでいきます。
「熱っ…‥」
 茉莉香は、すぐに中出しされたことがわからなくても。気をやって弛緩する意識の中で、お腹の中にジワッと広がる熱さだけはしっかりと感じました。
「はぁ、はぁ…‥」
 さすがに精力にだけは自信のある田中も、激しいピストンのあとでの渾身の射精は堪えたのでしょう。茉莉香の上で、豊かな乳房を握りしめたままで荒い息を吐いて、ぐったりとします。
 その間も、ドクドクッと茉莉香の中に田中の遺伝子を運ぶ子種が大量に吐き出され続けていきます。

「ああっ…‥田中さん。まさか本当に中に出してないですよねっ」
 ほんの数秒のエクスタシーのあとで、茉莉香はお腹にじわりと広がる熱さを不吉なものに感じて、田中にそう問いかけます。
 手足を縛られて、自分で覗きこむことすらできない茉莉香ですが、やはり中に出されたら何かがオカシイとわかるようです。
「ふくくっ、奥さんがあんまり中に出してというから、本当に出しちゃったよ」
 それを聞いて、茉莉香は一瞬ぽかんとした顔をして、それから叫びました。
「ぎゃあああぁああぁぁああああ! いやあああぁあああぁあああぁ!」
 手足を思いっきり引き寄せて、拘束されていた柔軟性のあるゴムはぐわんとたわみます。しかし、丈夫なベットの足に括りつけられているゴムは外れることなく、また茉莉香の手足を元の状態に戻しました。
「暴れないでよ、まあ暴れても動かせないだろうけどさ」
 ふくくっと不吉な笑い声をあげて、茉莉香の乳房を握りしめたままで、腰を打ち付けます。

「いやっ、早くゴムを外してっ! 股を洗わせて! このままじゃ本当に妊娠しちゃいますよ!」
「くははっ、いっそこのまま俺の子供を妊娠しちゃえばいいじゃないか」
 もはや、田中はその悪意を隠すことすらなく満面の笑みを浮かべます。そして悪魔のようなセリフを吐くのです。
「いやああぁあああぁ! こんなのありえないっ! 助けてっ、誰かっ、誰かぁあ!」
 茉莉香は、敵わぬとわかってもまだ拘束された手足をバタバタと震わせて、なんとか身をよじって抜けだそうとします。
 力の限りの叫びを上げて、助けを呼ぼうとするのです。
「はいっ、奥さんストップ。大丈夫、大丈夫だから!」
「何がっ、何が大丈夫なんですかこの変態っ! レイプ魔! 人でなしいっ!」
 端正な顔を歪めて、茉莉香は田中を罵倒します。まるで鬼の形相です。女は、こんな怖い顔もできるのだと、ゾクッとします。
 むしろカボチャ男の田中よりこっちのほうがホラーといった感じです。
「だから、大丈夫だって。事後避妊薬を用意してあるから」
「あっ、えっ、事後避妊…‥」
「ちゃんとアフターピルを用意してあるから、飲んだら奥さんは妊娠しないよ。だから大丈夫って言ってるんだよ!」
 青ざめた茉莉香の頬に、すっと紅が戻り、顰められた眉が緩みました。
「あっ、もうっ、そうならそうと早く言ってくださいよ! 私もうっ、ううっ…‥」
 絶望から、安堵へと落とし込まれた茉莉香は、不意に涙が沸き上がってきたのかエグエグと泣き始めてしまいました。
 手足を縛られていますから、滂沱の涙はそのまま美しい頬を伝って零れ落ちていくままでした。
 それでも、安堵の涙は止まらないのかシクシクと泣き続けるのでした。



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Author:ヤラナイカー
おかげさまでプロ作家になって五年目です。
ボツボツと頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします。
(プロフの画像、ヤキソバパンツさんに提供してもらいました)



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